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時代を読むフランス語メモ【2】

前回の記事で、ご紹介した単語「déconfinement」が辞書に載るのではないかというお話しをしましたが、2021年版の仏仏辞典「Le Petit Robert」に掲載が決まったようです。

ちなみに、書籍版は6月4日からフランスの書店に並び出すとのことです。

さて、今回は前回に引き続き、コロナウイルス関連の表現です。

gestes barrières

gesteは「身振り、行動」、barrièresは「柵、障壁」という意味です。通常、複数形で使われ「(コロナウイルスの)感染症対策」全般のことを指します。

具体的には、手洗いやソーシャルディスタンス(フランス語ではdistanciation sociale)、くしゃみは飛沫が飛ばないようにティッシュを使う・・・など日本でもよくおなじみのことです。

以下、例文を2つ見ていきましょう。

Sète : comment sensibiliser les enfants aux gestes barrières ? (Midi Libre)

冒頭のSèteは南仏のモンペリエの近くの町です。意味としては「どうやって子供に感染症対策への自覚を促すか?」です。

フランスでは外出自粛令が解けた後、学校が低学年から段階的に再開され始めました。小さい子供たちは自発的に手を洗ったり、近づき過ぎないようにお互い距離を取ることができないので、それをいかに徹底させるかという記事の見出しです。

Coronavirus : à Nantes, les restaurants se préparent à rouvrir en mode "gestes barrières" (France 3 Pays de la Loire)

フランスでは6月2日から政府による商業施設の休業要請の第二段階に入り、レストランやバーなどの営業が許可されました。この文では、ナントではレストランが「感染症対策」仕様での再オープンの準備をしている、といった意味合いです。

ちなみに、「再開する」という意味のrouvrirという単語ですが、「再び」という意味の接頭辞「re-」に「開く」という意味のouvrirの単語がくっついてできたもの。名詞形はréouverture。ちなみに、ouvrirの名詞形はouvertureとなります。

「ふーん、そうなんだ」って感じですが、いざ使うとなると注意が必要です。というのは、réouvertureという名詞形にひっぱられて、rouvrirではなくréouvrirと言ってしまいがちだからです。実際に、フランス人でも間違って使っている人がいるようで話題になっていました。

もし、どっちだったか自信がなければ、ouvrir de nouveauと言うのが確実かもしれないですね(笑)

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