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【アウトプット命❤️‍🔥】為替介入政策における“不胎化介入”と“非不胎化介入”の図解的分析🎊 Part② 2023/08/09

Introduction:卒業論文にはこだわりたい🔥

私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

先行研究に関する論文を
読んでも記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います

私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖

私の卒論研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

今回の参考文献は、以下の通りです

不胎化介入と非不胎化介入の図解的分析

結論から申し上げると、為替介入政策の効果については、一般的には、不胎化介入よりも非不胎化介入の方が効果が大きいとされています📝

今回の投稿では3種類の為替レート決定モデルをご紹介します

①フロー・ アプローチ・モデル
②ポートフォリオ・バランス・モデル
③マネタリー・モデル


これら3つのモデルにおける、両者の政策効果の異同について、図解を用いることで理解を深めていきたいと思います🥰

今一度、この投稿の目的を確認すると、為替介入政策において「不胎化介入と非不胎化介入の図解的分析」を展開することで理解を深めていきたいと考えています

一般的には、前者(不胎化介入)より後者(非不胎化介入)が効果が大きいとされています

しかし、3種類の為替レート決定モデルを用いて考察することで、それらの効果の異同について分析することにします

①フロー・アプローチ・モデルに
基づく考察では、不胎化介入よりも非不胎化介入の方が、為替レートへの効果が大きい
、という結論を得ましたね🥰

今回は、②ポートフォリオ・バランス・モデルを用いて、為替介入政策の効果分析についてアウトプットしていきたいと思います💛

なお、引き続き本投稿での説明に使用する記号は以下の通りです

$$
Symbols  used  for  explanation\\  \\
S: Foreign  Currency  Supply\\
⇔Home  Currency  Demand\\     \\
D: Foreign  Currency  Demand\\⇔Home  Currency  Supply \\  \\ \\p: Domestic    Price\\
p^*:Foreign   Price\\p=1\leftrightarrow Given  very  short  term \\  \\\\e:Nominal  Exchange rate(\yen / \$)\\ε:Real  Exchange  rate(\frac{ep^*}{p})\\     \\

Y: Domestic  National  Income\\Y^* :Foreign  National  Income\\Y  is  constant\leftrightarrow  Given  very  short  term\\    \\M:Money  Supply \\L^D:Liquidity(Real  Money)  Demand   \\i:Domestic   Interest  rate\\i^*:Foreign  Interest  rate\\E(e):Expected   Exchange  rate\\\beta:Risk  Premium\\      \\F:Net  Foreign  Asset\\B:Domestic  Bond  Stock\\A^S:Stock  of  Foreign  Bond\\A^D:Demand  of  Foreign  Bond\\W:Wealth
$$

補足説明いたしますと
βはリスク・プレミアム、Fは対外純資産
Bは自国債券(公債)残高
Mは貨幣供給量、Lは実質貨幣需要量をそれぞれ表しています

なお、このモデルは超短期を仮定しているので、pとYは一定となることを抑えておきましょう
以下では、物価 p を1と基準化して考えていきます

また、A^Sは外国債券(債権)保有残高、A^Dは外国債券(債権)需要残高
Dは、外国債務保有残高であり、これは一定の値を取るとします

添え字の0は、所与の初期値を意味していることをご理解くださいね

ポートフォリオ・バランス・モデル

このモデルは、完全国際資本移動ケースを想定し、民間非銀行部門の資産需給均衡で為替レートが決定されるとする考え方に基づくものです

但し、自国債券と外国債券は不完全代替の関係にあるということがポイントです

また、 完全国際資本移動ケースでは、経常収支不均衡をカバーする国際資本移動があるため、国際収支均衡(外貨需給均衡)が持続することになります

そのため、このモデルでは内生的な為替レートの風向きは存在しないということを確認しておきましょう

まずは、外国為替市場の均衡式①を求めます
これは、リスクプレミアムβを含むカバーなし金利裁定式となります📝

$$
Uncovered   Interest  Parity \\   \\i=i^* +\frac{E(e)-e}{e}-\beta(\frac{eF}{B})\cdot\cdot\cdot ①\\       \\notice,\frac{\partial {\beta(\cdot)}}{\partial (\frac{eF}{B})} > 0\\       \\0 < \beta \to
:Debtor  country(0< F,0< B)\\0 > \beta \to
: Receivables  country(F< 0 ,0 < B) \\
$$

外国為替市場の均衡式①、すなわち、リスクプレミアムを含むカバーなし金利裁定式については上記のような関係となります

また、リスクプレミアムβは、独立変数の増加関数であるということを確認しておきましょう

なお、β >0 (F>0, 0<B)であれば、自国は債権国
反対に、β < 0 (F > 0, 0<B)であれば、自国は債務国となる点を整理しておくことにしましょう

また、自国の貨幣市場均衡式②は、以下の通りです

$$
Money   Market   equation\\   \\
\frac{M}{P}=L^D(i,Y)\cdot\cdot\cdot ②\\      \\Assumptions\\\frac{\partial L^D(\cdot)}{\partial i}= L^D_1 < 0\\  \\\frac{\partial L^D(\cdot)}{\partial Y} = L^D_2> 0\\     \\Given  the  very  short  term\\p=1 \And Y  is  constant
$$

加えて、外国債券(債権)市場均衡式③
以下のように定式化されます

$$
A^S =A^D(i^* +\frac{E(e)-e}{ e}-\beta-i)\cdot\cdot\cdot ③\\    \\0 < \frac{\partial A^D(\cdot)}{\partial [i^* +\frac{E(e)-e}{ e}-\beta-i]}\\    \\Net  Foreign  Asset :F= A^S - D \\where  D  is  constant(\Delta D =0)\\ \\    \\\therefore \Delta F = \Delta A^S(by  Intervention)\\     \\
Asset  Constraint\\W_0 = M + e_0 A^S\cdot\cdot\cdot ④
$$

