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マネジメントとは “変身”すること

マネジメントに必要なことは何でしょうか。私は“変身”することだと考えています。変身とは「一人ひとりと向き合い、相手が求めている人物になること」です。詳しく書き留めます。




1. 型にはめたがるリーダーシップ論

リーダーシップ論では、メンバーを4つの型に当てはめるマネジメントが推奨されており、世の中に流布されています。同様に、デザイン業界においてもデザイナーを4種類に分類し「A型のデザイナーにはこのような特徴がある」等と定義する論を複数見かけます。

しかし、仮に自分がプレイヤーの場合、その4つの型のどれかに当てはめられマネジメントされたいでしょうか。社員はそのような画一化された単純な個性なのでしょうか。4つの型に分類され「あの人はこういう性格だ」とマネージャー間で断定されるべきでしょうか。

いや違う。社員一人ひとりは「特別な存在」です。他の誰でもない唯一無二の存在です。感性型・論理型など大枠部分をグループ分けできたとしても、詳細はまるで異なります。さらに人の思考や行動は常に変わっていくもの。その日の気分でも変わる。だからこそ「今」この瞬間に相手が何を求めているのかを知ることが必要です。

そして、ここで忘れてはならないのが「型にはまりたい人も存在する」ということ。だからこそ“変身”が必要です。一人ひとりと向き合い、その人だけが求めるマネジメントを探究していくことが重要なのです。


2. 複数の「業務上ペルソナ」をつくる

メンバーが10名いれば10通りのマネジメントが必要になるでしょう。「私はこういう性格だから」「自分らしくない事はしない」とエゴグラムの結果に堅実に向き合っていては何も前進しません。“変身”が求められています。

本来の自分では実施しないアクションでも、相手が求めていればできる限りやってみます。変わってみます。人の特徴は表裏一体です。自分の良い部分とされる一方を失っても、逆に潜む良い部分の一方が得られる。新たな自分が生まれるという期待があります。

人数分の業務上ペルソナをつくり変身します。非常に高難易度です。しかし挑戦するべきです。なぜなら、AさんとBさんが、全く同じ「スキル・業務量・性格・思考・モチベーション・働き方」ということは有り得ません。全員に対し同じマネジメントを展開することは不可能なのです。

Aさんは今どのような言葉を求めているのか。一方Bさんはどうでしょう。真剣に相手と向き合い思考量を積み上げる必要があります。


3. 変わり続ける「人」と伴走する

・対話し、傾聴する
・即答しない
・翻訳と動機付け
・適切な目標設定とフィードバック
・任せる、頼る …等

教科書的なマネジメント理論が世の中に溢れています。これを実施すれば良いマネジメントができるようです。では、なぜ現場で問題が起こるのか。なぜ社員エンゲージメントに差が出るのか。なぜマネージャーになりたくない人が増加しているのか。なぜ難しいのか。

それは「人」と向き合うからだと思います。

思考が変わり続ける「人」という特別な存在と関わっているからです。答えが無く変化を続ける世の中で、人も変わり続けています。今日は、今週は…と常に関わり方と投げかける言葉を考え続ける必要があり、それが難しいことは当然なのです。

私はそれらを出来ているでしょうか。常に悩み考え続けています。一方マネジメントが出来ていると思い込むことが一番危険です。「マネジメントは難しい」と悩んでいる状態のほうが寧ろ健全だと思います。


まとめ

“変身”は重要です。しかし、自分のコアな部分・価値観まで変える必要はありません。あくまでも相手を知ること、相手に寄り添うことが目的です。

そして、今回の記事テーマについても、数ヶ月後には解釈が変わっているのかもしれません。

1ヶ月経てば解釈が変わっていることはよくあります。毎日考え続けることで思考をアップデートしていきます。発言に一貫性があることは寧ろ危険であり、進化していない証拠なのかもしれません。



近い考えを2つご紹介して終わります。

PIVOT YouTubeより


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