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サラリーマンがペルシャ絨毯販売を始めた話

 僕はウズベキスタン産のペルシャ絨毯を販売しています。(色々あって今はストップしていますが・・・)

最初から絨毯に興味があった訳では無く、めぐり合わせによって絨毯を販売することになりました。きっかけはウズベキスタンを旅行した時に知り合った商人でした・・・その詳細をまとめます。


ウズベキスタンに行った理由

 大学の友人二人(男性1、女性1)と僕でゴールデン・ウィークに旅行しよう!という話になりました。女友達が「最近中東が熱いらしいよ!」というので中東を検討。世界地図を眺めていると"○○スタン"という国が多いことを知りました。

男友達
「○○スタンって国が多いんだね!・・・じゃあスタンが付く国を巡ってみようぜ!」

ということで僕たちの○○スタンを巡る旅、通称”スタン旅行”が始まりました。


スタン旅行、ペルシャ絨毯との出会い

 結局僕たちはタジキスタン、カザフスタン、そしてウズベキスタンの三か国を10日間で回りました。今回はその中でウズベキスタンの絨毯商人との想い出をまとめます。(同じくらいインパクトのあるネタがあと二つあるのですが、それはまた別の機会に・・・)

 ウズベキスタンのサマルカンドに行きました。青の都として有名な街、正直あまり期待していなかったこともあり凄く満足度の高い街でした。僕が言った国の中でもベスト3に入るくらい最高の街でした。

ちなみに写真の場所(レギスタン広場)に行った時、日本人の僕が珍しかったのか沢山の女性に写真を撮られまくりました。笑

特に抵抗しないでいると次第に僕の前に行列が出来てきて・・・ウズベキスタンで生きていれば僕はモテモテなのかな?と思っちゃいました。笑

※現地の女性に言い寄られてまんざらでも無い僕。


そんな普通の観光をしている中で女友達は言いました。

 女友達
「私絨毯買いたいの!ウズベキスタンって有名なのよ、付き合って!」

男ども
「はい!」

という訳で絨毯がありそうなバザーに到着。基本的に皆英語はしゃべれないし案内地図も無いのでしらみつぶしに歩き回りました。
しかし5月のウズベキスタンは猛暑です、炎天下で気温は30-40度はある中屋外の多いバザーを歩き回ったので三人は絨毯屋を見つける前にバテてしまいました。

女友達
「・・・休憩しない?」

男友達
「・・・せやな。」


「・・・一旦宿に戻らない?」

ということでへばった三人はタクシーで宿に一旦戻ることにしました。タクシーに三人で乗り込み、クーラーの涼しさに癒され安堵したまさにその時です。なんと乗ったばかりのタクシーの車窓から探してた絨毯屋が見えたのです!

男友達
「おい!絨毯屋あるじゃん!行く?行く?」

女友達
「あ、ほんとだ!でももうタクシー乗っちゃったしね・・・どうしよ・・・」

男友達
「もう通り過ぎちゃうよ!今決めないと!」

女友達
「いや・・・行きたいよ!でも今タクシー乗ったばっかだし・・・」


「行くの?!行かないの?!」

女友達
「・・・・・・行く!」

ということで乗ったタクシーを30秒ほどで乗り捨て、絨毯屋に入りました。
そしてこの時の選択こそが僕たちの運命を変えたのです。


お店で迎えてくれたのは30歳前後のイケメン男性店員でした。しかも何の奇跡か昔6年間日本に住んでいたことがあるらしく、日本語もかなり話せます。

後にも先にも日本語を話せるウズベキスタン人は彼だけでした。

人柄も良かったので絨毯に関係の無い話も沢山した結果、とてつもなく打ち解けられて、最終的に三人とも絨毯を買うことになってました。笑

僕は寝室用に2m×3mのサイズの絨毯を買い、今も愛用しています!

サイズが大きかったので3つとも空輸してもらうことになりました。本当に届くか最初は疑心暗鬼でしたが、届いたときは感動しました!

商人の名前は”フィル”、とても仲良くなったのでその日の夜に一緒に飲みに行くことになりました。


商談

 フィルの車で地元の人が良く居酒屋に連れて行ってもらいました。普通に旅行しているだけじゃたどり着けないディープな場所に三人はかなりテンション上がりました!

ウズベキスタンの伝統料理を中心に食べ、お酒を飲みながら色々な話をします。日本語が通じるって本当に楽だ・・・

お酒も回ってくると、フィルはこんなことを言い始めました。

フィル
「俺はもっとウズベキスタンの絨毯を世界中に広めたいんだ!でもウズベキスタンの絨毯がペルシャ絨毯だって知られていないから、結局みんなイランのペルシャ絨毯を買っちゃうんだ・・・」

僕たち
「そうなんですが・・・ちなみにイランとウズベキスタンのペルシャ絨毯って何が違うんですか?」

フィル
「全く同じさ!ただウズベキスタンの工場で作っているのか、イランの工場で作っているかの違いだけさ。」

フィルはこのように言っていましたが、実際調べてみると下記のような違いがあるそうです。

 ペルシャ絨毯とはそもそも旧ペルシャ帝国時代に、ペルシャ帝国内にあった工場で作られた絨毯の中で、アラベスク模様や幾何学模様のデザインで絹や羊毛で作られた絨毯を指す。
 そして旧ペルシャ帝国は現在のイランである。一方で旧ペルシャ帝国は現在のイランよりも面積は広大で、ウズベキスタンは当時ペルシャ国の一部だった。
 簡単に言うと、イラン産はペルシャ絨毯の本家で、ウズベキスタン産は分家という感じ。(相当調べてたどり着きました・・・)

僕たち
「なるほど、確かに値段も10分の1で提供できるし、しっかりとウズベキスタン産のペルシャ絨毯の良さをアピール出来たら日本でも売れると思うよ!」

フィル
「だよな! じゃあお前たち、日本でこのペルシャ絨毯を売るの手伝ってくれないか?」

僕たち
「・・・まぁいいよ!ECサイトくらいなら作れるから手伝うよ!」

フィル
「本当か!よし、じゃあ早速後でカタログを送っておくよ!」

という具合に商談成立。いつの間にかペルシャ絨毯販売を始めることが決まっていました。笑

ECサイト開設

 僕は趣味でWebメディアは立ち上げたことがあるレベルに知識はあったので、前々から使ってみたかったBASEというサービスを活用してECサイトを立ち上げました。

トップの写真を撮るためにスペースマーケットで場所を抑えて撮影したり、いろいろ楽しかったです!

ただ高価な絨毯はやはりオフラインでの販売施策も必要だったようで、思うようには売れなかったので一旦サイトは閉鎖しました。

いつの日か金銭的、時間的に余裕が生まれたらまた販売を始めてみようかな!
「欲しい」っていう人がいたら直接連絡下さい。

※サイトも3月いっぱいで閉鎖予定

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