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ビジネスインタビューを通して会社の「今」と「ありたい未来」を理解しようvol.1/2

Xデザイン学校:https://www.xdesign-lab.com/
マスターコースでの学びを自分なりにまとめています。UXデザイン、サービスデザイン、デザイン思考、といった分野に興味のある方の参考になれば幸いです。

昨年通っていたビギナーコースでの学びはこちらにまとめています↓
https://note.com/kenmochitakashi/m/m621a19042e6c


【vol.1/2】Xデザイン学校マスターコース 02 / 2020年9月12日(土)

突然ですが、最近「UXデザイン」と「サービスデザイン」って何が違うんだろうな?と悩んでいました。

人間中心設計、デザイン思考とかも同じようなことを言ってるし、それぞれ何が違うのかよう分からん。それぞれの違いを説明してくれている記事とかを何度も読んだりしましたが、あんまり腹落ちせず。

ですが、UXデザインの教科書を読んでいるとこんな記載がありました。

なお、昨今ではサービスデザインというデザイン領域もある。サービスデザインは、UXを起点としつつビジネスとして機能することを考慮した仕組みをデザインする取組みだといえる。

UXデザインも、製品・サービスだけでなく仕組みまで作る必要があるので、その意味ではUXデザインとサービスデザインには大きな違いはない。

ただし、UXデザインは、よりユーザーの視点に力点を置いて詳細にデザインするのに対し、サービスデザインは、よりビジネスの視点に力点を置いて詳細にデザインを行うという点で違いがある。

(出典:安藤 昌也 (著)、UXデザインの教科書、P41)

おぉ、しっくりくる説明だ。

・UXデザインとサービスデザインに大きな違いはない
・UXデザインは「ユーザー視点」に力点が置かれている
・サービスデザインは、より「ビジネス視点」に力点が置かれている

前回のnoteでStefan MoritzのService Designの図を紹介して、「UXデザイン」が「サービスデザイン全体」のどのあたりの領域をカバーしているのか?を考えてみましたが、まぁ、理解として間違っては無さそうです。

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▼前回のnoteより抜粋
ダブルダイヤモンドにおける「探索&収束」はService Design全体図の中では右上の方にある「Real client needs = 顧客の本当のニーズ」を見つけるためのプロセスです。そして「展開&提供」は真中左、「Concepts&solutions = コンセプト&解決策」にあたります。

私が10ヵ月かけてやっと「なんとなく分かった?」ダブルダイヤモンドは、サービスデザイン全体で考えるとごく一部であることがよく分かりました。

なんですが、この「ダブルダイヤモンドはサービスデザイン全体のごく一部」という理解も実は間違っていて、実際はダブルダイヤモンドにおける「提供」の部分にサービスデザインの「サービスを提供する企業のデザイン」も含まれている、という捉え方が正しいような気がしています。

さっきから何言ってんだこいつ?状態かと思いますが、もうちょっと噛み砕いてみます。

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上図のように、UXデザインはダブルダイヤモンドの左側「正しい課題を見つける」ための「探索&収束」に力点が置かれています。インタビュー、エスノグラフィーなどの手法を用いてユーザーが潜在的に求める「価値」を明らかにし、その「価値」を満たすことができるアイデアを形にしていく。

ですが、サービスデザインにおいては図の右側「展開&提供(特に提供)」がとても大切になります。「探索→収束→展開」のステップでどんなに素晴らしいアイデアが生まれたとしても、そのアイデアを形にする企業側に、サービスに合った「人、金、技術、体制、文化、ビジョン…etc」が無ければ実行ができない。

「こんなサービス作れたら最高に素敵ですよね!」

という「絵に描いた餅」を提案して、なんとなく皆満足して終わってしまう。そんなUXデザインの「調査」案件ってかなり多いだろうなぁ、と自分の仕事の経験からも感じています。

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図に反映するとこんなイメージ。

ダブルダイヤモンドにおける「提供」が実はめちゃくちゃいろんな要素を含んでいて、それをちゃんと整理するとStefan MoritzのService Designの図みたいにすごーく範囲の広い話になってしまうんだよな…という感じです。


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今回の授業では「ビジネスモデルキャンバス」というフレームワークを使ってビジネスインタビューを行ったので、そのことについて書いてみようと思っていたのですが、前回のnoteから続く「サービスデザインって何なの?」という、そもそもの疑問に関する考察が長くなってしまったので、ビジネスインタビューについては次の記事にまとめたいと思います。

前回と今回のnoteを書くことで自分的にはだいぶ「サービスデザインって何なの?」の整理がついたので、改めて、企業理解を深めるための「ビジネスインタビュー」の大切さを感じました。

授業でやったビジネスインタビューが上手くいったか?というと、いろいろ課題を感じる内容だったのですが、そのあたりの課題感も含めて次のnoteにまとめてみたいと思います。

前回のnoteと合わせて読んで頂けるとサービスデザインの全体像が少しは掴めるかな?と思いますので、興味があればこちらもご参照下さい。それではまた次回!

←前回のnote

2020/10/02追記
続きのnoteも書きました。


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