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流れ着いたその先

海から見た女木島

写真家のKeng Chi Yangです。旅の途中で瀬戸内海にある女木島で1ヶ月生活してみたので、少しだけ写真と共に書いてみます。


きっかけ

仲間が瀬戸内芸術祭の間、女木島にあるお店が忙しいから人手が欲しい、とのことで、夏季の間だけお邪魔することにしました。

8月にそのまま旅をしていたら、どこかで熱中症になっていたかもしれません。かと言って、一応の拠点である東京にずっと居ても息が詰まってしまいます。旅をしてしまうと、雨やアルコールストーブの音、海や高原の匂いに魅了され、都会にいるとうずうずしてしまうんです。

ハンバーガーショップ「HAKOBUNE」

コンテナを改装したハンバーガーショップ「HAKOBUNE」

僕が働いていたのは、女木島にある農家の仲間が運営している「鬼の畠」がやっているハンバーガーショップ(HAKOBUNE)です。

キクラゲやニンニク、玉ねぎなどの栽培をしています。その中のキクラゲを生の状態で茹で、ピクルスにしたハンバーガーがメインです。キクラゲ?って馬鹿にしていましたが、乾燥機クラゲと違って肉厚のプリップリでマジ美味いです。

名物「キクラゲバーガー」


キクラゲピクルスの酸味や香辛料でさっぱりしていて、マスタードとマーマレードのソースが肉の旨みをグワっと引き出しています。海辺で育った玉ねぎは甘味が強く、タルタルソースがまた美味い。食べ応えがあるのに飽きが来ないので、本当に毎日食べてました。おかげでちょっと太った笑

島での生活

高松-女木島-男木島を結ぶフェリー「めおん」

交通手段

基本的には女木島にいます。高松港からフェリーが出ていて、乗れば20分で着いてしまう、比較的便利な離島です。買い出しでたまに高松へ渡っていました。

そのアクセスの良さもあり、近くの若者が海水浴へ遊びに来る場所って感じでした。そもそも宿泊できる場所が少なく、全部合わせても10組程度しか泊まれないと思います。

そのため、アクセスの良い観光地でありながら、伊豆の様に派手な開発をされていない感じがとても心地良いです。フェリーの最終便が出る17時頃には静かな島の時間が訪れ、島の人たちとゆるーい時間を過ごします。

島時間

15時でお店を閉めた後に、たまたま集まって来た人たちとテラス席でお茶をしたり、即席ビアガーデンをしていたのも楽しかったです。暑ければ海に飛び込むし、夜中に港へ煙草を吸いに行ってばったりなんかも。まだ一週間も経っていませんが、もうすでにあの時間が恋しい。

仲良くなったイケメン高校生と船を掃除する原付好きなおじさん

愛される場所

今までも仲間と何をするでも無く集まって、チルな時間を過ごす似た様な場所がありました。バス釣りをした北九州の野池、夜中に集まる福岡の海水浴場、焚き火をして過ごす新潟の魚野川、椅子だけ持って茶をしばく京都の鴨川。

住民に愛され、そこに流れる尊い時間が女木島にもありました。その場所が好きになる大きな理由のひとつに、愛されている場所があるかどうかが、僕の中では重要な気がします。先に挙げた場所は、すべて大好きな場所です。

遊び

サップ

女木島で何度かサップをしたのですが、あれ楽しいですね。オールを漕ぐたびにタプタプと音を立てながら、ゆっくりと進んでいく。海の上は風も少しひんやりして気持ちが良いし、日差しで肌が火照ったら海に飛び込めば良い。

みんなで集まってサップをした日

女木島には海からしか入れないビーチもあって、そこの無人島感は面白かったですね。海水浴場よりも海が綺麗ですし、磯場もあって潜ればサザエやウニもいます。

移動中
かなり沖までいけます
 女木島の海側からしか入れないビーチ
イケメン高校生が撮って来たウニ

女木島にいる間は、男4人でシェアハウスをしていたのですが、仕事が終われば大抵みんなでボードゲームをしていました。ドミニオン、まじかる☆キングダムにめっちゃハマりました。勿論、麻雀も毎日の様にやってました。旅の荷物にボードゲーム詰みたいぐらいです笑

島の景観

女木島のあちこちにある石垣

女木島は桃太郎伝説の鬼ヶ島だと言われています。鬼推しです。個人的には鬼よりも、石垣が沢山残っている方に興味を持ちました。狭く入り組んだ道と蔦の這った石垣は、ファンタジー世界の田舎街の様でちょっとワクワクします。

島の所々にある廃屋
朽ちた玄関?
デカい草
島で飼っているネケチェン、ご飯の時だけ仲良くしてくれる

そして島なので、やっぱり特徴的なのは港です。晴れた日の港は、地面の照り返しもあってスパーンと眩しいぐらいの明るさになります。写真にすると爽やかですね

港の倉庫
港に停泊中の船
女木島に遊びに来てくれたひなさん @syoku_su__hi
※知り合いの船でたまたま本人が居たから撮ってますが、一般の人は港内立ち入り禁止

ビーチアパート

女木島は観光特化ってわけでは無いので、バエる場所はあまり無いです。個人的にはチルスポットだと捉えています。ただ、ビーチアパートだけは半端ない。マジで良い。一棟貸しなので、是非借りて欲しい。撮影での利用もめっちゃ良いと思いますよ。あと管理人のお姉さん可愛い。

女木島で一番好きかもしれないビーチアパート(貴重な宿泊施設)
管理人のお姉さんには、サップやお茶に食事会と、沢山遊んでいただきました。ラブ。
キッチンから可愛い
テラス最高
ビーチが見える食卓
ええ光が入ります

ビーチアパートはミニマムで4人、1人8000-9000円ぐらいで宿泊できます。オプションでピザ窯使えたりBBQセットとかもあります。カメラと着替えだけでちょー遊べるしチルできるからおすすめです。

島生活で困ったこと

たった1ヶ月なので、特になかったんですよね。高松に渡ればなんでもありますから。まあコンビニは無いし、JAの売店も15時まで、夕方以降は飲食店もないので、そのあたりは計画的に過ごさないといけません。そのぐらいです。

旅をしていて不便だなあとか全く思ってないので、拠点があればすでに天国です。極端ですけど。

すぐにめっちゃ仲良くなれました。船乗せてもらったり、食事会して、サップも勿論ね。また長期滞在したい場所です。桜が綺麗らしいので、その辺りに行けると良いなあとか。

最後に

ここまで書けば、どんなに満足したか判るかと思いますが、まじで大満足です。めっちゃ楽しかった。今も旅に出ていますが、女木島みたいな場所に出会えたら良いなあ。

また会いましょう。

#X日間やってみた


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