見出し画像

愛猫ゲンが天国へと旅立ってしまいました【扁平上皮癌と慢性腎不全に散る】

2021年6月18日(水)16:18分。
今回は私の最愛の愛猫ゲンが、ファッキン扁平上皮癌とクレイジー慢性腎不全のせいで残念ながら天国へと旅立ってしまいましたというお話です。

文字数1万字超えの長文なのでいつも通りに記事数稼ぎで前編・後編、なんなら中編の3分割にしたいところですが今回ばかりはそんなみみっちー小技は使いません。

長文ですがなるべく湿っぽくならないように書いたつもりなので、どうぞごゆっくりとお読み頂けたらと思います。

尚、釘を刺すようで誠に恐縮ですが、万が一、コメントを下さってもご返信するパワーはございませんのでコメントはお控え頂きたく、宜しくお願い申し上げます。

さて、ゲンが扁平上皮癌による異変を見せ始めたのは本年2021年1月10日頃で、亡くなったのは6月18日ですので丸5ヶ月もったということになります。

一般に扁平上皮癌の進行は早く、余命は異変発覚から3ヶ月程度らしいのでまあまあ粘れた方だとは思います。

おそらく分子標的薬パラディアを15錠くらい投与した成果でしょうね。

私的にはゲンの命をつなぐその引き換えに右目失明という代償を払った気分でした。

右目失明後2週間くらいは食欲もまずまずあったので右目の視力は失いましたが何とかこのままキープ出来たらと…

もしかしたら目元付近まで来た腫瘍は15錠くらい投与したパラディアによって制圧できたのかも?などと淡い期待を抱いていました。

しかしファッキン扁平上皮癌はまだまだ健在だったようです。
具体的には腫瘍の喉への侵攻です。

そしてゲンの鳴き声に異変が見られました。元々あまり鳴くタイプの猫ではありませんでしたが、鳴く時はニャー・ニャと闘病中でも普通に猫らしいものでした。

しかし6月11日あたりからはニャーではなくカァッー・クォッーというハスキーなかすれた鳴き声に変化しました。カラスのカーではなく。そうですねぇ…人間が痰を切る時の声に似ていたかも知れません。

そしてたまたま6月13日はお薬の調達と現状報告のために獣医さんのところに行く日でしたのでその旨伝えましたが「おそらく腫瘍が喉まで伸びているのでしょうね」とのことでした。

で、お薬を変更しましょうということで、

・ステロイド薬のプレドニゾロンを毎日投与
・食欲増進剤のレメロンは1日おきにこれまで通り続ける
・失明した右目へのエコリシン眼軟膏の塗布は続ける

これを基本にして痛み止めのトラマールOD錠を必要に応じて使用し、ラプロスは「基本、続けても問題ないとは思いますがお父さんの判断にお任せします」とのことでした。

腎臓病薬のテルミサルタンと抗生物質のビブラマイシンはヤメ。

要は失明した右目への眼軟膏はともかくとして、もう治療どうのこうのではなく、内服は食欲・活力を上げること一本に絞ろうということですね。

何しろ6月13日時点では泣き声だけでなく食欲もおちていましたので。
腫瘍が喉まで伸びていたのだとするとそりゃー食欲も落ちそうです。飲み込みが大変そうですからね。腫瘍が邪魔して。

ゲンが亡くなる数日前からの食欲の変化を大雑把に書きますと、

6月11日は、いつもの半分くらい
6月12日は、少し
6月13日は、ほんの少し
6月14日~16日は、自力では一切食べず

6月14日は食欲増進剤のレメロンを飲んでいたにもかかわらず、中止していた腎臓には良くない最終兵器のa/d缶はもとより、ちゅーる・エナジーケア・猫スタミノールすら口にせず。

仕方ないのでチューブダイエット 猫用キドナやペーストの健康缶パウチを1mlのシリンジ6、7本で強制給餌いたしました。

幸い飲み込む力はまだ残っていたので無事に飲んでくれました。

1回あたりのカロリー的には15kcal程度なので雀の涙ですが1日数回給餌すればと…

過去に何度も書いている様にゲンの口は舌が常時出ているので、口は常時1mlのシリンジを入れられる程度には開いていました。

ですので強制給餌における最大の難関?である猫の口をあけるという作業は必要なかったので、もう要らないよ!という素振りを見せるまでは1mlシリンジによる強制給餌を続けました。もちろん嫌がったら即撤退です。

そういえばゲンを抱っこして給餌している時、左目で私のことをジッと見つめていましたね。

決して目をそらすことなく…どんな想いで私を見つめていたのか?