上記の定式化を補足いたしますと
A^Sは外国債券(債権)保有残高
A^Dは外国債券(債権)需要残高ですから

Dを外国債務保有残高とすると
対外純資産Fは、A^S-Dと表せます

また、Dは一定でありますから
介入による外国債券保有残高A^Sの増減は
そのまま対外純資産Fの増減となること

今一度、確認します

またこのような議論から、一国の資産制約式④を得ます
国内総資産Wは、貨幣供給Mと自国通貨に
変換した外国資産( e A^S)の総和となること
がわかります

なお、添え字の0は所与の初期値を意味し
この式は介入により自国貨幣と外国債券が
完全に代替されることを意味している点
を抑えておいてください📝

同モデルによる為替介入効果の分析🌟

このモデルでは、風向きに逆らう介入(leaning against the wind intervention)と風向きに従う介入(leaning behind the wind intervention)の分析が可能であると言えます

為替介入政策の目的と意図

図1において
外国為替市場の均衡式①は第1象限に
自国貨幣市場均衡式②式は第4象限に
外国債券(債権)市場均衡式③は第2象限に
資産制約式④は第3象限に
それぞれ図示しています

図1:ポートフォリオ・バランス・モデル

そして、上図において初期地点(t=0)における為替レート e 、自国金利 i 、貨幣供給量M
対外債権保有残高A^Sの決定
が示されています

以下では、2パターンの介入政策のケースを考えます

そして、それぞれにおいて
①非不胎化介入と②不胎化介入が実施された
場合、それらが為替レートへどのような影響を及ぼすか考えて行きたいと思います

図2は「外国債券売・邦貨買」介入のケースを想定しています

多少、図解中の線が平行でなく見にくい点が
ありますが、手書きで作成していることも
踏まえて、ご容赦いただけますと幸いです😭

なお、赤色で示した①が非不胎化介入
青色で示した②が不胎化介入のケースを表しています

図2:外国債売・邦貨買の介入

赤色で示した①は非不胎化介入のケースです
対外債権残高A^Sの増加によるFの増加が
第1象限におけるカバーなし金利裁定式に含まれるリスクプレミアム β を上昇させます

その結果、自国の貨幣供給量Mの減少により、自国金利 i が上昇するというメカニズムによって、目標為替レート(e*)が達成されます

これは、金融引き締めの効果が含まれていると考えて間違いではないように思います

一方で、青色で示した②は
不胎化介入のケース
でとなります

不胎化介入の特徴より、貨幣市場には
何もインパクトがありません

したがって貨幣供給量M=M0
国内金利 i =i0 と不変のまま
です

また、買いオペによる自国債券残高Bの減少が、より大きなリスクプレミアム β の上昇、また国内総資産Wの増加を発生させることで、目標レート(e*)が達成されるというメカニズムがあります

図3は「外国債券買・邦貨売」介入のケースを示しています

図3:外国債券買・邦貨売の介入

上記と同じく、赤色で示した①は
非不胎化介入のケース
です

まず、外国債券保有残高A^Sの減少による
対外純資産Fの減少が、第1象限にある
カバーなし金利裁定式に含まれる
リスクプレミアム β を下落させます

よって、貨幣供給量Mの増加により
自国金利 i が下落して、目標レート(e*)を
達成するというメカニズムをたどります

同じく、青色で示した②は
不胎化介入のケース
を示しています

貨幣供給量はM=M0、自国金利はi=i0のままで不変です

また、売オペによる自国公債残高Bの上昇が、より大きなリスクプレミアム β の下落
また国内総資産Wを減少させます

この結果、目標為替レート(e*)を達成することになるのです

総じて、ポートフォリオ・バランス・モデルのインプリケーションを整理しておくことにしましょう

このモデルでは、自国債券(公債)残高Bへのホーム・バイアスが強くあるとされています

為替介入政策によるポートフォリオ・バランス・チャネルを通して、カバーなし金利裁定式に含まれるリスクプレミアム β が十分に変化すれば、不胎化介入は非不胎化介入と同等またはそれ以上の為替レートへの効果が得られるという結論が得られるのです💖

本日の解説は、ここまでといたします

次回は、③マネタリー・アプローチを用いて、為替介入政策の効果分析についてアウトプットしていきたいと思います💛

今後の方向性&取り組み🌈

今後の取り組みは、ひたすら先行研究を読むこと、そしてnoteにアウトプットすることになります

また、計量経済学の知識、実証分析のソフトであるEviewsの操作方法も確認して、回帰分析ができるようにしなければなりません

何より、為替介入データセットを作ることが先決でありますから、財務省のHPなどからしっかりExcelデータを作成したいです

24年ぶりに実施された円安介入政策について私は卒業論文でテーマとして取り上げていきますが、改めてこの現象はレアな経済状況であるということを再認識できたような気がします

一日1論文を目標に読むことができるように、いろいろとスケジュール調整をしていきたいと思います
また、会計制度なども念頭において、一生に一度の卒業論文にこだわりをもって取り組みたいと思います

しっかりと先行研究の論点や実証分析の手法を理解し、新たな発見ができるように取り組んでいきたいです

参考文献は、以下の通りです📝

本日の解説は、ここまでとします

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺

マガジンのご紹介🔔

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚


最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

この投稿をみてくださった方が
ほんの小さな事でも学びがあった!
考え方の引き出しが増えた!
読書から学べることが多い!
などなど、プラスの収穫があったのであれば

大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
お気軽にコメント、いいね「スキ」💖
そして、お差し支えなければ
フォロー&シェアをお願いしたいです👍
今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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