健康学習学会

理念 日本を貫く元気を巻き起こす集団でありたい 対象 健康学習学会は、現場の最前線で健康づくりにとりくむプロフェッショナルのための学会です 内容 世界の最新の健康づくりのトレンドやビジネスや教育など多分野の知見を分かち合います

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最近の記事

健康は元気と病気の調和

ヘルシーBox健康支援BonAppetit 植村瑠美 新年あけましておめでとうございます!平成30年もどうぞよろしくお願いいたします! という挨拶をした日も随分と前のことになった頃でしょうか。「平成30年!平成生まれもついにミソジになるわけだ!」と思うとなぜかワクワクしている、植村です。 私には最強の祖母がいます。何が最強かって…どうやら閻魔大王にも恐れられているようなのです。平成28・29年の健康学習学会でのセッション「健康学習ベーシック」でも登場した【あの祖母】です

    • 「 チームトータリスト」への想い

      神應知道 (新町クリニック健康管理センター) 前回の初連載では『出会い+深い縁=邂逅』と述べました。そして、病気を下げて、元気を上げる医療者を「トータリスト」と名付け、私のみならず、クリニック全体がチームとなって利用者さんの病気減らしと元気増やしができるような「チームトータリスト」を目指して頑張っています!と自己紹介しました。 2017年の1月上旬の時点では、私個人は「トータリスト」として活動していましたが、「チームトータリスト」はありませんでした。 これができるきっか

      • 「 歪みつつある合理的配慮 前編」

        龍谷大学保健管理センター 須賀英道 ちょっと前の話になるが、車椅子の乗客が、ある航空会社の飛行機の搭乗の際に、タラップを這って登ったことが取り上げられ、航空会社に対する非難がネット上でかなり盛り上がった。車椅子の乗客への搭乗アシストがなされず、足が不自由ながらも一人で一段一段這って登ったのである。この部分を聞くと、何とひどい仕打ちを受けたのかと、車椅子の乗客の方にその苦痛や屈辱感に共感する。同時に、そうした状況を与えた航空機のスタッフとその航空会社を責める気持ちが湧き上がる

        • 「観光と環境のステキな関係」

          山口商店合同会社 CEO 山口幹生 「ご当地の名物を、その土地の風を感じながら味わうこと以上の贅沢はない」 誰かの名言っぽく書きましたが、ただの僕の感想です(笑)。色々な地方の仕事をしていると、とても実感するのです。その土地の空気感、風、におい、風景、文化、人柄などが混ざり合って生まれる奇跡の産物。これをその時だから味わえたという再現不可能な体験として味わうもの、それが最高の体験だと思います。食べ物をおみやげとして買って帰って再現してもがっかりすることが多いことに共感いた

          満足とは何か

          石川善樹 健康とは何か?きわめて哲学的な話に思えるかもしれないが、健康はWHO(世界保健機構)によって、次のように定義されて以来、その後半世紀以上変わっていない。曰く、「健康とは・・・完全に満足した状態である」(Health is ... complete state of well-being.」(注:Well-beingとは、満足の本質、という意味) たとえば、人生に対して満足している人は、そうでない人に比べて心臓病にかかるリスクが13%低いことが知られている。しかし

          満足とは何か

          【脅し】で高まるものは何か?

          ヘルシーBox健康支援BonAppetit 植村瑠美 質問です。 「プラスメッセージ」と「マイナスメッセージ」。 どちらを人に伝えることが多いですか?人からもらうメッセージでは? 実は私、春から新しいことを始めます。東海エリアから飛び出して…拠点を移動させます。何が起こるか分からないし、自分がやれるのかも、どんな状況になるのかも、全く分からないけど、「なるようになる!」、「何かが起きる前から心配しても仕方がない!!」と自分にメッセージを伝えています。というより、もとも

          【脅し】で高まるものは何か?

          「トータリストの活動」

          神應知道 (新町クリニック健康管理センター) 早いものでこの紙面で連載をはじめて今回は三回目です。 過去2回では、『出会い+深い縁=邂逅』で、病気を下げて、元気を上げる医療者を「トータリスト」と名付け、私のみならず、クリニック全体がチームとなって利用者さんの病気減らしと元気増やしができるようなチーム「トータリスト」を目指し、 ①チーム「トータリスト」としてのサービスの拡大 ②チーム「トータリスト」としての職員の意識変化 ③新町クリニックからの情報発信を通じて、新町ブ

          「トータリストの活動」

          「 歪みつつある合理的配慮 後編」

          龍谷大学保健管理センター 須賀英道 合理的配慮の基本的コンセプトは、誰もが同じスタートラインに立てるようにするという理念である。この機会均等のコンセプトが、現代社会での社会倫理として教育されていくことは理想的である。しかし、現実的にはそんな理想論ではすまされない状況が起きてきている。 大学の入学にあたって文科省がこの合理的配慮の方針を組み入れてから、心身に障害のある人にも学ぶ機会を提供するという考えで、大学入学のフィルターから心身障害の要素が除かれた。これによって、入学試

