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事務職と管理職とIT - #10 締め処理

「締(し)め」処理をご存知でしょうか。
経理をやっている方はご存知でしょうが、たまに他の事務職や営業部門の方で、特に若手で知らない人がいます。社会人は知っておくべきことです。

”締め”とはひと月における区切り。
締め日はある期間の最終日(締め切りの日)です。

よく使われるのはお給料の計算でしょうか。
お給料が発生する対象の期間が月給として、例えば
末締め=1日~30日や31日
10日締め=前月の11日~当月の10日
20日締め=前月の21日~当月の20日

会社で定められた期間のひと月分が給料日(支払日)に支払われます。
給料日として一般的に多いのは25日ですね。
ただ、会社の締め日は末締めが多いのですが、会社の経営や考え方によって異なります。

というわけで、会社における1カ月は必ず1日からとは限らないのです。

次に、お客様のお話です。
お客様には個人客と法人客にわかれます。
法人のお客様にモノを売ったりサービスを提供する場合、いちいちその場で現金をもらうのは手間がかかり面倒です。郵送したとしても同じです。
そこで、まとめて払うようにしたのが信用の上の”掛け”という考え方です。

多くの場合、1か月分をまとめて支払います。売り手側が1か月分の請求書を発行し、期限までに支払ってもらいます。
その際の1か月分というのが相手の締め日によるものなのです。

期限や支払い方法(振込や手形)についてはあらかじめ相手方と取り決めをしておきます。なるべく早く払ってもらうのが良いのですが、取引の内容によっては長期化する場合もあります。(末締め翌々月末支払いなど)

なぜ早く払ってもらうのが良いか?

極端な例ですが
1.100万円分の商品を持っていたとします。
2.すべて売りました。お金は翌々月に入金の予定です。
3.翌月また100万円分の注文がありました。
4.まだ入金がないため商品が用意できずにキャンセルされました。

そこで、早く払ってもらうために、なるべく早めに売るという事をしなければなりません。できるだけ、月内に売り上げて請求書に計上したい。

決算ともなると、会社の1年の区切りですので、それぞれの
「会社の年度末=決算月」
には、売り上げ目標を達成するためにどこの営業マンも躍起になって売りまくります。値引きやおまけなどあの手この手が年末や年度末のセールという形になっています。目標は達成していてもお客様獲得や宣伝効果のためにセールを行う事もあります。

”早めに納める”、”スピードが大事”
というのは原則的なものです。
このことを知らないと、末締めのお客様に自ら「1日納品でいいですか?」
と言ってしまう営業マンが現れてしまいます。
それを事務の方が止めないといけません。何も考えずに言われたまま”1日”で納品書を作るようなことはしてはいけません。

次は営業マンからの指示による作業で陥りがちな問題についてお話します。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

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