本を出版したい方へー出版のトリセツー
「どうやったら出版できますか?」と聞かれる事が多くなってきました。その際に、私が伝えていることをまとめていきたいと思います。
なお、こちらの内容もいずれ書籍化してきますので、随時、更新をしながら、書き進めていきます。(*ご興味をもたれた出版社の方、お声がけください)
さて、私はこれまでに20冊の著作を出版してきました。単著・共著・訳書・英語版出版、一通り、経験しました。
(*最新作の2作は、まだ、反映していません)
これまでの経験を通じて、本を出版することは、次の3つの価値を手に入れることなのだと学びました。
その3つの価値とは、 ①教養価値、②経済価値、③象徴価値 です。
まず、本にまとめ、出版するということは、①教養価値を高めていく行為です。「本を読む」と「本を書く」という行為は、「目線」が180度変わります。
1)本を読むのが好きなら、本を書くのを前提に読んでみる
2)ソーシャルメディア等で情報発信をしているなら、本を書くのを前提に発信するようにする
このように「本を書く」ということを前提にすることで、日頃の行為の意味付けが変わります。
レポートを書いたり、報告書を書いた経験を思い出してみてください。だれかの報告を聞いたり、資料を読むだけでは身につかないのに、「書く=アウトプットする」という行為に結びつけていくと、知識の浸透度が全く違うのです。
これを一言で言うと、「教養価値を高める」行為だといえます。
次に出版することで、②経済価値を高めることができます。本は、「コモディティ=商品」です。書店に並び、あなたの知らない誰かが、あなたの本を購入してくれます。
本にしなければ、書店に並ぶことはありません。電子書籍でもそれは同じです。電子書籍として出版し、ネット上で販売していれば、あなたのタイミングではなくて、読者のタイミングで本が売れるのです。
あなたがいくら秀でた知識を持っていたとしても、書籍にしなければ売れることはありません。(*もちろん、このnoteのように、本にしない形で販売することも可能です。)
また、出版契約によって様々ですが、「印税」もあります。この「印税」という言葉で想起されるいつか数億円を手にして優雅に暮らすというのは、夢物語であることも伝えておきましょう。消費の形態がデジタル化する中で、紙媒体の書籍の売り上げは全体としてみると年々減少傾向にあります。
「印税」で数億円というのは、プロ野球選手になって、さらにメジャーリーガーとして活躍するぐらい、難しいことです。
それでも、本を出版して、あなたのコモディティを持つことで、経済価値は高まります。それは次の③象徴価値に繋がっていくのです。
名刺交換をしますよね? 名刺交換をする際に、1冊の書籍があると名刺交換の先へと進んでいくことができます。書籍というのは、あなたの知識や見識を凝縮したものであるので、相手はその内容に関心を持ってくれます。
講演やセミナーの依頼も入ってくるようになります。副業も認められるようになった会社にお勤めであれば、書籍に関する講演やセミナーで副収入を稼ぐことができます。これは先ほど述べた経済価値を高めることでもあるのですが、書籍を刊行したことによる象徴的な価値(=シンボリックバリュー)が高まったことで、経済価値への転換が起きるようになるのです。
さて、やや前置きが長くなりましたが、『出版のトリセツ』の中身へと入って行きましょう。この『出版のトリセツ』は、これまでに1冊も出版したことがない読者を対象にしています。
まず、何から始めたらいいと思いますか?
1. 「なぜ、本なのか」を考える
最も大切なことは、「なぜ、本なのか?」をじっくり考えることです。先ほども触れましたが、わざわざ出版しなくても、あなたの考えを情報発信することができる時代です。そのような恵まれた時代に、なぜ、「本なのか?」
私はシンプルな答えを持っています。
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?