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試合1ヶ月前〜塩抜き開始(試合3日前)までを、記事で高速ハイライト

どうも、お待たせしました。お待たせしすぎたのかもしれません。


今回はなかなかnoteが書けずじまいで、既に試合前に一つ反省点です。曲がりなりにもお金を払って応援してくれる人達がいて、「俺の試合を見とけば良いんじゃ」と言える特筆すべきパフォーマンスをできない人間なのですからやらなきゃいけないはずです。これは今回、本当にもっと書かなければいけなかったなという反省です。試合で挽回します。

言い訳をすると、ちょくちょく書いてたのですが、パソコンで最後に修正するのを忘れてて、結果的にスマホのメモに溜まってるという。ここまでのストーリーは、過去のメモから振り返りたいと思います。


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30日前




試合へのスイッチが入りました。試合間隔が2ヶ月しかなかったので、終わって1ヶ月は次の試合を意識的に意識してませんでした。意識すると多分力みすぎて悪循環な気がして。

なんでだろう、急にだけどスイッチが入った。多分、今日Tシャツを毎回デザインしてくれる友達と入場Tシャツのミーティングをしたからだ。試合は早くから決まっていたけど、それが急に現実に目の前に形として現れたからだろう。

まあそもそも本気で向き合ってなかったら、気持ち的にも水の如く流せるはずだし。なんかよく混同させるような言論があるけど、現実逃避する事と幸せになる事は違うし、苦悩し苦労する事が不幸せな事ではないから

青木真也さんがこれをよくサウナに例えてる。サウナだってじっと熱さを我慢せずに5分しか入らず水風呂に入ったら、そんな気持ちよくはない。じっと耐えて体の芯から熱くなり、渇き苦しんだ後で水風呂に入るから、急激に冷水に打たれる快楽を見出せるのだと。(青木さんのサウナについて行ってから、誰と一緒にサウナ行っても満足できないので、一人で行くようになりました。)

その振れ幅こそ達成感とかやりがいとか幸せとか若々しさとかの源泉なはずだと自分は思ってるし、別にストレスフリーに死にたい訳じゃない。ハードボイルドな方が楽しい。もちろん、危ないとか苦しいとかいう人もいるけれど、ゾクゾクする気持ちないですか?

旅行でも少し路地裏の危ない道に行ってみたりとかクレイジージャーニーとかハイパーグルメリポートみたいなゾクゾク感。もちろんザ観光地の綺麗で整備されたところだけ回るのもいいんだけどさ。ストレスやリスクの先に何か快感があると、それが爆発した時にその達成感が10倍にも20倍になることを知っているからだろう。

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さて、昨日友達と久しぶりに会った。アート系に憧れてた友達が自分の才能の無さには絶望した。人生も含めて全て辞めたいって言ってて、それに異常なくらいカチンときた。嫌いでも好きでも、怒るでも喜ぶでも、強く感情がわく時は自分の琴線に触れている時だから、その源泉を見つめるように習慣にしている。

今回カチンと来た理由は、平凡な人間全員にとってとても侮辱的に感じたからだ。才能の無さとか絶望する前に、始まってすらいないじゃんと。そんな自分を肯定して楽な方にいきたいだけじゃんと。才能のなさに絶望したなんて言えるのは、圧倒的なエネルギーと時間をかけて取り組んだ人が全てやり尽くしてからだけだろう。

なんか凄いカチンと来たんですよね、そこまでやってない人は才能がないなんて言える権利すらないし、才能がないけど足掻いてるほとんどの凡人に対する侮辱な気がして。それに、本当に何をやってもダメだったという人以外の人がそういうこと言うのって、自惚れと甘えな気がして。

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まあ他人事なんだからそんなのほっとけよって話だけど。

でも、これって自分にとっては大きなエネルギーになるんですよ。現実や弱い自分とか運命とかに楯突こうと思うともっと頑張れるタイプだし、そう思うには何か負の感情が混じらないと。自分はジャンプ漫画の主人公みたいな純粋無垢で天真爛漫に夢に向かって頑張れるタイプではないんだ。むしろ、抵抗とか反発とかコンプレックスとかがエネルギーなのだ。だから、これはメンタル的にいい兆しなんだと思う。


14日前

試合が終わってからずっと何か違和感があった。プロと呼ばれる事に。モヤモヤしてた、自分はなにも変わってないのに周りが少し羨望や尊敬の眼差しで見てくる事に。だって、生活も今後の人生も全ても懸けてやっている本物のプロがいるからこそ、自分は自分をプロと言えないと思ってるから。あくまでプロの面で努めなきゃいけない側面はあるんだけども。

生活も生き方も存在も負けても何も失うことはない。多少の恥と怪我くらいだ。失うものがないということは背負っているものがないということだと思うし、それはあくまで形式上「プロ」のルールの試合に出た人間にすぎないと思う。あくまでプロルールで闘ったにすぎないのだ。