あと、水は亡くなる前日の15日までは自力で飲んでいましたし、フラフラになりながらもおしっこをしにトイレにも行けていました。

しかし15日午後になると立ち上がるのもしんどい、時には立ちあがったと同時に前後の足がハの字に開き、最終的には大の字になって床に伏せてしまうようになりました。

そうです。寝たきり状態に入ったということです。
日時的には亡くなる前日の6月15日の午後です。

14日の時点で非常にヤバい状況に陥ったと考えた私は、会社にとりあえず4日間の欠勤申請を構わず出してゲンのそばについていましたのでソッコーで猫用オムツの調達に奔走しました。

で、無事にユニチャームのねこ用おむつ・マナーウェア SSサイズを購入。

ゲンの体重は3.0kgまで減少していたのでSSサイズで良いかと思ったのですが、いざ履かせてみたらキツキツという悲劇。

仕方ないので再度Sサイズをとんで買いに行きました。履かせた感じのサイズ感はちょうど良かったですね。

もともと体重MAX時は6.2kgもあったぽっちゃり猫でしたので体重が減少していたとはいえ、体のサイズ感は6kg仕様の大きさなのかも知れませんね。本来体重3kgの体つきじゃないという…

そんな訳でゲンが亡くなる前日15日の午後に寝たきり状態になったのですが、寝たきりになってしまうとむしろ私の役割・仕事は減ってしまいました。

トイレはおむつ、もはや食事は強制なのでゲンの嗜好はそれほど気にせず。

お薬はステロイドも食欲増進剤も自己責任でやめました。
それらを飲ませたところで私的に期待感ゼロでしたので。

あとはただ生暖かく見守るだけというもどかしさ。
なんかできることねーかなぁ?と模索するもクッション・寝どこ関係もこれで良いしな…

うーん…それとも獣医んとこに連れて行くか?

しかし今更何しに連れて行く?
連れて行ったところでYOUは何しに来た?となりそうです。

いつもの副院長先生のところに連れて行った場合を想定すると、

①. 安楽死を提案される。
てか内心、心のどこかでは安楽死を希望してんじゃねーの? だから連れて来たんじゃねーの?とはさすがに言われないまでも心を読まれる。

「あー、この子もいよいよだしお父さんももうギブアップなのかな?でも安楽死してやって下さいとは言えないんだろうな…」などと忖度される。
  
②. 入院を提案される

③. 自宅で最期を看取ることを勧められる

①の場合
私は今更安楽死など希望しませんでしたが提案されちゃったらどうかな?

「ゲンちゃんもお父さんもここまでよく頑張ったからもう終りにしましょうかぁ…」的なことを言われたら「うーん…そうですね…お願いします…」などと言ってしまいそうです。

状況的には安楽死をさせても何の問題もない状態でしたからね。

②の場合
入院中に逝ってしまうかも知れませんよ!それでもいいんですか?などと詰められる。入院は死に目に会えなさそうだからNG。
     
この期に及んで入院させるだなんて半安楽死みたいなもんです。
     
死に際なので回復して退院なんてありえないし、2、3日延命出来たとしても入院中の死去は避けられないなと思いました。

安楽死ではないものの最後の最後で当たり障りのない"入院という体"で、実質的には動物病院に丸投げ・放り出す・ゲンを投げ出すようなことなど出来ません。

③の場合
これだとゲンをわざわざ連れて行く意味がない。
ただゲンにストレスを掛けるために連れて行っただけになる。

いつも通り私だけが相談に行っても良いかも?ですがベターな選択はに決まっている気がしました。

もう回復に向けてお薬等々新たに自宅で出来ることもなさそうですし、最後の最後での飼い主の振る舞い方などはググればいくらでも出てきます。

以上の理由から私は最後の獣医さんカードは切りませんでした。

死ぬときはオレの目の前で死んでもらう。
絶対に一人ぼっちでは死なせない。絶対に!

