写真特化型LUT混合システム「Roam」発売
LUMIXのリアルタイムLUTを使い倒しながら、約2年の制作期間を費やした写真特化型LUT混合システムが遂に完成しました。
このシステムの特徴は「現像をするまでも無く撮影時に全てが完結する」ことを目指しています。そう、LUMIXのリアルタイムLUTならね。
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製品コンセプト
Roamは「放浪」を意味します。私が旅をしながら写真作品制作をしている事もありますが、Roamの主戦場はお散歩スナップです。ファインダーを覗いている段階から、楽しく気軽にクオリティの高い写真が撮れたら、もっと写真は楽しくなるはず。
そんなアクティビティとしての撮影体験の向上を目指して制作したのが、今回のRoamシステムです。
と、言いつつも、私が作家活動をする為にちまちま改良を続けながら制作をしていたLUTをドバッと詰め合わせた秘伝のタレが入った壺そのままなので、クオリティは高いはずです。
そしてRoamの特徴は、写真家が製作した写真特化型のLUTであることも大きな特徴のひとつです。
LUT利用者はどうしても動画ユーザーが多いので、動画編集ソフトを使用して薄める前提に濃縮された濃いLUTや、動画として見やすい、動画としてカッコいい色を目指して作ったLUTが多いのですが、Roamは写真を撮る為に制作されたLUTです。
動画と写真は、そもそも鑑賞者へアプローチするための色彩設計が根本から違うので、同じように見えても実際は似て非なるものです。当たり前のことなのですけれど、動いているものと止まっているものなので、同じカメラを使うだけで作品は全くの別物ですよね。なので、LUTも写真用に設計されたLUTを使用した方が、すんなりと扱えるかなと思います。
RoamのLUTファイルは.cubeの3D LUTなので、Davinci ResolveやAffinity Photoなどを使用すれば、後からの編集にも勿論対応しています。LUTパックや簡易的なパワーグレードとしてもお使いいただけますので、LUMIXユーザーでなくともお使いいただけます。
ただ、LUMIX S9から搭載されたリアルタイムLUTの濃度調整や、2種類までのLUTを適応できる新機能で、このRoamシステムは真価を発揮します。
作例の後に特徴の紹介をしますので、ぜひご覧ください。
作例
風景
お花、植物
屋外スナップ
屋内
ボディ : LUMIX S5Ⅱ、G9ProⅡ、S9
レンズ : LUMIX S、Leica、Rokkor、Voigtlanderなど
フルサイズとMFTどちらでも問題ありませんし、レンズも純正レンズからオールドレンズまで幅広く使ってみました。
特徴
・世界初(かもしれない)カメラ内パワーグレードシステム
フォトスタイル(Log)→LUT1→LUT2の三段階でグレーディングが可能なので、LUT1で物足りない時でも、更にLUT2でちょい足しを叶えてくれるのがこのシステムの特徴です。
ちなみにLUT1とLUT2の順番を入れ替えると掛かり方が変わるので、ちょっと薄くしたいな〜とか、もう少し濃くしたいな〜、って時には順番を入れ替える事も検討して見てください。
そしてLUTの色の特徴は勿論ですが、トーンのみ、コントラストのみ、を調整用する専用のグレーディングキットが付属しているので、組み合わせていくとかなり追い込みが出来ます。
・スチル特化型
冒頭の製品コンセプトでも書きましたが、写真と動画の色作りは、そもそもの物としての性質が根本的に違うため、併用が難しいです。つまり、写真には写真専用のLUTを使用した方が早道かなと思います。
ムービー用のLUTを写真に使うと、とても濃いかとても薄いかのどちらかであることが多いです。動画だと丁度良いんですけどね。餅は餅屋だなと感じます。
・名前の由来通り、放浪(Roam)に向いている
なにも当て所なく遠くに行くことだけが放浪ではありません。ここで言う放浪とは、その辺のお散歩や小旅行も含めた、目的もなく写真を撮ってまわることです。所謂スナップですね。
作例の場所も基本的には近場で、サクサクっと撮っています。
Roamは作り込んだ撮影やスタジオシューティングを主目的としていないので、効果のほどは正直わかりません。テストもしていません。ただし、写真として濃くなりすぎないように制作しているので、ワンチャン使いやすいかもしれないです。
・豊富な選択肢(38種類)
Punch - Logベース 13種類
Nuance - フォトスタイルベース 12種類
Add - ちょい足し 7種類
Grade Kit - コントラスト調整用 6種類
約2年掛けて少しずつ制作していったので数は多いですが、しっかりと使いやすいように調整しています。フィルムの名前が多いですが、インスパイアされたものという意味で、完コピではありません。フィルムには露出とか日照条件とかレンズとか様々な条件がありますし、フィルムラボによって色は全く変わります。そんな感じの傾向がある、ぐらいで捉えてください。混ざってるものもありますからね。
ということで、以下の様にパターンを分けて制作したものもあります。色々試してみてくださいね。
NC - Neutral Color / 淡い調整、日中屋外順光など
UC - Ultra Color / 濃いめの調整、日中屋内、日陰など
BE - Bad exposure / 露出不足のフィルム風
Expired 期限切れフィルム風
・インスパイアされたフィルム(一例)
FUJIFILM SUPERIA X-TRA 400
FUJIFILM PRO400H
Kodak Gold 200
Kodak Portra 400
CANDIDO 200
など
長文をご覧いただきありがとうございました。お気に召していただけたら、この記事をご購入くださいませ。安いものではございませんが、多くの方に楽しんでいただける様、市場価格よりはお求めやすい価格となっているかなと思います。
記事ご購入後にこの下のファイルダウンロードリンクが閲覧できる様になりますので、そちらからRoamのダウンロードを宜しくお願いいたします。
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https://twitter.com/keng_chi_yang
※Q&Aを有料部分に追記しました
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