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赤ちゃんの心疾患と口唇口蓋裂が発覚した日

心臓と口が普通でない状態で産まれた5歳の息子がいます。

心臓は、肺動脈と大動脈が両方右側に集まってる奇形、その名も両大血管右室起始症と、口は唇から上あごにかけて亀裂が入っている奇形、aka 口唇口蓋裂でした。

生まれた時に予定された4回の手術は2歳半で終わり、この3年くらいは、病院通いはあるものの、のほほんとした生活を送っていました。

そんな中、次の手術の日程が決まりました。タイミング同じくして、息子が入院中のことを話すようになり、写真を見返しているとその頃の記憶がちょっと薄れつつあることに気がついて、なんだか無性に書き留めておきたくなりました。

思い返すと結構強烈な体験だったなあ、いつか息子が興味を持ったらあの頃起こったあれやこれ、ちゃんと話したいなあと思いました。出産前のところから書きますが、読んでいただけたら嬉しいです。

最初に異変がわかったのは、まだ妊娠中の、出産予定日の1ヶ月ほど前でした。その時息子は逆子になっていて、あと1週間で逆子がなおらなかったら通っていた助産院では産めないという状況でした。なんとか逆子をなおそうと、助産院の指示の元、お尻を天高くあげる運動やら、お腹の赤ちゃんと話せる人に会って彼の言いたいことを聞くやら、色々やりました。(私の通っていた助産院は良い意味で振りきっている、すごいところでした。)

でも結局逆子はなおらず、提携のクリニックで産むことになり、その助産院での個性的な出産をとても楽しみにしていた私はたいそう落ち込みました。

そんな中予定日から3週間ほど前、クリニックの検診で突然「切迫早産のケがあるよ。入院です。」と医師から言われ、即入院となりました。自分では元気元気と思っていたのでびっくりです。

不安のどんぞこで入院先のクリニック本院に移動してみると、病院というよりは結婚式場という感じのキンキラゴージャス。バラとルネサンス期がモチーフのようで、天井にはミケランジェロ風の手描きの天使が数体いたり、食事が引くほど豪華で美味だったり、華麗すぎる女子トイレ(金細工の取手類と手拭き用にタオルが1個ずつ丸めて積みあがってる)に対し質素すぎる男子トイレなど(めちゃせま、金細工無し、ジェット乾燥機)、ツッコミどころ満載でちょっと元気を取り戻しつつ、エコーをしてもらいました。そしたらエコーが異様に長い。先生が険しい顔で他の先生も呼んで何やらヒソヒソ。

その夜、医師が言いました。「あのね、赤ちゃんの心臓の弁に異常があると思う。あと、もしかしたら口唇口蓋裂かもしれない。」

ということで、手描きの天使達に見守られて出産する希望も、8時間位で儚く散って、県立のこども病院に搬送されました。

#子どもの成長記録

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