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【読書メモ004】 目的なき仕事に成果なしー目的ドリブンの思考法

『戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法』 
 望月安迪 著

【個人的要点】

  • 目的とは、「何のため」という問いに対する答えであり、価値を実現するために目指す未来の到達点。目標とは、目的に到達するために通る必要があるポイインとであり、目的を粒度細かく分解し具体化したもの。

  • 目的を目標に、目標を手段の構造に分解することで、抽象的な目的をコントロール可能なレベルまで落とし込むことが可能になる。

  • そもそも「成果の創出」は「目的の達成」とイコールであり、目的が定義されていない仕事は問題解決を放棄していることと同義。「そもそもこの仕事は何のためか」と問うことが重要。

  • 具体的には、目的意識がないと「対処すべき問題の曖昧さ」「優先順位の不在」「的外れなアクション」「リーダーシップの欠如」という障害が生じる。裏返せば、目的意識を持つと「価値のある仕事への集中」「的確な判断」「効率的なアクション」「ワンオペの脱却」が可能になる。

  • 目的を設定する際の基本所作は、「腹落ちするまで『何のためか』を問うこと」であるが、その場合はポイントとして「上位目的と背景の把握」「ポジションと時間軸の理解」「上位者との目的のすり合わせ」を意識する。

  • 目的を決定した後は目標に分解し、実務に落とし込む。目標設定の基本は「目的を切り分け、それぞれの達成水準を決める」こと。
    切り分けは「構成要素」「時間軸」の観点から、達成水準は目標の高さと期限の観点から検討する。検討した目標は、SMART(Specific,Measurable,Achievable,Relevant,Time-boud)の観点から精査する。

【所感】

  • 1年前に読み今回再読した本だが、仕事の業務範囲が広がるに伴い受ける印象が変わっていた。以前読んだ際は、目的が定型的、不定形でも想像しやすい業務が多かったが、1年間で目的を自ら設定し、周囲とすり合わせて調整する仕事が大きく増加した。その中で不適切な目的によって、業務をミスリードしてしまうこともあったからか、本書の内容がより肌感覚を持って迫ってくるようになった。目的設定が難しい業務に従事するようになればなる程、価値を持つ本であるように思える。

  • 読書メモをnoteに書く目的・背景は何かを考えてみると、下記のようになったが、冗長であり言語化し切れていない部分もあるため、継続して考えたい。
    目的:「得た知識を言語化して自分の中で活用可能な状態に変化させるため。また、その上で知見を共有することにより、必要としていた人に気づきの種を届ける、本に興味を持つ人を増やすため。」
    背景:「過去読書によって得てきた情報が自分の中に定着せず、流れていく感覚があったため。知見を自分の中に留めておくことは自己満足であり、それ以上の広がりが見込めないという反省があったため。」

【示唆】

  • 仕事の各業務に取り組む前に、「目的は何か」「何のためにやるのか」を言語化してアウトプットする。手法(How)の検討から入りがちであるため、初めに目的を精査して握っておく。

  • 考えた目的をチーム内で共有し、議論する習慣を自分から作る。フィードバックをし合い練り上げると同時に、他者の目的設定の思考プロセスを盗み合う。

  • 読書メモを書く目的を継続して考え、ブラッシュアップする。

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