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文章はデザインである。想いを相手に届ける設計方法

「文章を書かないとな、ただ苦手だな。。」

文章を書き慣れていないと、書き方や伝え方に悩んでしまいますよね、、

苦手意識を持ちやすい文章執筆ですが、実はサービスをデザインするプロセスとよく似ていること、知ってましたか!?

UXUIデザインを考える際に使う、5つのデザイン要素を見てみましょう。

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文章はこの図における表層。あくまで最終的なアウトプットであって、アウトプットに至るまでのプロセスが重要なのです。(サービスをデザインする時、いきなりデザインを書いたりしないですよね?)
文章を書くとこも同じ。

そう、文章はデザインするものなのです!

今回は文章執筆に苦手意識がある方向けに、文章をデザインする方法をご紹介します。

1.目的/ターゲット/ゴールを明確にする

発信したい情報のタネを見つけたとき。いきなり文章を書き始めてはいけません!

まずやることは、『目的/ターゲット/ゴール』を明確にすること。このフェーズが一番重要です。
ここがブレてる = 何をしたいのかわからない状態。サービスで例えると『目的が見えないけど作ろうとしてる』状態。そんなことありえませんよね??

必ずこの3点は明確にイメージしましょう。
ちなみにこの記事の3点はこんな感じで決めました。ちょっと生々しいですが。笑

目的:採用認知
ターゲット:記事執筆に苦手意識を持っているIT業界のクリエイター
ゴール:サービスデザインと記事執筆のケースの関連性から執筆イメージを持ってもらうこと。この記事を書いたセブンデックスのことが気になること。

ここで明確にした軸は最後までぶらさないでください。軸がブレる=ピボットになります。

2.ターゲットへの振る舞い方を考える

ここから早速執筆に入りたいところですが、、ここでも我慢です!
ターゲットに対してどんな立ち位置から語ればターゲットに刺さるのか、ポジショニングの様なものを決めます。

「立ち振る舞いってどういうこと?」と思った方も多いと思うので、実例を出したいと思います。

ex.社員インタビューで個人の経歴、今の仕事、今後についてと、会社の展望について聞くことができた。これを文章に起こしたい
パターン1:会社の戦略を語り、実績に重みをつける
ターゲット:案件のクライアント企業のマネージャー
書き手の立ち振る舞い:会社の一員として会社の代弁者として意見を届ける
文章イメージ:
・市場規模と可能性
・市場の課題
・課題を解決するために私たちがやるべき使命

パターン2:個人が会社で成し遂げたいことから採用に重みをつける
ターゲット:求職者
立ち振る舞い:求職者と中立の立場として、個々の人となりから募集職種の情報を届ける
文章イメージ:
・今のキャリアを歩むことになったきっかけ
・職種における信念
・今の職種で成し遂げようとしていること

…これら一例ですが、同じネタでも目的や振る舞い方によっていくらでもパターンが出てきます。
振る舞い方を間違えると、会社の発言なのに稚拙に見えたり、個人の発言なのに堅苦しく見えたり、ターゲットの捉え方にズレが出てしまいます。
振る舞い方を設計した上で、客観的にターゲットが意図する捉え方をしてくれるかイメージしましょう。

個人的にはここまでの作業を頭の中で、文章を書くプロセスの7割くらいに使ってます!

3.構成|タイトル、見出しを考える

ここからやっと書き出す作業に入ります。とは言っても、いきなり書き出しません。文章の骨組み|タイトル、見出し、概要(必要であれば)のセット『構成』を考えます。(アウトラインと呼ばれてます。)

前述の通り、文章は文章としてアウトプットするまでのプロセスが重要で、構成は5つのデザイン要素における構造部分、屋台骨です。

基本的に読者はタイトルと見出しを見て、気になる箇所を深堀りする読み方をします。良い構成はこの時点で何が言いたいのか7割伝わります。それだけ構成は文章を仕上げるにあたって重要なプロセスなのです。

具体的にこのような形で構成を考えましょう。

# タイトル
## 見出し
- 概要
- 概要
## 見出し
- 概要
## 見出し
- オチ

今回この記事の構成も参考に載せておきます。一字一句正解の文言を作ろうとしなくても、流れで見て伝わるか確認できればOKです。

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構成を考える作業は15分程度、ここまでで、文章を書くプロセスの8割が終わってます。

…この時点で気づいた方も多いと思いますが、実は文章を書く』という作業自体に時間はかけません。大切なのは、日頃から振る舞いまでのイメージを沸かせ、構成に落とし、成立させること。ここまで行って始めて文章を書く判断が付きます。
いきなり書こうとせず、構成まで考えて書く癖を付けましょう。

(個人の経験として、「こんなテーマで書きたい」と思ってからこれらのプロセスを飛ばして文章を書ききれた事は1,2回しかありません。笑

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(構成まで作った下書き状態でボツになったものも数多く存在します)

4.ここまできてはじめて文章を書く!

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構成まで考えてはじめて最後の肉付けをします。やっと文章を書きます!

この時点でいつもと違うと感じるのではないでしょうか?そう、文章がスラスラ書けるのです!

目的/ターゲット/ゴール/振る舞い/構成 と文章を書く上で道筋が出来上がっています。後は道に沿って肉付けしてあげるだけ。
内容にもよりますが、今回の記事くらいのボリュームであれば、1時間ほどで書き終えると思います。
このように文章は前段の設計があって始めて書けるものなのです。

ちょっと応用編もご紹介します。構成まではできたけど、はじめから書くとなんか手が進まない。そんな時は、好きなところから肉付けしてみましょう。
見出しのどこから書いても、構成ができてる段階でストーリーの矛盾は起きません。先に肉付けすることで前段の話が書きやすくなることもあるので、是非試してみたください。

この記事も、オチ→ターゲットの振る舞い→間の見出し→挨拶 と自分が書きやすいところから埋めました。

5.文章を客観的に見て、リズムよく内容が伝わるか

最後に校閲です。誤字脱字はもちろんですが、ここで大切なのが、『文章のリズム感』。
特に、文章を流れて読んで読みづらくないか、スマホで見たときに読みやすいか、2点を見ています。

ひと息必要なら画像を入れる、伝えたいことを強調するなら改行、太字にする、など、文章を調整します。ここでは、文章執筆の基本ルールにとらわれ過ぎず、伝わることに重きをおきましょう。

これで文章が完成です!!

文章のデザインは相手に伝えることのフォーマット

今回は文章を書くことにフォーカスしましたが、この考え方は他のことにも応用できます。

例えば議事録を作成/記録して共有する、プレゼン資料を作って発表する。すべて今回のプロセスがフォーマットとして使えます。

文章をデザインする』。手法をイメージできましたでしょうか?次に実践する機会があったらぜひ試してみてください!

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セブンデックスでは、他にもサービスのデザインで役立つ情報をたくさん発信しています。ぜひ他の記事もチェックしてみてください!


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