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マガジン「門前日誌」の創刊にあたって

日光門前のまちづくりの現場に、新たな若い仲間が増えました。

NPO法人日光門前まちづくりは、世界遺産「日光の社寺」の門前町をエリアにこれまで15年間活動をしてきた、市民活動団体であり、エリアマネジメント組織です。
15年の活動の中では、活動を続けていく難しさも、団体を運営してく大変さも様々経験してきました。
今回のような、大いなる“興味”と“主体性”を持った若い世代の参加は嬉しいものです。

…とカタイ書き出しになってしまいましたが、つまりは、嬉しさが隠せない、と言うことであります。

さて、その彼らが中心になって、この度 note でマガジンを編むことになりました。

▽ 髙橋広野くん


▽ 宮崎千遥くん


◾️経緯

早速二人がそれぞれ自己紹介を書いてくれていますので、プロフィールはそちらに譲りますが、経緯だけ簡単に。

二人とも、大学で建築を専攻し、それぞれ修論と卒論のテーマとして、日光の門前町を対象に調査・研究と提案をしてくれました。
髙橋くんは、宇都宮大学の安森研究室で、現在整備が進む国道119号(大通り)の未着手区間(当時)である鉢石地区を対象に、生業や設えを読み解きつつ空間の提案を。
宮崎くんは、宮城大学で故郷の日光の駅周辺エリアの三町内の公民館を「祭り」のコミュニティを通して、再構築するような提案をしてくれました。
それから、宮崎くんは日光出身で現在は仙台で頑張っていて、髙橋くんは仙台出身で現在は宇都宮で頑張っている、という不思議な縁もあります。
(ちなみに、私も日光出身で、仙台には10年くらい住みました。)

それぞれの調査・研究の過程で、私もほんの僅かばかり情報提供やインタビューに応じる形で協力しました。
そんな経緯と、これまでそれぞれ見てきた「視点」を持って、日光について綴るマガジンになる予定です。

▽ マガジン「門前日誌 -見る、言う、聞く-」


テーマは基本的に各自に委ねていますが、包含するキーワードは「暮らし」になろうかと(なんとなく)思っています。
現在の門前の暮らし、過去の記憶の中にある暮らし、そして、これから描く門前での暮らし。
暮らしを支える生業や、経済、観光、空間。それらが生み出す風景。
様々な視点で捉えて、感じ、思い、考え、書いて欲しいと思っています。


さて、マガジンの紹介ついでに少しだけ。
この記事を書こうと思ってから、頭に浮かんだ2つのことを書いておきたいと思います。


◾️「門前の小僧」


「門前の小僧、習わぬ経を読む」と言う諺があります。
これは、


お寺の近くに住んでいる子供は、特に習わなくても毎日聞こえてくるお経を自然に覚えてしまう

ということから、普段の見聞が自然に身につくことを指すものだとされるものです。
環境と習慣が大切、と言うことも物語っている諺でもあると思います。
「今とは異なる、目指す環境に身を置くこと」は、時に厳しくあります。
しかし、今や情報やコミュニケーションは場所に依りません。
であれば、考え続けること、書き続けることが肝要で、それらが小さな習慣になると良いのではと思っています。
「身につく」という平易な言葉が、いかに普段の習慣の上に成り立っているのか、ということを改めて考えさせられます。
(自分にも言い聞かせています・笑)


◾️「三猿」


日光東照宮の厩舎の三猿が、「見ざる、言わざる、聞かざる」のポーズをとっていることは有名ですが、それが何を意味しているかは、実はあまり知られていないように思います。
あれは、

幼いうちは悪いことは見ないように、言わせないように、聞かせないように

という教育論なのだといいます。
あの三猿が、猿の一生を表す8枚の彫刻額装のうちの一つの「部分」であることを考えれば、また、それがストーリー上で幼い猿の位置にあることを考えれば妥当でしょう。

今回のマガジンの副題は「見る、言う、聞く」としました。(髙橋くんの起案によります)
ここまで書くとお気付きの方も多いでしょうが、これは三猿に重ねたものです。
見聞きして、言う(書く・描く・発信する)ための「自由な場」として、このマガジンが機能すれば良いと思っています。


◾️結び

閑話休題。

…長々と少々大げさに書いてしまいましたが、若い世代がどんな視点を持って、日光の門前町、あるいは日光、それを取り巻く色々を捉えて、どのように語られるかが楽しみです。

…最初からハードル上げすぎかな?笑
まずは肩の力抜いて、自由に書いて欲しいです。

基本的に若手二人のマガジンになりますが、時々オジサン(私)も登場するかもしれません。


あ、ちなみに私のプロフィールはこちらから。


新たな取り組みです。
みなさま、どうぞ二人をよろしくお願いいたします。

(…我ながら長い“前口上”だ。)

NPO法人日光門前まちづくりnote部 | 岡井 健(世話人)

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