#30 足の解剖学

皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。

北海道札幌市で
フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。

このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。

第30回目となる今回のテーマは

足の解剖学

について。


▼足関節の概要

足関節は、距骨と呼ばれる骨と、下腿の腓骨と脛骨が靱帯で繋がる事で構成されており、つま先を上下に向ける動きに関わっています。
周囲を多くの関節や強靭な靱帯に囲まれていて、衝撃や負担に強い仕組みになっています。

また、体重を支えつつ、身体を動かすことが出来るほど強い関節ですが、スポーツにおいて下腿、足首、足は重要な役割を持っているため、怪我が多い部位でもあります。

足関節にはいくつか種類があります。

◎距腿関節:蝶番関節
距腿関節において凹曲面のくぼみは、一つの骨でなく二つの骨(脛骨、腓骨)によって形成されているのが他の関節との違いで、ドアの蝶番のように一方向のみに動きます。
距骨は脛骨と腓骨に挟まれ、その間を距骨がはまり込むように可動します。

◎距骨下関節
足首にはもう一つ、距骨下関節と呼ばれる重要な関節があります。
距骨の下の踵骨との関節で、距骨自体に筋肉の付着は無く、距骨下関節を支えるのはいくつもの小さい靱帯だけです。
距骨下関節は顆状関節に分類され、片方の骨の表面が楕円状の凸面であり、これがもう一方の骨の楕円状の凹面に適合する関節です。
顆状関節は2軸間の動きが出来るという特徴があります。

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◎靱帯:内反捻挫により損傷しやすい。
・前距腓靭帯
 底屈時の内反抑制、脛骨に対して距骨が前方にズレる事を制限。
 フラットで弱い帯状の靱帯。外果前方から距骨の前面に付着。
・後距腓靱帯
 脛骨に対して距骨が後方にズレる事を抑制。
 分厚く比較的強い靱帯。外果後方から距骨の後面に付着。
・踵腓靭帯
 足関節内反時の主たる抑制の役割。
 丸い帯状の靱帯。外果先端から踵骨の外側に付着。

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▼足部の概要

足部は、全身の骨の約1/4が集まり多くの関節を形成して複雑に機能し、姿勢維持や歩行における衝撃吸収や推進力形成に貢献しています。
足底部の固有受容感覚を活性化する事で足部のアライメントや浮遊感、筋緊張の緩和に繋がります。

また、足部は機能的観点から
・後足部
・中足部
・前足部

の3つに分類されます。

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◎後足部:踵骨、距骨

後足部は、下腿と足部を結ぶ部位として重要な役割を担っており、立位姿勢の際に最も体重がかかる部位です。

後足部は横足根関節(踵立方関節+距舟関節)よりも近位の部位を指します。
距骨は脛骨と腓骨に挟まれ、距腿関節の一部を構成しており、内反捻挫などによって前距腓靭帯などが伸びたり切れたりすると、距骨が前方や内側に移動してしまい、距腿関節の背屈制限を起こす事が良く見受けられます。

後足部といえば距骨下関節と呼ばれる関節が有名です。
距骨下関節のアライメントが崩れると、中足部や前足部はもちろん、脛骨や腓骨などにも影響を及ぼすため重要な関節と言えます。

膝関節、股関節などの筋い関節や足部遠位関節への運動連鎖のキーポイントとなる関節であり、距骨下関節のアライメントによって、足部全体の可動性や安定性も変化してく為、姿勢改善や機能改善においては、この部部を評価しアプローチする事が大切です。

◎中足部:舟状骨、立方骨、内側・中間・外側の3つの楔状骨

内側縦アーチの要石が舟状骨であり、外側縦アーチの要石が立方骨の為、中足部のアライメントは、足のアーチを評価するうえで重要です。

中足部は、横足根関節(ショパール関節)から足根中足関節(リスフラン関節)までを指し、各関節の可動性は少ない部分です。
また、横足根関節は距骨下関節と連動して足部の可動性に関与します。

◎前足部:中足骨、基節骨、中節骨、末節骨

前足部は、足根中足関節よりも遠位の部分を指し、歩行の際に重要なフォアフットロッカーに関与しており、スムーズな重心移動の為には中足趾関節のアライメントや可動性などが重要になります。

前足部は足部の中で最も可動性がある部分で、前述のように身体を前方に推進する役割を担います。

また、足部で最も広い支持基底面を有している為、立位姿勢や歩行においては身体を支える土台としても重要です。

足部のアライメントが崩れる事で、歩行時の衝撃吸収機能や推進力形成力が低下したり、姿勢の崩れにもつながる為、身体の中で地面と唯一接している足部アライメントはヒトにとって重要なポイントとなります。

▼動作と筋肉

距腿関節
・底屈…0~45度
 腓腹筋、ヒラメ筋、長腓骨筋、短腓骨筋、後脛骨筋、長趾屈筋、長母指屈筋
・背屈…0~20度
 前脛骨筋、長母指伸筋、長趾伸筋

距骨下関節
・外転…0~10度
・内転…0~20度
・回外(内反)…0~30度
 後脛骨筋、長母指屈筋、長趾屈筋
・回内(外反)…0~20度
 長腓骨筋、短腓骨筋

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▼足部のアーチについて

足には「アーチ構造」というものがあります。
足を内側から見た時に土踏まずという地面に接地しない部分がありますが、これを
内側縦アーチ”といいます。

同様に外観上からは分かりませんが、外側にも内側よりやや低めの“外側縦アーチ”が形成されています。

また、足を前方から見ると横に広がる“横アーチ”も認められます。

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これら縦横のアーチ構造は、地面に足が接地し荷重が加わった際に地面からの衝撃を吸収し、足や足関節、さらには膝関節、腰などへの負担を軽減する役割を担っています。

この足のアーチがクッションの様な弾力性を有する為には、足底腱膜という強靭な縦走線維束が足裏の踵骨から足趾に向かい扇状に張っています。

足底腱膜のもう1つの機能として「ウィンドラス機構」というものがあります。
“ウィンドラス”とは船のいかりを巻き上げる機械の事ですが、足においては指を背屈させると足底腱膜が巻き上げられ、アーチが挙上するように働きます。

この機能は実際には踏み返し動作の際に役立っています。
踏み返し動作時に足の指が背屈する事により足底腱膜が巻き上げられ、足のアーチが挙上します。
すると挙上したアーチは元に戻ろうとする力を生み出し、これが前に進むためのバネの役割となり、踏み返し動作を容易にします。

外反母趾をはじめとする扁平足障害や開帳足などの足の障害は、全てこのアーチ構造の破綻により生じていると言っても過言ではありません。
アーチの破綻した足においては、クッションのバネの役割が失われている為、多くは疲れやすく、歩きにくいといった症状を伴うようになります。

このように、足のアーチ構造は歩行において大変重要な機能を持っています。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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