いやいや猫は死ぬ時は一人で死にたいんだよ、猫って体調が悪い時や死ぬ時はどこかに隠れるでしょ?っていう人がいるのは承知しています。

しかし私の認識では、猫は本能的に死に際などとても体調が悪い時に一人になろうとする理由は、動物としての防衛本能であると私は理解しています。

だってとても体調が悪い時に天敵に襲われたらどうします?

体調が悪いんだから機敏にスッ飛んで逃げられないですよね?
目立つところにいたらすぐに捕まっちゃいますよね?
だから身を隠すんですよ!

そんな訳で猫は死ぬ時は一人で死にたい説は私的に間違いです、はい。

そして6月16日ゲン逝去当日。
朝、ゲンは私の近くで大の字になって伏せていました。

ゲンは私の布団のすぐ横にいたのですが少しでも私に近付きたかったのか? 立ちあがって歩こうとしたようです。そして立ちあがるも踏ん張れずに床にベタッと大の字状態に。

そして抱っこをして朝ごはんを少しだけシリンジで注入しオムツ交換をしたのですが、10時間以上経過しているのにおしっこはしてなかったですね。

オムツに対する違和感か?おしっこが出なかったのかは謎のまま。
ま、前日から水分摂取は少なめでしたが…

そしてゲンを定位置に寝かしました。しばらくおとなしくしていたゲンですが1時間くらい経った朝6:30頃、最後の声を聞かせてくれました。

ウオォー・ウオォー・ウオォー・ウオォーとね。

死に際の猫にはありがちな光景だそうで、その雄叫びにどんな思いが込められているのかはよく分かりませんが、とにかく強い意志は感じましたね。

その後も息を引き取るまでに時折り声を発しましたがメッセージ性は感じられませんでした。

その後しばらくするとゲンは完全に昏睡状態に入りました。

私の呼びかけに対してはシッポの先端を小さく振ることで応えてくれましたがそれも午前中まででした。

昏睡に入り旅立つまでには8時間ほどありましたがその間、痙攣が7、8回に少量の嘔吐が3回ほどありました。

最期は痙攣が始まる瞬間、ブルッブルッとなる最初の”ブ"となった瞬間に全身がのけぞり気味になり、ググッと硬直する感じになって逝きました。

2021年6月16日(水) 16:18分 愛猫ゲン 永眠  享年12歳11ヶ月

最期は一瞬だけキツかったかもですが、既に昏睡に陥り意識のない状態でしたので苦しみを自覚しながら死んだ訳じゃないと自分自身に言い聞かせております。

最終的な決定的な死因はよく分かりませんが、扁平上皮癌で脳がやられて腎臓ほかの臓器もダメになったということかなと思っております。

ゲンは慢性腎不全ステージⅢでしたが、腎臓病薬のテルミサルタンや療法食はもとより、遅まきながらラプロスも始めていました。

しかも水を飲まない、おしっこが出ないなどの症状も亡くなる前日まで全くなかったので既に末期腎不全になっていたとは思えません。

癌によって全身状態が悪化したことで元々弱っていた腎臓が一気に末期化したのでは?と素人なりに想像しております。

そして翌17日に地元のペット葬儀屋さんにゲンの亡骸をお届け致しました。

そのペット葬儀屋さんは亡骸をお預かりして火葬し、遺骨は後日飼い主さん自らの手で共同墓地に埋葬するというシステムでした。

で早速、翌18日の夕方にペット葬儀屋さんを訪問し骨壺に収められたゲンを受け取ったのですが、その担当者の方が気になることを仰っていました。

「通常、火葬後の遺骨はある程度は形が残るものですが、なぜかこの子は顔半分だけが残りませんでした。顔半分だけが…」と。

あー、扁平上皮癌に侵されていた右顔のことだなとすぐに察しがつきました。

右顔が粉々になるほどやられていたにも拘わらず、最後まで生きることを諦めずにとことん天寿を全うし、とことん生き抜いたんだなぁ、正真正銘限界だったんだなぁ、と改めて実感いたしました。

とても良いペット葬儀屋さんに当たって良かったです。さすがはプロです。

貴重な情報をもたらして下さいましたし、それはきちんと個別で火葬して下さったという証拠でもあります。

葬儀屋さんによっては楽をするために何体かをまとめて火葬して、ごちゃまぜになった遺骨をテキトーに何体かに振り分けるなり、そのまままとめて共同墓地にぶちまける業者もいるそうですからね。

