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【ドル円相場の動向💵】日米金利差だけでは説明できないドル円相場:日経新聞解説 2023/12/09

日本経済新聞の記事で
注目したい内容がありましたので
記事にしたいと思います💖

長いですが、目次をご活用いただきまして
どうぞ最後までご覧ください!


日米金利差縮むも「漂う円」、堅調な米株、ドルを下支え(ポジション)

 円相場の方向感がなかなか定まらない。歴史的な円安の主因だった日米金利差が縮小に転じても、円の反発力はなお限定的にとどまっている。
市場参加者の間で米国景気の軟着陸シナリオが根強く、米利上げの打ち止め論が広がっても、リスク選好姿勢が弱まっていないからだ。堅調な米株式やユーロへの投資が円買いへの反転を軽減する役割を担っている。

 11月に入り、円相場の迷走が続いている。1ドル=150円の節目を抜け、半ばには昨年秋に付けたバブル崩壊後の安値に接近したが、その後は147円台まで反発。
ところが下旬にかけて再び150円に近づき、かと思えば28日は一時147円台後半に上昇するなど、方向感は見えにくい。

 これまで日米長期金利差の拡大が円安・ドル高を後押ししてきたが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ打ち止め観測を背景に、金利差が縮小に転換。円安局面はひとまず収まりつつある。

 ただ、円相場の反発力はさほど強まっていない。昨年秋にバブル崩壊後の安値を付けた後の値動きと比べると、より鮮明になる。昨年秋は日米金利差の縮小を先取りする形で円高・ドル安が進んだ。ところが現在は、日米金利差が縮小に転じても、それを先取りして円高が加速するような展開になっていない。

 マーケット・リスク・アドバイザリーの深谷幸司氏は「米株価が崩れていないことがドルを下支えしている」とみる。
本来、日米金利差縮小の主因である米金利の低下は先行きの米景気減速を映すが、市場参加者の間では米景気の軟着陸シナリオを前提にした堅調な米株式投資が続いている。その分、米金利が低下してもドル離れが起こりづらくなっているわけだ。

 市場の根強いリスク選好姿勢は、他の市場にも表れている。「現在はユーロの独歩高で、実は円もドルも強くない」。みずほ銀行の唐鎌大輔氏はこんな見方を示す。
実際にユーロの対円、対ドル相場をみると、今年秋に入り、ユーロは独歩高の軌道だ。ユーロ圏は国によって経済力がまちまちで、円やドルよりもリスク通貨の色合いが濃い。
このため「ユーロ選好の陰で市場参加者の円・ドル取引への関心が薄れ、円・ドル相場の方向感が出づらくなっている面はある」(唐鎌氏)。

 もっとも歴史的な円安が日米金利差の拡大を材料に引き起こされた以上、金利差が縮小に向かうのであれば、いずれ円高への反転が鮮明になってくるはずだ。
きっかけは何か。深谷氏は「市場の思惑ではなく、FRB自体から明確な米利上げ打ち止めの意向が示されるタイミング」と読む。

 現状は市場の思惑で、先行きの米利下げの前倒し観測や先送り観測が飛び交う。そのたびに円相場も上下動を繰り返している。だがFRBが利上げ終結の見方を鮮明にすれば、市場参加者の間にも利下げ局面が本格的に視野に入る。堅調な米株式相場が調整局面に入るかどうかも、重要なポイントになりそうだ。

 市場参加者の間では、FRBよりも欧州中央銀行(ECB)の方が先に利下げに転じるとの見立ても多い。
今年秋以降、円やドルから投資マネーが流入してきたユーロが、ECBの早期利下げ観測で下落基調に転じる事態になれば、日米金利差の縮小と相まって円買い・ドル売り圧力が一気に強まる展開も否めない。(編集委員 小栗太)

2023/11/29 日本経済新聞 朝刊 17ページ

記事に対するコメント📝

今回の記事は、私が卒業論文で対象としているドル円相場の動向について着目した記事をピックアップしました💛

出所サイト

【紺色の線】は日米の10年金利差を、【灰色の線】はドル円レートを見ています。大きく見れば、金利差が拡大すると円安になり、縮小すると円高になる傾向にあります。

たとえば、2009年から2012年までは、世界金融危機や欧州債務危機によってリスク回避の動きが強まり、安全通貨とされる円に対する需要が高まったと考えられます。

加えて、米国の量的金融緩和や日本の消極的な金融政策が、過度な円高につながった可能性があります。2014年後半から2015年半ばまでは、日銀の金融緩和や原発停止による貿易赤字転落が影響し、円安・ドル高が進んだと見られます。

2016年の後半以降は、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利や米国の長期金利の上昇に伴い、利回り差が拡大してきました。2019年以降は新型コロナウイルスの感染拡大を受けてFRBが利下げを行ったため、米国の長期金利は低下し、ドル安・円高が進行しました。

その後は、米国の力強い景気回復を受けた物価や金利の大幅上昇などを受け、急速にドル高・円安が進んできましたが、足元では日銀の金融緩和政策の一部修正やFRBによる利上げペースの鈍化期待などからドル安・円高が進みました。

出所サイト

日米金利差とドル円相場については、上記の引用通りですね💴
合理的な投資家を考慮していれば、マネーは金利が低い方から高い方に流れる性質を持ちます

その理由は、高金利の通貨で運用した方が低金利で運用するより高い利益が見込めるためです

そのため日米金利差が拡大すると円安・ドル高に、縮小すると円高・ドル安に振れやすくなることがわかります

しかし、問題なのは、このような円安水準は、日米金利差だけで説明できるのでしょうか??

金利差以外の為替相場の変動要因としては、物価動向や国際収支、景気動向、株価、政治動向などが挙げられます

すなわち、ドル円相場が常に日米金利差に応じて動くわけではありません
中長期的にみると、ドル円相場と日米金利差が連動していない局面が散見されることがあります📝

アメリカの株式市場や貿易などにも考慮しながら、経済動向を理解できるようになりたいなと思います

前回ご紹介した記事💖

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