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【在来船の船積み作業🧰】港湾業業者の役割と担当する業務範囲をよく認識しよう💚:貿易実務検定C級対策 No.70

今回も引き続き「在来船への船積み」
というテーマについて説明していきます。

海上輸送貨物の輸出は多くの
専門業者の手を経ることになります。

具体的な内容として
・海貨業者
・検両業者
・検数業者(検数人)
・船積代理店
・船内荷役業者(Stevedore)
そして、在来船(定期船)への船積み
の流れについて、確認していきます!

検定試験対策も含めて、しっかりと
インプットしていきましょう💛


前回のお復習い💙

在来船の船積み作業🚢

このように海上輸送貨物の輸出に
関わる業者は、たくさんあります。
しかし、業務内容は港湾運送事業法による
事業免許で明確に区分されています。

したがって、それらの業者の業務範囲を
よく認識して、適切に依頼することが
大切になってきます⛵
それでは登場する港湾事業者について
以下に、確認していくことにしましょう。

(1)海運貨物取扱業者(海貨業者)

荷物の委託を受け、荷主または
その代理店から貨物を受け取り
船会社との貨物の受渡しに合わせて
沿岸荷役などの海運貨物取扱業を
担う事業となります。

(2)検量業者

在来船に積む貨物の重量や容積について
輸出申告した後の貨物を保税地域へ搬入
した後、検量業者である宣誓検量人
(Sworn Measurer)
により検量を受け
証明を受けることになります🔍

なお、この証明内容が、船積み後に
船会社が請求する海上運賃の計算
におけるベースとなってきます。
契約条件等により、輸出者が
重量容積証明書を必要とする場合には
検量業者から発行してもらいます。

(3)検数業者(検数人)

船舶によって輸送される貨物について
数量、貨物の現状の確認などを
輸送の委託者(船会社、荷主等)に
代わって、公正に実施する事業者です。

在来船の船積み時には、船会社側と
荷主(輸出者)側双方の検数人

立ち会って検数することになります📝
もし、このときに貨物の損料があれば
検数人がメイツ・レシートに対して
損傷状態に関するリマークを記載します。
※後ほど説明します🙇

(4)船積代理店(Shipping Agent)

船会社からの委託を受けて、保税地域や
CY、またはCFSなどの荷捌き場での
貨物の受渡しに合わせて、湾岸荷役の
作業を行い、本船船側で船会社に
貨物を引き渡す(輸出の場合)事業を
担当するのが、船積代理店です。

なお、貨物が「総積み」される場合には
まず貨物が船積代理店の保税地域(倉庫)に
搬入され、船会社がまとめて船積みします🚢

(5)船内荷役業者(Stevedore)

港湾において船舶への貨物の積込作業
あるいは、船舶からの貨物の取り卸し
作業を行う業者のことです。
※船内荷役事業の免許が必要💳

在来船(定期船)への船積み🔖

在来船とは、コンテナを超過するサイズ
または形の貨物や、コンテナ・ターミナル
の設備のない港へ輸出する場合には
コンテナ船ではない船に貨物を船積み
することになります。

在来船(Conventional Vessel)の場合
貨物が大口か小口かによって
船積みの方法が異なってきます。

大口貨物の場合は、自家(直)積み
小口貨物の場合は、総積み、となります。

自家積み(直積み)

自家積み(直積み)とは、大口貨物を
荷主の責任で、本船船側までもっていき
引渡すことになります。

総積み

総積みとは、小口貨物を船会社の指定
した倉庫まで持ち込んで、船会社が
他の貨物をまとめて本船に積み込む
という方法になります👀

このように、在来船の場合の船積みは
コンテナ船の場合と比べて異なります🔖
それでは、以下に在来船への船積み
(自家積みのケース)
を考えましょう。

➀船腹予約(Space Booking)