そういった意味では飼い主自らが埋葬するシステムはひと手間増えますが良いシステムだなぁと思いました。

亡骸をお届けするなり、引き渡すなりして終了というのは飼い主の作業的には1回で済むので楽で良いかも知れませんが、なるべくなら自分で墓地に埋葬したいものです。

三代目ミルの時は別の所に住んでいた関係で少々遠方の葬儀屋さんに頼まざるを得なかったので、ミルの遺体を引き取りに来てもらいました。

そして後日、火葬前から埋葬までの各工程の写真を送って下さり、その様子を写真で確認出来たので何の問題もありませんでしたが…

あと、業者さんが海に散骨する海洋葬というスタイルもありますね。それはそれで全然アリだとは思いますよ。むしろなんか素敵やん!って気すらします。

あいにく我が家は内陸であったり、海へ出かけることもほぼほぼない生活を送っているので海洋葬は選択肢の中に入っていませんでしたが。

話がそれましたが、そのゲンの遺骨が入った骨壺を受け取り、私自らの手でゲンを共同墓地に埋葬しお焼香をして無事にゲンを天国へと送り出すことが出来ました。

……私の愛猫ゲンの看取り、終了です。

以下は更なる回想や備忘録になります。

ドライ食べない・噛まない問題が勃発したのが本年2021年1月中旬。
それから丸5ヶ月間の闘病生活。

・扁平上皮癌&慢性腎不全ステージⅢであることが発覚
・右あごを取る取らない問題
・チューブ給餌に挑戦
・分子標的薬パラディア導入
・過剰グルーミングで脱毛
・ふらつき
・便秘
・食事の嗜好の七変化

等々いろいろとありましたが当初の大きな目標であった、いかにしてゲンのQOLの低下を緩やかにして天国へと導いてあげるかということは、最後の数日はちょっと難しかったですが概ね達成できたのではないかと思っております。

私が思うにゲンのQOLがまあまあ維持できたのは、腫瘍に侵されていた右あごから始まった右顔は、触らなければそれほど痛みはなかったのではないか?というのがその要因かなと思っております。

まあ全く痛みがない訳ではないと思いますし、痛そうにしていなかっただけかも知れませんが…

ただ、闘病中にイタズラだってしていましたし普通にしていることの多かったゲン。

亡くなる1週間前ですら、右目は失明しグロい見た目でしたが台所の流しの水に興味があったのか、数えきれないほどジャンプして登っていました。

ふらつきの懸念があったのでやめて欲しかったですが、もう好きにさせていました。

もちろん、特に飛び降りる時には脳が揺れるなどの悪影響がありそうなので私が気付けば抱えて降ろしていましたし、念のため台所下にはクッションを置いていました。

まさか私を心配させない様に元気に振る舞っていたのか?

うーん…そう思いたい気持ちもありますがさすがにそれはファンタジーが過ぎるかなと。

要はですねぇ、
この5ヶ月間はそれほど壮絶なものではなかったってことです。

動物病院でずっとお世話になっていた副院長先生は2、3ヶ月前から

「おそらく今後口からの出血がかなり多くなると思いますので覚悟が必要です」

「止血剤はあるにはありますがあまり効果は期待できないのが正直なところです」

とのことでした。で、その出血ですがわずか1度だけでした。

私の会社は自宅から車で20分程度のところだったので4月あたりからは昼休み1時間を使ってゲンの様子を見に自宅に戻っていたのですが、5月中旬のある日、昼の時点では問題なしだったのに仕事を終えて夕方帰宅するとあちこちに血がポタポタとあり、水の容器は真っ赤な血の海に…

えっ!いきなり死んじゃったの?と思いきや、ゲンがトボトボと歩いて出て来ました。

しばし立ちつくす私をゲンは不思議そうな顔、どうしたの?という顔をして私のことを見つめていました。

とり急ぎきれいな水に交換すると普通にペロペロと水を飲みはじめ、気になる容器の水も透明のまま。フードもフレッシュなものをすぐさま与えると普通に食べました。

なんかの拍子に口内の腫瘍か何かが切れて一時的に出血しただけの様でした。

血尿はともかくとして扁平上皮癌による口からの出血は後にも先にもその時一度だけだったのは幸いでした。

これは単なる素人の想像ですが、右あごから始まった腫瘍は口内から目へと上方向へ侵攻して行ったのですが、幸か不幸か口内での活動は早々にスルーして上方向へ向かって行った様な気がしています。

