「 歪みつつある合理的配慮 前編」
龍谷大学保健管理センター 須賀英道
ちょっと前の話になるが、車椅子の乗客が、ある航空会社の飛行機の搭乗の際に、タラップを這って登ったことが取り上げられ、航空会社に対する非難がネット上でかなり盛り上がった。車椅子の乗客への搭乗アシストがなされず、足が不自由ながらも一人で一段一段這って登ったのである。この部分を聞くと、何とひどい仕打ちを受けたのかと、車椅子の乗客の方にその苦痛や屈辱感に共感する。同時に、そうした状況を与えた航空機のスタッフとその航空会社を責める気持ちが湧き上がる