写真家の日記です。写真家はなにも、特別な人だけがなる職業ではありません。ただ、好奇心だけは旺盛なようです。世界はただそこにあるだけですが、私がどうやって世界を見て、存在しているのかをエッセイとして、月3本程度お届けします。
大体月3本程度のエッセイが読めます。掲示板への質問に答える限定記事は読めませんが、1本あたり100円で読めるプランです。といっても月3本は日和って少なめなので、もう少し多い月もあるかもしれません。
LUMIXのリアルタイムLUTを使い倒しながら、約2年の制作期間を費やした写真特化型LUT混合システムが遂に完成しました。 このシステムの特徴は「現像をするまでも無く撮影時に全てが完結する」ことを目指しています。そう、LUMIXのリアルタイムLUTならね。 (こちらのnote記事を購入すると、一番下のダウンロードリンクからファイルをダウンロードできる様になります。) 製品コンセプトRoamは「放浪」を意味します。私が旅をしながら写真作品制作をしている事もありますが、Ro
私たちが生きる現実は、複雑で混沌としたものだけれど、何も考えずに目の前の景色を漠然と見ていても、風景が現れることはない。 しかし、その景色に意味を見出し始めると、徐々にそれが枠を持ち始め、「風景」として認識されていく。この風景を理解しようとすることが、私たちの理性的な探求の始まりである。
SNSに於けるクリエイティブのコモディティ化が嘆かれ始めて久しい。アルゴリズムに翻弄され自我を失うクリエイター、手のひらの上で展開される作者不明の風景に、さよならを言う時は近い。
私はとても運が良い。何を考えずとも生きていけるし、生きているだけで美しい景色に出会える。友にも恵まれ、素晴らしい青春時代が三十代になった今でも続いているし、このことを周りに感謝できる程度には、心に余裕のある生活が出来ている。 そして自由に写真を撮ることが出来ている、そのはずだった。 最近の私は、どれだけ写真を撮ってみても、自分が見当たらなかった。自分の写真であるのに、誰が撮ったのか判らなかった。もうどうしようもなくて、山の中で大きな声で叫んでみた。それでも、天秤がこちら側
どこまでも続く私の日常を、誰かの非日常にする程度の魔法が写真には内包されている。
眼前のものを普通に、そのままに撮ることの難しさ。 それは機材の選択、被写体の選択、光線状況の選択、構図の選択。写真を撮ることは選択の連続である。そして極々近い、確率の高い未来予測を続けていく行為でもある。
先日、父親と話していた。お前は死んだら何が残るのか、と聞かれた。正直なにも答えられなかった。 写真を出し続けてはいるけれど、販売をしているわけでも、どこかに収容されている訳でもない。アートの文脈で書くのであれば、作家であるのに作品がひとつも無いのだ。我ながら滑稽な話しだ。 だが今は何も撮れないし、書けない時期にある。なにかがずっと上手くいっていない。それでも創作を続け、進み続けなければ、私の肉体が無くなってしまった時、本当の無になってしまう。
父親は小さな会社を経営している。会社といってもゴルフのレッスンスタジオをするための小さな会社で、彼はそれを誇りに思っているし、私も尊敬をしている。小さな会社ではあるけれど、コロナ禍を何とか潜り抜け、今年で10年になるそうだ。 年に一度話すかどうかではあるけれど、小さな頃からよく遊びに連れて行ってくれていたし、今でも仲が良い親子だ。 ただ、人生についての考え方は随分と違うのだなあ、と思った。
短夜(みじかよ)という夏の季語がある。 春分の日を過ぎ、夏至に至るまで、昼の時間が長くなることを指す言葉だ。言葉というのは面白い。三十余年、日本語を話してきたけれど、まだまだ使ったことのない言葉で溢れているし、言い回しも豊富だ。 景色もそう。ちっぽけな日本の片隅で生きているけれど、まだまだ見たことのない景色で溢れている。ひとまず沖縄以外の都道府県は行ったことがあるのだけれど、まだまだ日本を制覇したと言うには程遠い。
好きな人には勿論好かれたいのだけれど、嫌いな人間に好かれたいかどうかと言われれば、私は嫌われたい。
世界への解像度を上げるとスナップは楽しくなる。見えないものにまで拡張する必要は無いけれど、五感の翻訳作業をすることで、見えていなかったことが見えるようになることはある。 ここでいう詩は、こちらの「航行」についてです。
だって、死ぬことはないのだから。でも、私の心は、死んでしまうかもしれない。
人差し指一本で撮れて、暗闇では何が写っているのかすら判らず、手で触れても平滑な面があるだけで鑑賞すらできない。印刷物なのでひとまずは物体ではあるけれど、モノかと言われるとその存在は希薄で、紙故に質量も小さい。文字通り、吹けば飛んでしまう。 写真に何を込めれば、厚みが出るのだろう。
勝手に書いてるからただのおじさんの日記なのですが、一応プロモーションだと思ってくださいね。 ちょっとタイトルでかっこつけましたが、有り体に言えばポトレデートカメコしてきました。モーニングをご一緒してくれたのは、冴えないバツイチ三十路でも仲良くしてくれている小夏ひなちゃん。元気でお調子者だけれど、しっかりしていて尊敬しています。MVや舞台などで大活躍中。ひなちゃんのSNSも見てね。 この後に散歩してきたのですが、その際の設定についてちょっとだけ解説をば。 ストリートスナッ
LUMIX S9が発表されましたね。レビューお願いされてないけど勝手に書きます。使ってて楽しかったので笑 でも、一応プロモーションだと思ってご覧ください。 純正レンズの作例は他の方にお任せして、私はいつものごとく少しだけ変わった作例をば。オールドレンズとか現行MFレンズとか、そういった作例で、しかもお散歩写真オンリーの作例です。 最後に使って見た感想とか、MFレンズで撮影するファンクション設定などを軽く書いておきます。 MFレンズ作例Leica Summilux M 5
写真にはヒストグラムというものがある。 詳細は調べていただきたいのだけれど、簡単に書くと横軸に明るさ、縦軸にその量を示しているグラフだ。これだけで写真の良し悪しを図ることは難しいけれど、特徴は掴める程度のグラフである。 私の写真はぼーっと眺めることが出来るとよく言われるし、ある程度は狙って撮影しているのだけれど、それは何故かを紐解いていく。