輸出者が船会社に船腹予約をします。
※電話のケースが多いです。

②Shipping Instructionsの提出

輸出者が海貨業者に対して
Shipping Instructions(S/I)で通関・船積みの
手続きを依頼することになります。

③船積依頼書(S/A)の提出

海貨業者はS/Iに基づき、船会社に
船積依頼書(Shipping Application)
を提出することになります🔖
※S/Aは複数枚の複写式

④輸出申告(E/D)&⑤輸出許可(E/P)の受領

海貨業者が税関に輸出申告(E/D)をし
税関からの輸出許可書(E/P)を受領
するという手続きはコンテナ船の場合
と同様に必要なステップです。

⑥船積指図書(S/O)の受取

海貨業者が船会社から船積指図書
(Shipping Order=S/O)を受領します。

⑦S/OとE/Pの引渡し

海貨業者は自家積みの場合には本船
(※総積みの場合には、船会社の倉庫)
船積指図書(S/O)と輸出許可書と共に
貨物を船会社に引渡します!

⑧S/OとM/Rの提出🌟s

自家積み、総積みのいずれの場合おいても
本船側と荷主側との検数人が立ち会って
貨物をチェックし、問題がなければ
本船側の検数人が船積指図書(S/O)と
本船貨物受領証であるメイツ・レシート
を一等航海士に提出します🔖

メーツ・レシート(Mate's Receipt: M/R)
は在来船(Conventional Vessel)、すなわち
海上コンテナを利用せず船倉に貨物を
積み込んで運送する旧来型の貨物船に
積載された時に発行される書類です🔖

⑨メイツ・レシート(M/R)の返却

一等航海士がメイツ・レシート(M/R)に
サインをして、検数人に返却します。

⑩⑪税関の船積み確認

検数人は、メイツ・レシート(M/R)と
輸出許可書(E/P)を税関に提出し
船積確認を受けることになります。

⑫M/R&E/Pの返却

検数人は、本船において
海貨業者にM/RとE/Pを返却します。
なお、リマークがあるときには
ここで記載されます👀

⑬M/Rの提出(海貨業者→船会社)

海貨業者は、メイツ・レシート(M/R)を
船会社に提出します📨

⑭船荷証券(B/L)の受領(船会社→海貨業者)

船会社はメイツ・レシート(M/R)と引換え
に船荷証券(B/L)を海貨業者に交付します。

※CIF(運賃・保険料込み)や
CFR(運賃込み)契約の場合には
運賃を支払ってから交付を受けます。

⑮輸出者へB/L&E/Pの返却

海貨業者は荷主である輸出者に
B/LとE/Pを返却します👍

それでは、最後にShipping Instructionsを
確認して終わりにしましょう💖

出所サイト

本日の解説はここまでとします💖
在来船への船積みの一巡
また、代表的な港湾事業者
について
ご理解いただけたでしょうか?

次回は、船荷証券(B/L)にリマークが
ある場合の対応と船積通知について
一緒に学習していきましょう💛

なお、本投稿シリーズ作成における
参考資料は、以下の通りです。

英語の学習にも繋がりますので
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まずは、初級レベルの該当するC級の取得
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最終的には、B級、そしてA級の取得を目標に
英語学習も含めて取り組んでいきます!

※なお、本稿はあくまで試験対策の内容です。
したがって、実際のケースとは異なる場合や
簡略化した点が若干ありますが、その点に
関しましてはご了承ください🙏

これからnoteでアウトプットするなかで
皆さまに「貿易実務」の魅力を
お伝えできたら幸いです!
ぜひ、最後までご愛読ください📚

前回のお復習い💖    

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今後、さらにコンテンツを
拡充できるように努めて参りますので
何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご覧いただきありがとうございました🌈

まだまだ浅学非才な私ですが
noteという最高の環境を活用して
日々、成長できるように精進します🔥

アウトプット前提のインプットを体現する
ことができるのは、本当に有意義であると
思いますし、成長の記録としても残るので
非常にやりがいを感じています。

社会人になってもnoteはなるべく
継続していきたいことではありますが
あくまで趣味としての取組みになりますので
優先順位を大切にして活動していきます!

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