そのおかげか? 最後の2、3日までは嗜好の変化こそあれど、5ヶ月前と同様に舌で食事を摂ることが出来ていました。

まあ、パラディアを休薬というか実質やめたことで口内の腫瘍は最終的には活動を再開して喉の方へと伸びて行った様ですが、腫瘍による窒息死という壮絶な事態には至らなかったのも幸いだったなと思っております。

そんな訳でこの記事を書いている時点ではあまり後悔はありませんね。あまり…

何か、ああすれば良かった・こうすれば良かった、あれを試したかった・これを試したかった、というものもあまり思い浮かびませんね。あまり…

一つ引っ掛かっていた腎臓病薬のラプロスも1ヶ月ほど前から試すことが出来ましたしね。いや、遅かったな。効果が出るのは2,3ヶ月後らしいし。

もうちょい副院長先生とのコミュニケーションをちゃんとしていれば…

<腎臓病薬ラプロスについて>
かかっている動物病院の副院長先生は「ラプロスは効果の証明ガー!」って感じでしたが1ヶ月半ほど前に改めて訊いてみました。

「前にちらっと訊きましたがラプロスは取り扱ってない感じなんですかね?」

すると、
「は? 取り扱ってないなんて言ってませんよねぇ?」
「ん?…」な私。
「 ありますよ在庫…」

あの動物病院には常勤・非常勤で総勢10人くらいの獣医さんが在籍しているのでラプロスを出している先生もいるのでしょう。

「あくまでもラプロスは私はおすすめしないってだけの話ですよぉ…」

理由としては、
・ラプロスは日本製で海外ではまだどこも使っていない
 (新しい薬なので効果の証明、エビデンス不足が否めない)
・粉末化NGで更に1日2回の投与を要する
・薬価が月1万円ほど掛かり高価である
・現在お薬はテルミサルタンを飲んでいる
・食事療法が一番効果的である

というのが副院長先生がラプロスをおすすめしない理由だそうです。まあ早い話が「費用対効果」的に疑問があるってことですね。

おそらく「あのタケー薬、効いてないじゃん。クレアチニンも尿素窒素もダメじゃん」みたいなことを言ってくる飼い主さんが少なくないのかも知れません。

私は「費用対効果」はどうでも良いっちゃ良いので出してもらうことにしました。まあ、月1万はアレだけどパラディアに比べたら安いもんです。

それに効果って言ったって今更血液検査なんてさせる気などありませんでしたから。

わざわざ、痛い・怖い思いをして血液検査をしたところで、その結果が良かろうが悪かろうがそんなのもはや関係ないって話です。

結果が悪かったらどうする?
たとえ結果が悪くてもラプロスをやめる訳にはいきません。時期に効いてくるかも知れませんし。

ゲンの服薬ストレスの問題がありますが、テルミサルタンや抗生物質、食欲増進剤・ステロイドは、いよいよという時点までは基本的に飲ませ続ける訳ですからラプロス1種類が減ろうが増えようがぶっちゃけ大した問題ではないという考え方です。

入院させて点滴という手があるのかも知れませんが、ゲンに更なる大きなストレスを掛けたくはありません。看取り段階でしたので。

しかも点滴をしてたとえ数値が改善しても、退院して点滴をやめたら数値は元の悪いものに戻ってしまうそうですし。

結果が良かったらどうする?
たとえ結果が良くてもラプロスやらなんやらを今更やめる訳にはいきません。

結果が良いからといってしばらく休薬してのんびりと経過観察する時間などゲンには残されていませんから。

そんな訳で血液検査はしないことに決めていました。
通院ストレス・対人ストレス・採血ストレスを考慮して。

あと、正真正銘ヤバくなったらお薬関係は全てやめるつもりでいました。

たとえ液体化しても服薬ストレスがなくなる訳じゃありませんし、服薬時の無駄な体力の消耗も避けたいので。

お薬の効果を期待するか? 服薬のストレス・体力の消耗を考慮するか? 難しいところです。

まあでも私的に唯一引っ掛かっていた「ラプロスを試したいぞ問題」は遅きに失した感はすこぶる高いですが一応解決しました。

話がそれましたが、
ゲンの看取りについて"あまり後悔はない"と書きましたが、"あまり"って何よ?と思われることでしょう。

その"あまり"について書くとすると、

私がゲンの顔を常日頃から触診していればもっと早く右あごの異変に気付けた。

しかし、出っ張り等の異変に早期に気付いたとしても既に出っ張っているようではもう遅いかも知れませんね。

出っ張る前に気付くにはやはりレントゲンでしょうか?

