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或る日、イタリアで 4-quatro


料理を生業としている僕、久嶋健嗣は、イタリアの家庭料理に触れてみたくて、2010年にイタリアへ渡り、2ヶ月間、ホームステイ先のマンマに現地の家庭料理を教わりました。これは、当時、現地で書き留めた日記やレシピをそのまま載せた、僕の思い出の記録です。

僕が見たイタリアを、マンマから教わったちいさなレシピとともに、おたのしみください。イラストは、当時、僕が見た風景、光景を思い起こしながら描いています。



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domenica,31.Ottobre.2010



Cleliaに、明日、Amalfiに行こうと思っているけれど、今日は予定がない、と言うと、明日は天気が良くないから、今日にしたら?とすすめられ、じゃあそうするか、と家を出る。
しかし、Amalfi行きの船がでる場所に行ってもチケット売り場はしまっているし、出発時間になっても船も来ない。船は諦めて、バスで、と向かったが、バスもいつまでたっても来ないので、今日は行くべき日ではないのだ、と止めにする。
学校の近くのお総菜も売っているパン屋さんでパニーニを買う。前にも一度買ったことがある。
今日は、ブロッコリー(菜の花みたいな葉野菜状で、煮てある。ほうれん草かエンダイブの煮たのかと思ったが、ブロッコリーだそう)と、オリーブと、ドライトマトのオイル漬けを挟んで作ってもらう。
ルンゴマーレ(海岸通り)に座り、食べる。
日曜だから、家族で散歩しているひとがたくさん。
外国の海。西洋の海辺をあるきながら、それに全く似合わない、日本の海の歌を唄う。
うーみはあーらあうーみー むーこーおーはさあどおよー

今日はゆっくりする日と決めて、部屋で勉強したり、音楽をきいたり、はやくシャワーを浴びたりしてのんびりする。
日曜なので、Cleliaの旦那さんも一緒に夕食。
マッケローニ(乾燥)のトマトソース
白身魚と、じゃがいものスライス、ローズマリー風味(本当は昨日食べるために用意されていた料理)
ピッツァ
メロン

ピッツァは、旦那さんの好物なのだそうだ。旦那さんは、パスタを食べず、ピッツァのみ。そして買ってきたファンタオレンジを飲んでいる。
すごい。75過ぎなのに。日本の高校生男子みたいな食べ合わせだ。

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