確かに、初対面の人でもそれなりになんか興味を持って話して貰えることが多い。まあでも、実態として自分は何も変わってないはずだ。ついつい周りの態度が変わるから自分が変わったと錯覚してしまうのだろうけど、相変わらずですよ、ビビってますよ。

今はどんな心境かと言うと、まだ前回のような恐怖感はない。前回はそれで一回オーバーワークになってるから、あえて試合のことを考えないように調整してる。実際、前回よりは不安は減っている。人間は未知への恐怖がある。未来とか死とか。既知のものよりもストレスが減るのは事実だろう。


今回は、相手のデータがあり、分析材料ができる。相手の攻撃パターンがわかる。相手の弱点がわかる。前回は全くそれができなかったから、暗闇鍋でメシ食うみたいなもんだった。やっぱり、ある程度想定できると怖さも減る。もちろん経験値的には相手の方が圧倒的に上という事実はあるのだけど。



相手は36歳。キャリアも長い。強豪といいファイトをしたインテンシティを持つ。フィジカルも自分より強い。骨が固くてキックが痛そう。博打的な打ち合いができる精神がある。

相手は5年休んでたブランクがある。スタミナ的な不利がある。攻撃のバリエーションが多くはない。直近1年での練習量や試合勘の差がある。そして、相手は自分の強さに自信がある。

だから、それを利用できれば勝てるはずだ。相手は自分の攻撃に自信があるからそれに固執するはずだ。そこに勝機があるはずだ。

「僕は顎が弱い。坂本選手は顎が強い。 僕はパンチが弱い。坂本選手はパンチが強い。だから、僕が勝つんですよ。」かつてボクシングで世界王者に輝いた畑山隆則の言葉だ。この言葉を信じたい。格闘技だけでなく。


いいものを見せたいです。最低限でも自分が胸を張ってやれる事全てやり切りましたがダメでした。と言えるまでにはやり切りたいです。だって、プロとして見られる以上それは最低限の最低限の義務だから。

そして、今回来てくれる人はかなり人数が減ったので、来てくれる人達は前回以上に本気な気持ちで見に来てくれてる人たちばかりなので、感謝と同時にプレッシャーを感じます。



綺麗な所だけじゃなく汚い所をみるリスクまでしても応援してくれるんですから。綺麗なものだけ見たきゃ前回で終わりにした方が良い。勝ちます、頑張りますではなく、やり切ります。それしかないですが、やり切ります。
(対戦相手はこの時の相手から変更しました。)

3日前


サウナ後にラウンジでぐったりして書いてます。家に帰るエネルギーがない。今日、塩抜きを始めた。塩は体内の水を保持するので、水抜きの前にまず塩抜きをするんですよね。炭水化物は1週間前から抜いてるのだけど、比較的昨日まで疲れはなかった。けど、塩抜き始めたら一気に疲労感が出てきた。先週61だったのが今は58なので-3kgで、56kgまであと-2kg。

でも、比較的僕は減量で他の人に比べて苦しんでないです。勉強するのが好きだし、いろんなのを調べて自分の体で実験して、普段から気をつけているので。「格闘家たるべき、減量は絶食だ」とか「パワーを付けたかったら焼肉」なんていう考えの人も結構いまだにいるのですが、根拠はないしこの非合理的な精神論ですよね。精神論”も”必要だけど、ケースバイケースですよねこれは。

自分はウォーターローディングというやり方で減量してます。1週間で減量すとしたら、最初は1日6リットル水分を飲んで、1日1リットルずつ減らしていっていく。最初は6000ml飲むのが辛くて、最後は600mlしか飲めないのが辛い。でも、人間70%は水なので、水分量をロジックでいじって落とせれば結構楽なのでおすすめです。

水抜きって、人工的に脱水症状を起こすようなもんだから、体には良くないし負担もかかる。「格闘技は2つの戦いがある。リング上での戦いと、試合前の戦いだ。」と言われたりもします。今回は冬ということもあって普段から代謝には気をつけてるのですが、水抜きがあと1.5日しんどそう。

前回はあまりにも夜中喉が乾いて計量前に一睡もできなかったのに、計量したらアンダー0.5キロで、あの苦行はなんだったんだとなりました。今回はそれも踏まえて、今のところある程度緩めにしてはいます。

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でも、やっぱりきついな。けど、減量し始めると嫌でも試合のことが常に脳内あるし、腹時計というように身体全体で自然と試合までのカウントダウンを感じるようになるので、完全にスイッチが入ります。2週間前はある程度脱力してたけど、やっぱりここに来て試合に向けて怖くなって、相手を殺さねばという本能が研ぎ澄まされてきた。

明日が減量のラストスパート。とりあえず、今日はめっちゃざっくりですが、試合1ヶ月前から今日までの心境変化をハイライト。

明日、じっくりと丁寧に書きます!

大好きなクリエイターさん達の記事を読みます! ありがとうございます!