腎臓と膀胱を混同して考えていた。
HYDRION ロール pH チェッカーでおしっこがOKならオッケー牧場みたい な。

やっぱり半年に一回くらい血液検査やレントゲンを撮って確認すべきでしたね。

しっかし犬猫には血液検査で分かる腫瘍マーカーは存在しないというのは非常に残念なことですね。

こんなところですかね。いま思い浮かぶ後悔的なものは。

でもまあ、
室内猫を動物病院へ連れて行くというのは、なっかなかのハードルの高さだと思われますので難しいところですが。

ま、要は普通に早期発見の早期治療が大切、愛猫の健康についての最適なソリューションの提供は飼い主の責務ですねって話です。

もし扁平上皮癌を早期に発見出来れば副作用の少ない分子標的薬パラディアにて根治出来る気がしないでもないです。1錠2000円もする取扱注意の劇薬ですが。

腎不全に関しては、
ラプロス・テルミサルタン(セミントラ)・フォルテコール。

癌に関しては、分子標的薬パラディアの存在くらいはあらかじめ知っておいた方が良いかも知れませんね。

その他、ゲンに使った主なお薬やサプリをご紹介いたしますと、

膀胱炎に関しては、サプリのウロアクトプラス・PE クランベリーU液
抗生物質に関しては、エンロクリア・アモキクリア・ビブラマイシン
食欲増進に関しては、レメロン
ステロイドに関しては、プレドニゾロン

精神安定に関しては、サプリのジルケーン75mg
リン吸着剤に関しては、イパキチン・カリナールコンボ
癌対策としては、免疫サプリのコルディM
口内関係は、サプリのデンタルバイオ・ラクトフェリDX
目薬に関しては、エコリシン眼軟膏・オフロキサシン点眼薬

便秘に関しては、市販食品のミルクオリゴ糖ラクチュロースシロップ(モニラックシロップ相当品)、サプリのプラチナ乳酸菌 5000α

あたりです。
もちろん全てを同時に使ったという訳ではありませんので念のため。

また、早々に打ち切ったサプリも含まれています。要は使ったことがあって私の記憶に残っているお薬やサプリを列挙しましたって話です。ほかに骨・関節サプリもなんか使ったことあるなぁ…

特に心の安らぎ効果が見込めるジルケーン75mgには大感謝です。
ゲンのQOL維持に大いに貢献してくれました。

まあ、お薬に関してはどんなお薬を処方されるかはその病院次第ですが、サプリ関係はネット通販で容易に入手出来ますので知っておいて損はないと思いますね。

ちなみにお薬も全てではないですが個人輸入することも可能だったりします。個人輸入といっても納期が2、3週間程度掛かってしまう単なるネット通販です。

ただし、あくまでも完全自己責任となりますので安易に飛びつかないが吉であることは言うまでもありません。

ついでに使用した腎臓病療法食をご紹介いたしますと、

スペシフィックFKW  腎心肝アシスト
アニモンダ ニーレン
FORZA10 リナール
ヒルズ k/d缶
ロイヤルカナン 腎臓サポート

あたりですね。
特にスペシフィックFKWはいわゆる腎臓病食の割に高カロリーで、海外製品の割には比較的安価でもあるので嗜好に合いさえすればとても良い商品だと思います。

ただ、カナンの腎臓サポート以外は昨今のコロナ問題やスエズ運河の座礁事故などの影響で今尚、入手困難な状況にあり結構苦労しました。

なのでAmazonや通販ショップだけでなく、ヤフオク・メルカリ・ラクマ・PayPayフリマなどをフル活用していました。

カナンの腎サポを食べてくれりゃー…入手容易でまずまずのカロリー。

あとは、チューブ・ダイエット 猫用キドナ・健康缶パウチシニア猫用なども使用していました。

猫用キドナは腎臓病用なのに高カロリーで使い勝手も良くグッドです。
健康缶パウチも40gで39kcalなのでグッドです。

銀のスプーン等のパウチの一般食は1袋14~18kcal程度しかないので注意が必要ですね。この手の一般食はカロリーが低いので主食にするのはNGですよ。

もしどうしても療法食を食べてくれないのなら一般食ではなく、種類は限られますが総合栄養食を使いたいところです。

ゲンの場合、最後の方はニュートロ デイリーディッシュ パテタイプやナチュラハ   グレインフリー  まぐろ  シニア用を好んでいましたね。どさくさに紛れて猫用キドナを5gとイパキチンを混ぜていましたが。