          「 歪みつつある合理的配慮 後編」

          「東北被災地のGood Life」

          山口商店合同会社 CEO 山口幹生 東日本大震災から7年が経ちました。3月11日の今日、岩手県釜石市にいます。 震災からの復興については、住宅の再建、なりわいの再生など色々なテーマがありますが、震災から7年経った今でも議論が続いているテーマの1つは「防潮堤」です。 2017年3月の毎日新聞の記事「東日本大震災6年 防潮堤を考える」で取り上げられた記事によると、防潮堤事業は青森から千葉まで677か所で進み、総額1.4兆円が投じられていると報じていた。重要なのは、その建設に

          「東北被災地のGood Life」

          予防からWell-beingへ

          石川善樹 1.100年後の健康づくりとは?突然ですが、いまから100年後の健康づくりは、何が中心的なキーワードになっているでしょうか?これは全くの予想でしかありませんが、私は「Well-being」になるのではないかと考えています(注:Well-beingとは、満足の本質、という意味)。 そもそも「健康」は、WHO(世界保健機構)によって “Health is state of complete... well-being”、つまり「完全にWell-beingな状態である

          予防からWell-beingへ

          「やめられない」との相談を受けて・・・

          株式会社日立ビルシステム 本社健康管理室 大堺浩子 みなさま、初めまして。 今シーズンは例年にない寒さと雪の多さに、驚かされる日が多かったように思いますが、ようやく桜の開花だよりが少しずつ届くようになってきました。 先月、ひょんなことから「間食が止められない、どうしたらいい?!このままだと、糖尿病になっちゃう・・・」との相談が同僚から寄せられました。ほぼ同年代のしかも同業者からの相談。かつ、この健康学習的手法を知り尽くした彼女が相談者とは・・・。受けてはみたものの、はて

          「やめられない」との相談を受けて・・・

          マニュアルの先にあるもの

          ヘルシーBox健康支援BonAppetit 植村瑠美 公共交通機関のアナウンスにじっくり耳を傾けたことはありますか?会社・個人ごとに大きく差があり、じっくり聞いてみると楽しい世界ですよ(*^_^*)そんな世界での気づきを少し紹介します。 私が日常的に利用する、日本全国を走る鉄道会社【J】、愛知県内を走るバス会社【Mバス】、名古屋市郊外を中心に走るバス会社【A交通】、地下鉄【N】という4つの会社。この4つの会社のアナウンスを何度も聞いていると、「マニュアル遵守の会社」、「マ

          マニュアルの先にあるもの

          産業医との交流会

          神應知道 (新町クリニック健康管理センター) みなさん、こんにちは。いつもこの原稿をお読みいただき本当にありがとうございます。読者のみなさんは、原稿をお読みになってどんな感想を持っているのでしょうか?周りを気にしないさすがの私も少し気にしています(笑)。 さて、前回は、私が個人で、もしくはチームでどんな病気を減らす介入、元気を増やす介入をやっているかをタイトルに合わせ3つの邂逅を紹介させていただきました。 はじめて私の原稿を読む方のために、「トータリスト」とは、病気を減

          産業医との交流会

          「 自己過信は禁物、痛い目にあう」

          龍谷大学保健管理センター 須賀英道 自己過信は禁物、痛い目にあうのは必至だ 昨年末のことである。Macbook proが急に壊れて、中に入れていたデータを取り出せなくなるといった大変な目にあった。今の時代、データをクラウドに入れているのが常識で、ハードディスクが破損してもデータの損失はありえないのにどうしてこんなことが起きたのか。確かに、壊れたMacbook proには書類系データは入れていないが、旅行の際に撮ってきたこれまでの多くの写真が入っていたのである。写真はクラウ

          「 自己過信は禁物、痛い目にあう」

          「香港長寿国の謎」

          山口商店合同会社 CEO 山口幹生 ただいま、香港は朝9時半です。昨晩の午後11時に羽田空港でビールを飲んでいました。飛行機で寝て起きるともう着陸していて、ホテルに着いて荷物を預けると朝の8時。「あれ?香港に住んでるんだっけ?」という感覚すら覚えるくらい、日常の延長のような感覚です。カフェの隣の席では、日本人女性3人が子どもの内申書について話し合っていて、なおさら東京にいるかのような感覚です。 イギリスに3年ほど住んでいたことがあるのですが、それを除いて一番訪問回数が多い

          「香港長寿国の謎」

          職場の孤独への対処法: ウェルビーイングという視点 (前半)

          石川善樹 職場の孤独が問題とされる2つの理由「人生のあらゆる問題は、対人関係の問題である」。 心理学者のアルフレッド・アドラーは、このように述べた。 私もアドラーの見解に共感しており、特に近年は、組織における人間関係の研究を行っている。具体的には、①ネガティブな人間関係を改善する、②ポジティブな人間関係を構築する、という2つの観点から多くの企業を観察してきた。 その中で非常に興味深いと感じている現象が「職場の孤独」である。後述するが、従業員が職場で孤独に陥ると、本人は

          職場の孤独への対処法: ウェルビーイングという視点 (前半)