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強烈にエンゲージメントを高めている企業の取り組みの事例

前回は、エンジニアのエンゲージメントを高めるために「やりたい仕事を提供する」こと、そのための施策についてていくつか提案しました。

また、記事の中では「金銭的報酬と非金銭的報酬」についても触れましたが、実はそれ以外にも社員を強烈に引き付ける、独自の特徴的な取り組みを行っている会社が存在します。そして、その取組が「この会社に居続ける理由」、すなわちエンゲージメントの向上に寄与しています。この記事では、「その会社でしか体験することができない、特別な仕組みとその絶大な効果」についていくつか事例を挙げてみます。


Netflix:独自の文化

Netflixは動画ストリーミングの会社ですが、その文化として「Freedom and Responsibility」を掲げていることで知られています。

これは、従業員一人ひとりに大きな自由をもたせ、その自由に伴う責任を持たせるという考え方を基本としています。この結果主義の文化の中で、Netflixは意図的にルールを最小限にし、従業員は自分の意見やアイディアを自由に表現し、企業の成長に直接貢献することが期待されます。このNetflixの文化と環境は他の会社には見られない特徴であり、自主性と責任感を持つ従業員のモチベーションを高める要因となっています

※ 余談ですが、Netflixの社員は全員コーポレートカードが支給され、自由に利用することができます。海外出張もビジネスクラスが取り放題です。しかし、その分結果には非常に厳しく、結果の出せない社員はあっという間に退職となることもあるようです。

Airbnb:強烈なミッション

Airbnbのミッションは"Belong Anywhere"です。これは、どこにいても自分が属している(belong)と感じられる場所を提供するという意味を持ちます。(これを、AirbnbのCEO曰く「自宅を貸し出している」と表現しています)

Airbnbは、多様性と包摂性を重視した組織文化を形成しており、全ての従業員がこのミッションを共有し、それを具現化するために日々努力しています。この共有されたミッションは、従業員の連帯感や所属感を醸成し、エンゲージメントを高めています。Airbnb自身のビジネスも「他人との繋がり」を重要としており、ミッションと相まって彼らのアイデンティティとなっています。

Zappos: 10のコアバリュー

(Zapposといえばマネジメントの世界ではホラクラシーを取り上げることが多いのですが)Zapposは「企業文化そのものがブランド」という信念を持っています。Zapposは10のコアバリューを明確に掲げ、それを基盤に従業員の行動や意識形成を促しています。例えば「サービスを通じてWOWを届ける」「楽しさと、ほんの少し奇抜なものを作る」や「オープンかつ嘘のないコミュニケーションを取る」などです。これらのコアバリューは、従業員が自社の理念や方針に同調し、それに基づいて行動するための指針となっています。

※ こまた余談ですが、Zapposに入社して5週間のトレーニングを終えた時点で「Zapposが自分に合わないと思ったら4,000ドルあげるので、辞めても良いですよ」と伝えるそうです。これを行う真の目的は「Zapposの文化や価値観について真剣に向き合い、受け入れる覚悟を持たせる」ことにあるように思います。

まとめ

とりあげた3つの企業は、それぞれ異なるアプローチで従業員エンゲージメントを高める施策を実施していますが、共通しているのは、社員が自社のミッションや価値観を深く理解し、それを体現するための環境を整えている点です。このような取り組みにより、社員のエンゲージメントが高まり、結果として企業の成長や持続的な成功に寄与していると言えるでしょう。

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