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【税効果会計 Part➁💳】なぜ税効果会計を適用するのだろうか??:エッセンシャル会計学 No.37

今回は、前回に引き続き「税効果会計の会計処理」について、具体的な演習を含めて理解していきます🔥

税効果会計の具体的な会計処理として、会計の利益と税法の課税所得に差異が生じる要因である①貸倒引当金、②減価償却ついて考えていきます💚
※その他有価証券は、次回Part③で解説します!

一緒に基礎的な「税効果会計」の仕訳についてインプットしていきましょう✨


会計・財務についてもっと学びたい🔥

会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。

今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥

さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います!

ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖

前回のお復習い📑

税効果会計の目的✨

まず基本的な考え方として「税効果会計の目的」を整理しておきます。

そもそも税引前当期純利益に税率を乗じた金額が、会計上のあるべき法人税等の金額です。
しかし、税効果会計を適用しない場合、税引前当期純利益と法人税等の金額が対応せず、あるべき法人税等の金額にならない点が問題なのです💦
上記の問題点を解消するための会計処理が「税効果会計」なのです。

何より税効果会計は「法人税等調整額」を使って、税引前当期純利益と法人税等の金額を対応させることを目的としているのです💗
ただし、税効果会計は、損益計算書上で法人税等の金額を調整するだけの処置です。
よって、実際に支払う法人税等の金額が変わるわけではないのです…



税効果会計の具体的な会計処理🌈

なお、税効果会計の仕訳は、決算整理仕訳で行います。
今回は税効果会計の具体的な会計処理として、会計の利益と税法の課税所得に差異が生じる要因である①貸倒引当金、②減価償却ついてより焦点を当てて考えていきます💚
※その他有価証券はPart③で解説します!

まずは、要点を整理しますと、以下のようになります。
貸倒引当金繰入と減価償却に対する税効果の仕訳は、次のようになること

$$
\\差異の発生\\(借)繰延税金資産××(貸)法人税等調整額××\\     \\差異の解消\\(借)法人税等調整額××(貸)繰延税金資産××
$$

②仕訳の金額は、$${「差異の金額×法定実効税率」}$$により算定すること

この2点をしっかり抑えておいていただきたいです!
なお、日商簿記2級では「差異発生時に減算調整」というケースが出題されません。
よって、問題として出てくる可能性があるのは「差異発生時に加算調整」するケース(繰延税金資産が生じるケース)のみとなります!!

では、具体的な仕訳例題を2つほど演習して理解を深めていきましょう!

Q1.次の資料に基づき、税効果に関する仕訳を示しなさい。
なお、法定実効税率は30%とする。
⑴X1期に費用計上した貸倒引当金繰入は5,000円であるが、その全額が損金不算入とされた。
⑵X2期にX1期に生じた売掛金が貸し倒れ、貸倒引当金5,000円を取り崩し た。
これにより、X1期の損金不算入額5,000円がX2期に損金算入された。
また、第2期に費用計上した貸倒引当金繰入は7,000円であるが、その全額が損金不算入とされた。

$$
\\解答:税効果会計(貸倒引当金)\\\begin{matrix}\\No.&借方:金額&貸方:金額\\(1)&繰延税金資産:1,500&法人税等調整額:1,500\\(2)&繰延税金資産:2,100&法人税等調整額:2,100\\    \end{matrix}
$$

Q2.次の資料に基づき、税効果に関する仕訳を示しなさい。
(1)X1期に費用計上した減価償却費は4,000円(取得原価20,000円、耐用年数5年、 残存価額ゼロ、定額法)であるが、法定耐用年数は8年である。
なお、法定実効税率は40%である。
(2)X2期において、X1期と同じ条件のもと減価償却を行った。

$$
\\解答:税効果会計(減価償却)\\\begin{matrix}\\No.&借方:金額&貸方:金額\\(1)&繰延税金資産:600&法人税等調整額:600\\(2)&繰延税金資産:600&法人税等調整額:600\\    \end{matrix}
$$

法人税等調整額は以下の計算過程によって求められます!
➀税法上の減価償却費:取得原価20,000÷法定耐用年数8年=2,500\\
②差異の発生額:会計上の減価償却費4,000-税法上の減価償却費2,500=1,500
※費用>損金であるため、差異1,500は損金不算入となります。

③申告調整:損金不算入→費用>損金
⇒利益<課税所得→加算調整

④法人税等の調整:加算調整⇒「会計上の法人税等<税法上の法人税等」
よって、会計上のあるべき法人税等の金額とするため、税法上の法人税等を減額する必要があります。
よって、法人税等調整額は「貸方」に計上されるのです!
また、法人税等調整額は損金不算入1,500×40%=600となります!

なお(2)においては、1期と同じく一時差異が1,500発生することになりますので、決算整理仕訳はX1期と同じになるのです💗

繰延税金資産と繰延税金負債の相殺表示

帳簿上では「繰延税金資産」勘定(資産)と「繰延税金負債」勘定(負債)は別の勘定科目として処理します。
しかし、貸借対照表では両者を相殺して表示する点には留意しましょう!

本日の解説はここまでとします!
かなり難易度も上がってきましたが、ここからもっと簿記の勉強時間を増やして頑張ってまいります!

私が考える会計学を学ぶ意義💖

会計知識は、経理や会計士だけが理解していればいいというわけではありません🔥

なぜならば会計は、経理や監査法人の会計士だけではなく、営業や管理職、経営全般まで、会社に所属している全て人にとって必須の知識であると考えているからです!

ほとんどすべての会社は、営利団体であると思われます!
つまり、ボランティアではなく、利益を追求し、事業活動を行い、会社は成長していくことを本質的な目的にしていることでしょう。

私も株式会社に就職を予定している以上、利益の出る仕組み、お金の流れは確実理解をしておく必要があることを自覚しています。

例えば、営業マンだとしても、売上の目標や予算作成に関わることがあると思います!
そして、その予算の仕組みも、売上の処理も、全て会計が関係しているのです。
また、営業の売上は経理が処理をし、会社の利益がいくらになるかを算出していくことになります!

総じて、会計を知ることで、会社にどれほどのインパクトをもたらしているのかを把握でき、予算の作成においても精緻に行えるようになると言えますね💖
また、数字に強くなり、定量的な分析に基づく思考法やビジネスが行えるようになるでしょう。

そして、会計の知識を洗練していけば将来的に経営者の視点を手に入れることができると思いますので、新規プロジェクトにアサインされたり、昇格のきっかけにもなり得るかもしれません🔥

会計の基礎知識である「財務3表の理解」を中心に理解を深め、財務3表とは何か?
これを見て、何をどう判断するのか?などを考えていきたいですよね。
この知識があるのとないとでは、今後の仕事の仕方が大きく変わることに間違いはないでしょう。

これからの時代はグローバルに活躍できる人材というのがより一層求められると思います!
私の投稿でも会計の基礎を身に着けるのであれば、英語も交えて知識をつけると、今後ますます活躍できるフィールドが広がっていくと考えていますので、グローバルスタンダードにも挑戦していくことにしましょう🔥

なお参考資料は以下の通りです。

おすすめマガジンのご紹介🔔

こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです。

改めて、就職活動は
本当に「ご縁」だと感じました
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だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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