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世界一かっこいい男から教わったこと

 今日は少しだけ日本にいた頃の事を書いてみる。


僕は大学1年生の頃、福岡の「麦の木」というパン屋さんで働いていた。
今回は、僕が尊敬する「麦の木」のオーナーさんとの話。

そこのパン屋で働いていたのは一年ほど前の事で、なんで急に思い出したのかというと、オーストラリアに来て5ヶ月が経ち、あと残り5ヶ月という半分の節目で振り返りをしていたからだ。



僕が、自分の行動を振り返る時に大事にしている事は、「麦の木」のオーナーから教えてもらった。



「麦の木」で働いていたある日、小さい子供を抱きかかえたお母さんが来店した。そのパン屋は、お客さんが自分でトレイとトングを使い、パンを取りレジまでパンを持ってくるというスタイルだったので、僕は1人だと大変だろうと思い、「手伝いましょうか」と声をかけた。
そして会計が終わり、子供の顔に何か付いてる事に気づいたので、袋に入った新品のウェットティッシュを「良かったらどうぞ」と渡した。
その場でお母さんは、袋をあけ子供の顔を拭いて、「ありがとう」と言って満足そうにお店を出ていった。



いやー良い事したなと浸っていたら、オーナーから呼ばれた。



「なんで袋に入ったままティッシュ渡したの?」

「子供抱っこしてて、手が空いてないと思ったから、トレイ持つの手伝ってたんでしょ」


と言われた。

ぐうの音も出なかった。確かにその通りだ。
良い接客できたなって思ってたのに全然甘かった。


そしてオーナーが教えてくれた。


「自分のした接客を学校の評価みたいに
「優・良・可・不可」で振り返ってみるといいよ」と。





最初の「手伝いましょうか」という声の掛け方も、他にもっといい言葉があったかも。

トレイを一緒に持って回ってる途中も、お客さんをもっと楽しくさせられたんじゃないか。

手伝ってもらってるから、急がなきゃと気を使わせてはいなかっただろうか。

片方の手が塞がってるんだから、袋を開けてティッシュを渡せばよかった。



「こんな風に振り返られるようになったらいいね」とオーナーは優しく教えてくれた。



「なんだ。ただ振り返るのが大事ってことじゃん」
「振り返りするだけならしてるよ」



って思う人もいるだろうけど僕はこの
「優・良・可・不可」が大事なんだと思う。

自分の行動を5個のうちの1つに振り分ける事で、
何故そう思ったのか。本当にそうなのか。
を深く考えさせられるから。

それに、ただ振り返りをして、もっと出来たんじゃないかと考えろ。と言われてたら、きっとそれは僕には合わなかった。

ただひたすら粗を探さなきゃいけない気がして、
疲れちゃうと思う。やる気の出ない時だってあるし。





だから自分の行動に「優」を与える事が出来るこの考え方が好き。


その日から、僕は自分の全ての行動を
「優・良・可・不可」で振り返るようになった。

そして、振り返る事で気付いたことがある。
それは僕の行動のほとんどに、「良・可」が多い。
まぁ悪くは無いんだけど、めちゃくちゃ良いかと言われたら、そこまではない。1歩足りない。詰めが甘い。

僕の課題。


この考えは接客だけじゃなく、普段の生活でも使えるのでオススメ。


「麦の木」ではそういう大切な事を沢山教わった。



最後に、麦の木のHPの求人の所に書いてある、
僕が好きな言葉を紹介したい。


「飲食業はサービス業といわれます。しかし、当社ではサービスマンではなくエンターテイナーになってほしいと考えます。たとえば、パスタを食べたいと思って来店されたお客様に、「きょうのハンバーグは最高ですよ」と楽しさ感いっぱいにご提案でき、お客様に期待以上の満足と喜びを感じさせる会社と人になりたいのです。」



これを見て僕は「麦の木」で働くことを決めた。

福岡にいる人は、美味しいパンと素敵なエンターテイナーがいる「麦の木」是非行って欲しい。







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