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古代エジプト展に行く前に女神「セクメト」について調べ守護神について理解した事

はるか昔の神話時代、
エジプトでは、多くの神々も肉体を持ち、
人間たちと共に暮らしていました。

太陽神「ラー」は360年にもわたり
ファラオ(王様)として君臨していました。

 神とはいえ、肉体を持つということは
人間と同様に加齢で衰えてしまいます。

人間の肉体のままで、
360年もの間、生き続けたラーは、
すっかり衰え、
ヨボヨボの痴呆老人と成り果てました。

そして、自分を敬わない人間たちに
対する憎しみを覚え、

復讐と破壊の女神
”セクメト”を創り出しました。

 ラーから「世界中の人間を皆殺しにせよ」
という使命を受けたセクメトは

人間の虐殺を続け、
やがて人間は滅亡寸前までに
追い詰められてしまいます。

果たしてエジプトの神々は、
この女神をどのようにして
止めたのでしょうか。

ラー自身は人間に少しお灸をすえる程度に
考えていたと見られます。

「さすがにやりすぎた」と
後悔しはじめました。

また、生みの親であるラー自身が、
セクメトを恐れはじめたこともあり、
結局ラーはセクメトに

「人間を殺せ、と命じたが、もう十分だ」
と諌めます。

 しかしセクメトは
「私は世界中の人間を皆殺しに
するためだけに創り出した存在です。
いまさら後には退けません」と、
止めようとはしなかったのです。

「このままでは本当に
人類が滅亡してしまう」、

ラーは、慌て急いで神々を集め、
セクメトを止める手段を考えます。

全ての神々の力をもってしても、
その動きを止めることすら
ままならなかったのです。

とにかく何か手を打たなければ、
と神々は一つの策に
賭けることとなりました。

神々と生き残ったわずかな
人間たちは力を合わせ、

麦と薬草から、
真っ赤な色をした生き血にそっくりな
ビールを大量に作ります。

そしてこれを生き血を好む
セクメトに飲ませて、
酔い潰れたところを捕獲しようと
いう作戦です。

この策は見事に成功し、

セクメトは赤色のビールを大量に呑み、
酔いつぶれ寝てしまいます。

その後、セクメトが寝ている間に
彼女の中から

「人間に対する憎しみと殺戮衝動」
だけが抜き取られ、

人類滅亡という世界滅亡のシナリオは
回避されたと言われています。

その後のセクメト女神は?

それでもなお復讐の女神であり
続けていたとも言われていますが

母性豊かで優しい穏やかな性格の女神となり、
エジプトの守護女神として大いに崇拝を
集めたといわれています。

世界的に見られる信仰の形ですが、
このように人間に害をなす強力な
破壊や疫病の力を
逆転して「強い守護の力」と捉えれば、

その神は強い力で人々の守護神となるのです。

セクメトをなだめることで、
癒しと安定をもたらすことができると考え、

古代エジプトの人々は
セクメトを病気や疫病、
怪我を癒す神様として
信仰したと言われています。

疫病にアルコールが有効ということと
通じるのだろうか。

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