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決闘前夜。決戦之書。


さて、いよいよ決戦前夜です。体調は最高に良いです。メンタルも最高に仕上がってます。

何もかもが楽しくないほどの恐怖心は前ほどは少なくなって来ました。いや、乗り越えて来たという方が正しい気がします。どんな恐怖心があって、どんな恐怖心は乗り越えられたのか。少し整理して話します。

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リングは常に世界一残酷で孤独で無慈悲な場所。そんなとこに独りでなるのが怖い。

プロデビュー戦が決まってから今日まで2ヶ月。そして今もある恐怖心。それは、孤独でリングに上がる事。やはり、そこです。どれだけ豊かな国ニッポンのど真ん中新宿でやろうと、応援してくれる人がいようと、自分の実力が成長しようと、リングに上がる事はずっと怖いです。緊張とかじゃなく。

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だって、あそこは世界一過酷な場所だと思うのです。ライオンと一緒にオリに閉じ込められるとか処刑台に上がるような気分ですよ。殺すか、殺されるか、どっちがかいろんな意味で殺される。その2択しか無いわけですから。そこに文明的な要素はなく、生物としてどっちが強いか、至ってシンプル。そして無慈悲。このピュアさが格闘技の特異性であり、魅力だと思います。

自分は今のところ、喧嘩本能や殴り合いを身として持っている生まれつきの格闘家ではないです。

憧れや自らの意志で入ってますから。プロとかファイターを名乗るのは恥ずかしいくらいパンピーだし、普通にちゃんと殴り合いとか怖いです。だからリングを跨ぐ瞬間は、人生史上1番残酷で孤独な瞬間になる気がします。それが怖い。

自分を助けられるのは自分だけ。だから、せめて自分だけが自分を信じれるようにやってきました。

でも、リングに限らずだけど、闘う場所は常に孤独だし、自分を助けられるのは自分しかいないです。だからこそ、自分を信じれるかがどうか、信じ切れる取り組みをしてきたかが大事だと思って来ました。取り組みが伴って自信であり、最後に虚勢をかますのはただの過信な気がしてたので。

この2ヶ月。いや、もっというとコロナ全盛の4月から欠かさず日常の一部として練習して来た。それは今の自分の自信になっている。もちろん、当時は大分白い目されてた気がするけど。あの時期に半袖・短パンで自転車乗って、外人しかいない代々木公園でスパーリングしてたんだから。ここぞ、持ち前の鈍感力。だって、負け得ても、殴られても、何されても、白い目は知らんぷりする無責任な存在だからね。

とはいえ、少しずつ昇華できた恐怖心もある。

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恐怖を少しづつ乗り越えさせたのは、怒り。闘魂。
怒った人は気狂いになれるから。

自分が憧れてきたファイトを生業としている人達のように頑張りました以上の価値ある闘いは残せるだろうかなとか自己中な責任感とか、人生を変えてしまうよな怪我をしないだらうかみたいな弱さ丸出しな恐怖心とか。

頑張る姿が見たいだけよと言ってくれた仲間もいたのですが、頑張るのは最低条件に過ぎない。アマチュアだってそうだし。自分が心を動かされてきた格闘家は常に試合以上の価値やインパクトを残してきたし、同じ世界に一歩でも足を踏み入れるのだから、頑張りましたみたいなオリンピック選手的な感覚でいるの土足で聖地を踏みにじる行為だと思ったのです。やはり自分が憧れてきた格闘家はファイターでありでエンターテイナーであり、アーティストだったから。

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もちろん恐怖を打ち消す、自信をつけるために動き続けてきたけれど、これらを乗り越えられたのは怒りを持ったからです。

自分には他のファイターみたいに殴り合いを楽しめるケンカ本能はないけど、沸沸とした怒りは強いエネルギー源として持ってます。だから、徹底的に厭世的な生活をして、LINEや友達と会うことも控えて、楽しさみたいなものを打ち消し苛めることで、自問自答し続けた。そしたら沸沸と怒りが湧いて来たのです。

過去に自分をロクデナシ扱いして来た先生や同級生の親、見てくれや属性で決めつけてくるやつ、ボンボンなのにそのスタイルは変わってるよねとか、慶應なのに頭悪そうな事してるねと態度で示して来た就活面接官。俺の知ったこっちゃねぇよ、いまに見とけよお前ら。ってね

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そんなこんなをして奮い立たせてたら。どんどん怒りの対象がでっかくなってきて、余計スイッチが入りました。スマートに生きろと煽ってくる社会、格闘を下に見ている世間、墓場から墓場までの国である日本。全てにムカついてきました。もはや、半沢直樹状態。

一周回って、ありがとう。です。小さい時から下に見られ、よく怒られ、バカにされてきたからこそ、跳ね返そうとする力だけが強くなってきました。今回もそんなんで、怒りをリングでぶつけます。

明日はゴールじゃない。弱い自分があえて選んだ険しい山の1合目、スタートライン。

たぶん怒りと恐怖はあまり共存しないもの同士です。ビビりながらキレてる人とかいないじゃないですか。だからこそ、最後の2週間で恐怖を乗り越えられました。かつてアントニオ猪木は怒りをリングに持ち込めと言いました。(文脈は違うけど)そゆことだと思います。これぞ闘魂。

もちろん、リングに上がる事は依然として怖いです。怒りが70、恐怖が25、残りの5が未来の自分へのワクワクです。憧れてきた場所・世界で、どこまで、フィジカルが劣っている、エリートではない自分が、どの山まで登れるか、挑戦の道の始まりだから。明日はゴールじゃなく始まり、第1章の幕開けだと思ってます。

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恥も承知で言うけれど、自分はいつか格闘技の聖地・さいたまスーパーアリーナ試合がしてみたい。あの小さいときに見たあれ。CLのアンセムをピッチで聴くか、埼玉のリングに上がるのが唯一の夢らしい夢だった。夢はいつだって自由だ。めちゃくちゃひっそりして遠くにある夢だけど、めちゃくちゃ強烈な夢。夢くらい言わせてほしい、無理だとしても。

明日。全て整えてきた。あとは、リングをまたぎ、すべてをぶつけるだけ。


減量もうまくいき、計量終わってから少し運動してしまったくらい元気なので、明日はやり切るだけです。21年貯めてきた怒りとか劣等感とか反骨心とか憧れとか、恐怖や期待を全てリングでぶつけます。

全部出し切る準備はできたと思います。あとは勝負事ですから、相手をマットに沈めてやるイメージで頭を覆い尽くすだけです。

やり切ります。自分との闘いはリングを跨ぐまで。

リングインしたら冷静に相手を殺す事だけ事だけに全神経を集中させます。筋肉を脳にするのがファイターだから。

やるよ、それ以上でも以下でもない、やり切る。それだけだ。

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10/25、新宿ゴジラ横のマットで会いましょう。

チケット・詳細はフェスブックかインスタの僕の投稿でご確認を。

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