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みんなのジブン探究学校 in 岩手 - (演劇ワークショップ 実施レポート)

先月9/30(土)、岩手県盛岡市で参加型ワークショップ「みんなのジブン探究学校 in 岩手」を開催しました。第3回目となる今回のテーマは「コミュニケーション」。盛岡で、演劇ユニットせのびを主宰されている村田青葉さん(以下、「青葉さん」と呼ばせていただきます)をゲストにお呼びして、演劇手法を取り入れたワークショップを実施しました。

僕自身、何度か演劇ワークショップに参加したことがあるのですが、自分が無意識に行っているコミュニケーションを見つめることにつながり、「観る・聴く・話す」を少し意識するだけでもコミュニケーションの質が全然違うんだなぁと思ったりと、新しい発見がたくさんあったんです。人口規模に対する市民劇団数が全国でも有数の「盛岡」で、普段何気なくしている「観る・聴く・話す」を、いつもとは違った角度で、他の参加者と一緒に見つめることで、「伝える」から「伝わる」コミュニケーションを探る時間を創りたいと思い、今回のワークショップを企画しました。

以前から「演劇」に関わる方と一緒にワークショップをやってみたいーとずっと思っていたので、今回のワークショップを開催できたことをとても嬉しく思います。青葉さん、お忙しいところご協力いただき、本当にありがとうございました。

当日の様子を写真を多めにまとめてみましたので、ご覧いただけると嬉しく思います。それでは、どうぞー🤲

「伝える」から「伝わる」コミュニケーションへ(演劇ワークショップ)

今回の案内チラシですー
ここ数年、ものすごい数の演劇作品を生み出し、県内外で活躍されている青葉さん。
1年前にDMさせていただき、今回ワークショップをご一緒できたこと、とても嬉しいです😊
計2時間のワークショップは、トークセッションとワークの2部構成です。
前半(トークセッション)では青葉さん自身についてや青葉さんの作品についてお聞かせいただき、
後半(ワーク)で、カラダを動かしながら、ペアやグループで様々なワークに取り組んでみました。
ワークショップの会場は、盛岡市中央公園にある「BeBA TERRACEのまなび棟」です。
非日常感もありながら、不思議と落ち着くこの場所は、とってもオキニイリです。
トークセッションの前に、まずはウォーミングアップで体と心をほぐしていきます。(今回のウォーミングアップの内容)1-50の番号が1つ書かれているカードを、参加者に1枚引いてもらいます→参加者には、番号が高くなるにつれ活動的になるような趣味・好きなことを考えてもらいます→ペアになって趣味をヒアリングしあって、お互いの番号を想像します→これを繰り返して、番号が近そうな人とペアになって座ります→全体で自己紹介も兼ねて、参加理由と一緒に、趣味と番号をシェアしていきます→それぞれのイメージと実際の番号が近かったり、遠かったり。笑いも起きて楽しいスタートとなりましたー。

第1部:トークセッション 青葉さんに聞いてみる「演劇ってどうやって作っているんですか?」

続いて、第1部「トークセッション」のはじまりはじまり〜
演劇について身振り手振りを交えてお話しいただく青葉さん。
演劇がとっても好きなことが、こちらまで伝わってきましたー。
参加者からは「好きな俳優さんは誰ですか」、「作品を生み出すきっかけは何ですか」、
「いい作品の基準は何だと思いますか」などなど、様々な質問が寄せられます。
最近は、劇団の俳優さんやメンバーにインタビューしながら形にしていく場合もあるとのこと。
青葉さんの作品作りの裏話も聞けて面白かったです。

