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どんなエンジニアになりたいか、という問いとその先


どんなエンジニアになりたくて、どんなキャリアを歩みたいの?


最近このような質問をされたときに、考えるいいきっかけだよなあと思ったので書いてみようと思います。

自分がキャリアについて考える時であったりももちろんですが、自分が面接官として候補者を理解しようとする時、
その人がどんな考えを持っていて、どのような理由で仕事を探しているのだろうと考えることがあります。

自分が他人に対して、正直この人どのような理由で転職したいのかわからないなとか、
何を軸にしているのだろうと客観的に思うことはありますが、
人間割と自分に対しては考えが疎かになることもありますよね。

私も、いざ自分が、どんなキャリアを積みたいと思っているか、面と向かって聞かれると答えられないこともありました。
ただ、そのように聞かれたあと、家に帰り、確かに自分はどんなキャリアを歩みたいと思っているのだろうとゆっくり考えてみることにしました。


少し前の私

エンジニアを始めたばかりの頃や、2、3年目くらいまでは、自分のやりがいは自分の技術を伸ばしてどんどん成長していくことと考えていました。
仕事でやることが自分にとってチャレンジングであり、やればやるほど知識がついたり、エンジニアとしてのスキルが身に付く感覚が楽しく、
休日であってもほとんどの時間を勉強や本業、副業に費やしていました。

そして3年目、4年目くらいになると、個人で色々なことが作れるようになったことを活かし、個人開発をたくさんやり始めました。
いろんなアプリやサービス、ラインアプリなどを作ったり、自分でポートフォリオサイトを作ったりしました。
特に4年目、5年目ではビジネスモデルなども考慮したプロダクトを作り、リリースまでやりきり、実際に興味を持ってくれた会社さんに商談をやりに行きました。
ビジネスとして成功するまで突き詰めることができた、とは言えないのがまだ自分の不甲斐ないところでしたが、自分にとって語ることのできるプロダクトを開発し、ブラッシュアップし、宣伝し、商談までやることのできた経験はとても貴重な経験だったと思います。

このあたりの話は、20代が終わる最後の時に
https://note.com/kenmaro/n/nbcf0f94d952b
こちらにもまとめています。


とにもかくにも、継続していく


とにもかくにも、エンジニアとして開発することが何よりも楽しいと思えた最初の5年間でしたし、今でもやはりコーディングして何かを実装している時が一番楽しいよなと思う時もたくさんあります。
しかし、キャリアとしてどうかと言われると、そうやって開発して自分の技術を伸ばすことだけが自分のキャリアかというと、そうではないなと思うようになりました。

たとえば、
https://note.com/kenmaro/n/nf4b4ba21723f
こちらにもまとめたように、自分にとって開発したり、記事を書くことというのはおそらく何があってもやめないであろう、
人生を通して継続する事柄に昇華しました。

おそらく仕事で何をしていても、つらいことがあっても、結婚したとしても、子どもができたとしても、四十歳になっても、五十歳になっても、コーディングをして何かを自分で開発していくことはやり続けるでしょう。

そうなった時に、「キャリアでやりたいこと」と言われると、開発だけではなく、チームとして、組織として何かに挑戦し、世界で戦えるなにかを作っていく、自分ものその中に属しきちんと貢献している、そんな自分だったら誇らしいよなあ、
ということを考えるようになりました。


一人ではできない何か


私がエンジニア3年目くらいからずっとやってきた個人開発は、ほとんどの開発を一人で行い、テストや保守、営業やマーケティングもほぼ一人で行います。
それゆえ全部のことが自由にでき、楽しいと思うことももちろんたくさんあります。

私が知っている人の中には個人開発を10年以上続け、経済的にも成果を出したり、業界で有名になっていたり、会社として事業を立ち上げていっている人もいます。
その人たちに対しては本当に尊敬します。そもそも個人開発を行う人も少ない中で、実際にプロダクトを作り続け長い間ブラッシュアップし、実際に結果を出している人は大きく評価されるべきですし、自分も突き詰めればそういうこともやっていたいと思います。

ただし、「キャリア」、「社会の中の自分」という観点から、やはり、人は一人ではできない何か、をみんなで達成し、アドラー的な言葉を借りるのであれば、「貢献している感覚」を得たいのだと思います。そこには「キャリアとして」得られて、「個人開発」では得られない類の達成感があるんだと思います。

長く書いてしまいましたが、私が「社会人として」達成したいことはこのような組織でしか得られない達成感であり、世界でも戦えるチームに所属することであり、自分がそこにきちんと貢献している感覚を日々得ているような状況であろうと思うわけです。
だから、私は次だれかに「どのようなキャリアを描きたいのですか」と言われた時は、迷いなくこのように自分の意見を言えると思います。


人格とか、人柄とか、経験とか


そして、もう一つ、私が家で考えていた中で、湧き上がってくる気持ちがありました。
それは、「キャリアとしてなりたい自分」というより、「自分が人間としてこうなりたい」という思いのほうが強いということでした。
例えば、「技術がものすごく強く、世界で戦えるエンジニア」であることにはもちろん憧れ、そうなりたいと思いますが、
それよりも、「人間として尊敬でき、多くの人から感謝される人格者」でありたいと思います。

仕事に寄せてもっと言ってみると、多くの人が自分と仕事をしたいと思い、信頼して仕事を任せてくれたり、私の頼みなら、と動いてくれる人がたくさんいたりする人になってみたいと思います。

技術にどんなに優れていても、人格が尊敬できない人にはなりたくないと思います。

これまでの記事にきっと書いたと思いますが、
私がエンジニアを始めた時にいろんなことを教えてくれた人のことを今でも尊敬していて、彼と同じような
「ギバーであるエンジニア」であろうと思います。


また、新しいことや知らない文化に対して理解しようとし、世界を知り、いろんな状況でやさしくなれる経験を積んだ、人格の高い人間になりたいと思います。
私が留学をお勧めするような記事を書いていることも、それが理由です。
単に英語が話せるようになるために留学をお勧めしているわけではありません。
そこから得られる経験や、いろんな人にやさしくできる、そんな人になるきっかけをくれるからお勧めしているとも言ってもいいです。

その意味でも、なにごとであっても経験を積んでいく、いろいろなことに対してチャレンジしてみる、間違っていてもそのときはそのとき、また元に戻ってくればいい。そう思えるようになりました。
状況を変えようと葛藤したり、悩むことも大事かもしれないですが、もし挑戦したいなにかがあるのであれば、やってみればいいじゃないかと。

技術についても、キャリアや人格についても、私はまだまだですし、これからたくさんのことを頑張らねばと思います。
2024年ももう3ヶ月が過ぎてしまったようです。
こんなことだけをいうと暑苦しいかもしれないですが、1日1日をやはり大事に、少しでも自分が目指している方向に進めるように、魂を燃やしながら生きていこうと思います。


最後に


みなさんは、これを読んでどう思ったでしょうか、
暑苦しいと思ったでしょうか、私は違う意見だ、と思ったでしょうか。

皆さんが考えるキャリアや目標についてもいつか聞いてみたいと思っています。
そんな日が来るのを夢見て。

今回はこの辺で。

Kentaro


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