ヒルズのa/d缶 回復期ケアはすこぶる食いつきが良く高カロリーでとても魅力的ですが、回復期ケアというだけあって、とても高タンパクなので腎臓病の猫に与える場合には細心の注意が必要です。

カロリー補助としては、猫スタミノール、エナジーケアなんかも使いましたね。

ちゅーるは、動物病院専用 エネルギー ちゅ~る 低リン低ナトリウム まぐろをAmazonで購入して使っていました。

あと、話は変わりますが、
以前の記事で「衰弱死=餓死・飢え死に」であると書きましたが、誠に勝手ながら撤回させていただきたいと思います。

たしかに食べられなければ衰弱しますが、ゲンの最期を看取って感じたことは餓死・飢え死に には見えなかったってことです。

なんというか、最後は肉体がボロボロになって朽ち果ててしまったという印象です。ですのでべつに腹ペコになって死んでしまった訳ではないという…

食べられないから衰弱したのか?
衰弱したから食べられないのか?

卵が先か? ニワトリが先か?みたいな話ですが、私的には、病気により衰弱して食べられなくなったというのが一番しっくりきます。

以上ですかね。

あとはまあ余談ですが、実は私の母が昨年12月9日に長年の闘病の末に亡くなりました。

そしてこれからはゲンと二人で生きて行こうと思っていた矢先に、母の四十九日も済んでいない時期に、ゲンがまさかの体調不良に見舞われました。

まさに痛恨の極み・青天の霹靂です。そりゃ同時多発ハゲにもなりますわ。

ただ今思うと母の介護とゲンの介護が同時ではなかった、時期的にずれていたのでこんな私でも何とか対応できました。

もしかしたらゲンは母の死の悲しみに暮れている私をおもんばかって、努めて元気に振る舞っていたのかも?…そんなこたぁーないw

でもホント母とゲン、同時のダブル介護だったらヤバかったですね。

もちろん、だからと言って母が先に逝ってくれて良かったなどとは微塵も思っていませんよ。その逆も然り。

私の望みはいつまでも母とゲンと私の3人で暮らし続けることのみでしたから…

まあ実際、ゲンのお世話に集中していた関係で幸か不幸か母の死についてあれこれ思い悩む余裕などありませんでしたけどね。

母の死については、気に喰わねー、モノ申したい!ことがあるのでその内に記事にしたいと思います。

マガジン「ねこのおはなし」についても愛猫ゲンのことではありませんが、いくつか書きたいことがあるので、終了ではなくのんびりと更新していくつもりです。

YouTubeチャンネル「愛猫ゲンのカウントダウン」については、まだ昨年2020年の癒し動画のストックがありますのでしばらくは投稿していきます。

その後落ち着いたら、本年2021年の闘病中のゲン様子を撮った動画を投稿していくつもりです。

今年のゲンの様子は癒し感は皆無かと思いますが、扁平上皮癌に侵され月日を追うごとに変貌していく姿は、扁平上皮癌の怖さをお伝えするという意味で投稿する価値はあるかな?と考えています。

ただ、1分程度のほとんど撮って出しみたいな動画ですが意外と面倒なんですよねぇ、これが…まあ、ぼちぼち進めてまいります。

以上、これまで愛猫ゲンに関する記事をお読み下さった数少ない読者様、ならびに数少ないYouTube動画視聴者(読者と同一の人?)には、愛猫ゲンに成り代わり心より厚く御礼申し上げます。

そして最後に、天国にいる母とゲン、読者様・視聴者様、自分自身に様々な想いや願いを込めて一言。

映画「レナードの朝」のエンディングでのセイヤー医師のお言葉を…

Let's Begin

最後までお読みいただきありがとうございました。


この記事が参加している募集

ペットとの暮らし