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在宅勤務の影響?体重が増えた!

在宅でのお仕事が普及してきて来ますね。在宅勤務の方々はお仕事環境に慣れてきたでしょうか。
最近、診断後のフォローアップで体重が増えたとご相談される方も多く見受けるようになりました。
測定値が増える要因には様々ありますが、在宅勤務をされているご受診者様からは以下のことを伺うことが多くなりました。

・通勤時間の減少
・間食の増加
・飲酒量の増加

思いあたるものがある方もいるのではないでしょうか。
何となく、体重が増えそうだなと感じると思うのですが、では実際どのくらい増えてしまうのか、具体的なお話をしてみたいと思います。

通勤時間の減少

多くの会社も在宅勤務を推奨するようになりましたし、折しも現在は緊急事態宣言が発令され、通勤時間の減少という状況は今後も続きそうです。この、通勤時間ですが実は1日の消費カロリーを大きく変化させる要素があることをご存知でしょうか。

体重70㎏Aさんは通勤で1日30分ほど歩く時間があります。
これは約100kcal程度の消費カロリーに相当するのですが、この消費量が例えばこれまでは週休2日、毎日通勤していたものが、週1回だけの通勤に変わったら・・・

これまでの通勤での消費カロリー 1か月分
100×(平日5日)×4週=2000kcal

在宅勤務中心での消費カロリー 1か月分
100×(平日1日)×4週=400kcal

在宅勤務ではざっと1600kcalほどの消費できないカロリーが体にたまるわけです。

会社によっては4月ごろから在宅勤務が始まっていたこともあるかと思います。
現在2月ですが、約10か月経過した時点で消費できていなかったカロリーは16000kcal程。
これは約体重に換算すると2㎏ちょっとのカロリーに相当します。

在宅勤務が始まって少し経って体重が気になる方、だいたいこのくらいの増加量なのではないでしょうか・・・?

さて、ということは少し増えてしまった体重を戻すには、と言ことになりますが、この、通勤時間分の歩く時間を朝、夕などに加えてあげることが必要になります。
朝のウォーキングなどの習慣を作り、家から最寄り駅までの散歩・・・などはいかがでしょうか。

間食の増加

通勤時間のせいだけなのかな?いやいや、もっと増えちゃったよ!という方。
それにはまだいくつかの要因が隠れているのかもしれません。よくお話を伺うのは間食の増加です。

背景としては家にずっといること、周りの目がないこと、台所も近いし、お茶休憩もいつでも自分の気分次第でとれる・・・
今までよりもずっと間食が取れるチャンスが増えたのです。

それによって体重が増加する・・・というわけです。
先程、通勤で1日100kcalを消費していたAさん、実は仕事の日は午後のちょっとした休憩にデスクの引き出しに買い置きをしてあるクッキーを食べるのが日課でした。約3枚で大体100kcal程。

これまでは通勤とおやつのカロリーが相殺されて体重は変わりませんでしたが、通勤頻度が減り、おやつタイムを継続したことでさらに1か月に100kcal×(平日5日)×4週=2000kcal程のカロリーが体にため込まれてしまいました。同じく在宅勤務が始まって10ヶ月程度が経ったと考えると20000kcal。これもまた体重で2.5㎏ほどになります。

因みに他にも100kcalといえば、小さめのご飯茶碗にご飯が半分、板チョコ1/3枚、マヨネーズ大さじ1杯・・・などの量が相当します。案外簡単に100kcalは摂ることができる・・・ということも覚えておくと良いかもしれませんね。

飲酒量の増加

自宅にいる時間と自宅での飲食をする機会が増えた今、是非、家の中にある食品のカロリーを確認してみることも解決策になるかもしれません。
飲酒量の増加
簡単に摂れるカロリーと言えば他にもお酒などが挙げられます。
お酒はこのコロナ禍の影響で、外で飲む量は減った方が多いのですが、自宅でもともと飲んでいた方は飲む時間が増え、飲酒量が増えているというお話をよく聞くようになりました。

それではどのくらいお酒の量が増えるとどのくらいの体重増加につながるのでしょうか。
例えば350mlの缶ビールを例に挙げてみたいと思います。
今までは、お仕事が終わった後、帰宅して、夕飯を食べながら1杯・・・だったAさん。
在宅勤務が始まってしばらくしてからの生活では、お仕事が終わったらすぐに冷蔵庫へ直行するようになりました。お仕事が終わってビールを1杯。350mlのビールが仕事終わりのリセットの役割となったそうです。

ここで飲んだ350mlの缶ビールは約140kcal。これは体重70㎏の人が30分ほどやや早歩きをして消費ができるカロリーです。

私たちがご受診者さんへアドバイスをさせて頂くときは、「30分運動したらお酒を飲んでいい」と自分のルールを作ってみたり、炭酸水やノンアルコール飲料を用いての休肝日づくりをしてみたりといったことをお勧めしています。
念のため、運動後には十分な「アルコール以外」の水分を取るようにお勧めします。
運動直後のビールは美味しいのですが・・・。運動直後の体にも休息を与えてあげてくださいね。

さいごに

さて、いろいろなご受診者様のお話をさせて頂きましたが、このnoteをご覧いただいている皆さんの中には思い当たるものはあるでしょうか。かく言う私も、間食や飲酒については気を付けなければな・・・と書きながら思ってみたりしました。

在宅勤務が浸透してきた昨今ですが、それに合わせた健康づくりはまだまだ課題がたくさんあるかと思います。お仕事が忙しい中だと思いますがご自身の体の変化にも目を向けてあげる時間を作ってあげるのも良いのではないでしょうか。

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