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仮想敵!ライバルを作ることの効果!!

 今回は「ライバルの存在って大切だよね」ってお話です。今日のお話は、進むべき道に悩んでいる人や、成長速度が遅くて悩んでいる人におすすめの話です。スランプに陥ってると感じている人もぜひ最後までお読みください。
 おそらくこの記事を読んでいる人達というのは、サッカーが上手くなりたいと思っている人達でしょう。中には「プロ選手を目指している」という人もいると思います。成長するために努力している選手たちに冷静に伝えたいことがあります。それは、そもそも成長するスピードというのは、レベルによって全然違うということです。例えば「今日からサッカーを始めました」という人であれば、「ボール扱いの基本」と「動きのポイント」をいくつか教えれば、一気に経験者レベルにまで成長することができます。
  これは、凄いことではありません。「0」からスタートしてるので、成長するのが簡単だということです。積み木やジェンガも、最初は簡単ですよね。0から始めたら、最初の10とか20は簡単です。ですが、積み木も高くなれば難しくなります。ジェンガも続けば続くほど難しくなります。50m走や100m走も同じです。20秒台から13秒台くらいになるのは簡単です。ですが、10秒台や9秒台は「0コンマ何秒」速くなるかどうかの世界です。
 つまり、0から100を目指してスタートしたとします。0から10や20くらいまでは、ぐんと成長できます。ですが、50くらいからは成長曲線が少し緩やかになります。上のレベルに行けば行くほど、成長の速度は遅くなります。上のレベルになれば「成長を実感できない」ということも多いです。単純に「努力の仕方が間違っている」という話ではありません。単純に、今の状態で行ける一番高いところまで来てしまっている、頭打ちしている状態なのだと思います。「もう成長できない」わけではありません。成長速度が遅くなった時に、努力をやめてしまってはいけないということです。
 
 ここから先は、壁を崩して、ひとつ上の世界に入らないといけません。竹というのは、節までは成長が速いですが、節までくると成長が止まります。竹の成長と同じで、節の部分(壁にぶち当たった時・成長速度が遅くなったとき)は、おそらく成長するのに時間がかかります。あせらず継続して努力するしかありません。焦って環境を変えてしまうと、今ぶち当たっている壁が見えなくなります。また0からスタートになります。これではもったいないです。
 サッカーチームによって求められるプレーは違います。「ドリブルのレベルを上げる」努力をしていたのに、チームが変わると、急に「パスのレベルを上げることを求められる」といった感じです。環境を変えて壁から逃げてしまったのと同じになります。もちろん、違う方向に進んだ方が良いこともあります。ですが、今の自分が「正しい道」に進んでいると確信できるのであれば、目の前にある壁に集中して努力を重ねる方が良いでしょう。
 
 今回の本題はここからです。成長速度が遅くなった時にライバルの存在というのはとても大切です。ライバルで思い浮かぶのは「メッシ選手とロナウド選手の関係」です。ここ10年以上、メッシ選手とロナウド選手が「世界ナンバーワンの座」を奪い合う形になっていました。冷静なサッカーファンであれば、彼らがライバル関係にあったことは理解できると思います。
 ここでよく考えてほしいのですが、10年以上「世界ナンバーワン」を2人で奪い合うというのは、異例な出来事です。

 ペレやマラドーナといった世界最高峰の選手たちであっても、長くて「3年」です。10年はちょっとレベルが違います。彼らがあれだけ長く世界最高峰のプレーヤーとして君臨し続けられたのは、2人に「負けられないライバル」がいたからです。メッシ選手にはロナウド選手が、ロナウド選手にはメッシ選手がいたから、努力し続けられたのです。
 ライバルがいるということは、「自分の欠点」や「足りないところ」を明確にしてくれるというメリットがあります。自分一人だと、「自分の出来」に満足してしまいます。「どこを直すべきなのか」「どの能力を伸ばすべきなのか」が、ぼやけていきます。ライバルがいれば「自分が勝っていることは何か」「自分の武器は何か」が明確になります。同時に「足りないところ」もわかります。ロナウド選手がフリーキックでゴールを量産しているときに、メッシ選手もフリーキックを改善したのは有名な話です。ロナウド選手はサイドでのプレーを得意としていた時、メッシ選手が「ゼロトップ」としてゲームメイクやパスワークで攻撃のリズムを創っているのを見て、ロナウド選手もポジションを中央に移したのは有名な話です。ロナウド選手も、ゲームメイクやパス回しにも参加して、味方との連携でゴールを決めるようになりました。メッシ選手は圧倒的なフィジカルは無かったので、スピードとテクニックで勝負する選手になりました。これは、ロナウド選手のフィジカルや身体能力にはおよばないということがわかっていたからです。ロナウド選手は、メッシ選手のようなドリブルはできないと思ったのでしょう。ミドルシュートやロングシュート、滞空時間の長いヘディングに磨きをかけました。2人には、超えるべきライバルがいたのです。自分がやるべきことを明確にできたのです。努力を続けることで、今のレベルに満足せずにもっともっと上を目指すことができたのだと思います。
 
 壁にぶち当たって悩んでいたり、成長が止まっていると感じていたりするのであれば、やめずに努力を続けることをおすすめします。努力を続けるためにも「自分の足りないこと」と「自分が勝っていること」をはっきりさせましょう。自分にとっての「ライバル」を見つけて、負けないように頑張ってください。ライバルの存在がかならずあなたを成長させます。成長速度を速くします。ライバルの存在がエネルギーになります。
 今日は「ライバルの存在って大切だよね」というお話をさせていただきました。
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「サッカーが上手くなりたい人」におすすめの情報を発信しています。スペインバルセロナにあるアカデミーやアルゼンチンのクラブでプレーして学んだことを、海外サッカー経験者から直接お届け致します。
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