第2部:ワークショップ 青葉さんとやってみる「演劇手法を用いたコミュニケーション・ワークショップ」

休憩を挟んで、いよいよメインの第2部ワークショップへ。まずは、準備運動も兼ねてのペアワークから。お互いの背中をつけて、手を使わずに立ったり座ったりしてみます。小学生の体育でやったことが
あるかも!?
「あ、できた!」、「え、全然できないんだけど」など、笑い声も起きてきて一気に場がほぐれていきます。一度できたら「せーの」の合図を言わずにチャレンジしてみます。
続いて3人組ワーク。一列に並び、真ん中の人を前後に押してみます。
(両端の人が、真ん中の人を支えます)
中には、ものすごい高速で前後に動かしてみるグループも!青葉さんも思わず「すごいすごい」。
お次は「声掛けワーク」。同じ方向に向いて、ランダムに並んでもらいます。
1人の参加者が後ろから、特定の誰かに向けて呼びかけてみることで、「声のベクトル」を参加者全員で感じてみます。
どこを目掛けて声が掛けられたのか、指差ししてみます。場所の特性もあるようでしたが、聴いている方は何となく同じ感覚だったようです。
カラダを動かしたり、声を掛け合ったりするワークが続くと、
合間の時間も声が飛び交って楽しそうです。
今度は、ペアになってボールを投げ合いっこです。
最初は、ボールなしのエア・キャッチボール。次に、実際のボールを投げ合ってみます。
やっていくうちに、下から投げたり、バウンドさせたりと、
いろんなバリエーションが生まれてきていました。
一通りやってみた後、他のペアの様子を観察してみます。
「ボールがあると、より相手を見るようになった」、「観察されると、やっぱり気になる」など
それぞれの気づきをシェアしてみます。
さぁ、本日最後のワークです。会場のすぐ隣の芝生に出てみます。
この時だけ、奇跡的に雨が止んでほんとによかったです(笑)
何をやるのか、もったいぶって説明に時間をかける青葉さん。
ちょっと距離を置いて立つ2人。この状態でどんなワークが展開されていくのでしょうか。
2人で何かを回すような素振りを見せると、ある参加者から「もしや長縄!?」との声が。
そうなんです。縄があると思って、みんなで長縄してみようというワークです。
エア縄が回り始めます。
勇気を持って1人目がチャレンジ。
続いて、2人目。縄の様子を見て、中に入るタイミングを図っています。


1人ずつ入っていってもらい、参加者全員での長縄がここに完成しましたー。
本当に縄があるかのように見えてくるので、不思議です。

\長縄ワークをやってみての感想・コメントをご紹介しますー/

・最後の長縄跳びは、参加者全員の一体感が生まれてチーム感が良かった。

・最後のエアー長縄跳びを全員でやるシーン。初めて会った方々で、一つの共同体になれた、嘘の共有をした、という所に、少し快感を覚えました。

・ 嘘を共有するとはどういうことなのかイメージできていなかったのですが、最後に参加者で長縄をしてみたときに、みんながそこに長縄があるという共通の認識を持つことで、そこに長縄があるわけではないのに、実際にあるかのような動きができたことにとても驚きました。伝える、伝わるということの前に、まず環境を作ることが必要だと感じたと同時に、環境や雰囲気を共有することもまたコミュニケーションなのだと感じました。

あなたにとって「コミュニケーション」とは何ですか(事後アンケート)

事後アンケートで「あなたにとって『コミュニケーション』とは何ですか(イベント参加前後で、認識や捉え方に変化があれば教えてください)」と、参加者に尋ねてみました。それぞれの気づきや考えをお寄せいただきましたので、最後にこちらをシェアしたいと思います。

\あなたにとって「コミュニケーション」とは何ですか /

・「伝える」だけだと、コミュニケーションとは言えなくて、相手に届かせる「伝わる」工夫(目を合わせる・声を伝えたい人の方にかけるなど)をすることが大切なんだと改めて思いました。初めましての人には意識しやすいけど、普段よくいる人だとそこの意識が薄れて「わかるでしょ」と投げて伝えていたなと思い、普段でもその意識を持って人と関わりたいと感じました。

・自分が思っている以上に、相手に伝わっていないもの。幸せを感じるために必要なもの!

・相手の視線、動きをよく見ること。自分が普段どのように動いているかについて、無意識的だと気付かされました。

・環境でも話の内容でも、何か共有できるものをお互いに持つことがコミュニケーションだと思いました。伝え合うことがコミュニケーションだと思っていましたが、ただ伝えるだけでは一方通行であり、何かを共有し共通のものを互いに持つことがコミュニケーションを取るということだと思いました。

「みんなのジブン探究学校 in 岩手」は、毎回テーマごとに、岩手で活躍されている方をゲストにお招きして、みんなでライフスキルを学んだり、みんなで岩手のことを知ったり、みんなで何かを創ったりする場を創りたいなぁと思い、今年6月に開始してみました。

今回のワークショップの参加者は、年代も職業も様々でしたが、だからこその気づきや学びもあることを再確認する機会となりました。日常ではなかなか交わらない人たちが、こうした機会を経由して、つながっていく場をこれからも創っていきたいと思います。最後になりますが、青葉さん、企画からワークショップ当日まで様々ご相談させていただき、ありがとうございました。奇跡的に雨が止んでチャレンジできた長縄ワーク、ずっと忘れることはないと思います🙌

(おしまい)






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