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上から目線の言葉の取り扱いに注意する

何気ない場面で言い放った言葉。

その言葉一つで、気がついたら相手と険悪な関係になることがある。

言った本人は何か間違ったことを言ったつもりでなくても、その場が不思議な空気になる。

そんなトラップとなる言葉が日本語には溢れている。

それは基本的に立場が上の人が下の人に使う言葉。

無意識のうちに上下関係を意識させる特徴が、日本語の単語に含まれていることがあったりする。

その言葉を何の知識もなく何となく発してしまうことによって発生するトラブル。

片方が知っていて、片方がその認識がない状態である事もある。

そんな言葉、注意するべき言葉、どのようなものがあるのか。



例えば、「ご苦労様」という言葉。

相手を労う気持ちで発する場面があるかもしれない。

ただ、人によってはとてつもなく不快に感じる。

それは、この言葉が立場が上の人が下の人を労うという場面とされる言葉だから。

その結果、対等と思ったことが違うと感じる人もいるに違いない。

ましてや、下の人が上の人にこと言葉を使うことについて違和感を覚えること、時には大きな問題に発生する事もあるかもしれない。



例えば、「啓蒙する」という言葉。

言葉そのものが意味するのは、「無知の人を啓発して、正しい知識に導くこと」となっている。

なので、相手が無知であるということを決めつけた状態でこと言葉を用いている地点で、上下関係があるように感じさせてしまう事もある。

そして、相手が知っている可能性があることが考慮されず、何も知らないように自分は思っていると解釈されることもある。

その結果として、相手に対する大きな失礼であり、時にはその言葉一つのために企画が通らない事もあったりする。

その結果として、「啓発かっこいい言葉として言い換えが行われたりする。




例えば「頑張って」という言葉。

特に何も問題ないような言葉だが、人によってはあおきな問題と感じる事もある。

特に、下の立場の人から上の人に対する頑張ってという言葉、時と場合によってはネガティブなような感じさせる事もある。

それはまるで下の人から上が頑張っていないかのように見える、失礼と感じる言葉だから。

捉え方や解釈次第で、大きく意味するところが変化する。

全ての場合とは言えないことがあるものの、使う時には慎重にしなければならない例であるように感じる。



ここで示した例ように、場面によっては不適切になるような言葉がいくつかあったりする。

他にも、難しい言葉や省略後をを濫用したり、断定する言葉を並べる事、ベキ論などで言葉を進めると、その言葉を発する人に対する周囲の態度が硬くなることがある。

だからこそ、一つ一つの言葉に対してより注意してもいいかもしれない。

ただ、過剰反応するという事というのは、上下関係にとらわれているということの表れでもある。

だからこそ、この部分に対して気にしすぎることについてはそれはそれで問題があるようにも感じる。

上下関係をどのように捉えるのか、無意識のうちに作られた文化における上下関係はどうなのか。

様々な多様性が叫ばれる中で上下関係を含む言葉を気にする事は、仮に組織がフラットであったとしても実は組織に見えない上下関係が存在し、結果として多様性を認めないということにつながるかもしれない。

そもそもフラットな組織においては、上下関係をいちいち気にしていないし、このような言葉に違和感を感じる事は少ないかもしれない。

もしかしたら上下関係を含む言葉を意識させるような組織というもの、フラットが是となっている世の中においては逆風になる事もあるかもしれない。





言葉一つの印象は、その人によって全く別のものになる。

その結果として、得する場面もあれば損する事もあり、問題が発生したり気がつかない間に通過する事もある。

大事な事は、問題が発生する可能性のある言葉を事前に知っておく事。

そして、使う場面を適切に見極めること。

時には言葉に囚われたり過剰反応する組織そのものから離れる必要もあるかもしれない。

大きな問題になる前に、事前に対策をしておくこと。

それができるか否かで、未来が大きく変化することもありうるのだから。



ありがとうございました。

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