【2022年度】第102回全国高等学校ラグビーフットボール大会予選出場チーム調べ
今年度の「花園」全国高等学校ラグビーフットボール大会、各都道府県の予選出場チームについて調べました。
情報源としては、
MBSのサイトや、高体連ラグビー専門部のサイト、またFacebookなどにある各都道府県の協会ページなどになります。
そこからの情報を手入力していますので、数字にズレがある場合には、ご指摘いただけたら嬉しいです。
また、ラグビーマガジン様では花園特集の別冊付録も12月末に発刊されています。こちらにも各都道府県の記録が載っているので、そちらも参照していきます。
高体連への登録校数については高体連の統計調査を利用しています。
関連サイト
1.出場チーム、出場校数推移
今年度のデータに加えて、2019年度からのデータも反映しています。全体傾向として、合同チームは微増の一方、単独での出場チームの減少していることがわかります。出場校数全体でみても100校の減少です。
2.地域別出場チーム、出場校数
地域単位での今年度のデータです。合同チームに参加している学校の割合は4割弱。高いところでは50%近くにもなります。
確かに残念な状況、でも合同によって参加する機会を得られている、それが可能になっているということも言えます。
花園につながる予選である以上、花園を目指すというのは前提であるべきかもしれません。しかしながら、他にどのくらい公式戦があるのか、、そこを目指さないチームが出られるものはどのくらいあるか、、、というのも現実です。上位大会が、というのもそうですが、ラグビーができる場所、としての大会でもあるかな。
3.高体連登録校数との比率
次に高体連の加盟登録数と比較しました。加盟していても実際に出場できていない学校が地域によっては多くなっています。特に北海道ではその数字が顕著です。
これは部員数だけではなく、合同を組みたくても組めないという学校も実際に存在している可能性が多いということも考えられます。
4.ニュース記事と高体連登録人数
このようなことも取り上げられていました。これは該当の都道府県に限らず、他にも十分に起こりうる課題です。
また、大阪の府立高校の7割が単独出場できていない、という記事もありました。
これらの問題を考えるにあたり、各地域での高校ラグビー人口も見る必要があります。
このデータで確認すると、鳥取県は6校-43名。今回エントリーしているのが3校。この提出の後に人数が増えたとしても1チームあたりの人数に余裕がないことは推察できます。
大阪も78校-1475名。府立高以外、全体でも半数以上が合同編成ということを考えると、人数の偏りなども生じていますね。詳細は下記の都道府県別データを参照。
5.都道府県別推移(2019-)
都道府県別での出場データ推移です。
数字として大きな減少、というわけではないけれど各所での少しずつの減少が全体としての結果に繋がっています。
北海道、東北
関東
北信越、東海
近畿
中国、四国
九州
人数が少ない中でも単独で目指す意義、また強豪チームとスコアが開いてしまってもそこに向かっていくことの意義、大いにあります。
ただ、それと引き換えに怪我のリスクや、獲得できないものがあることもまた現実としてあります。
花園という場所を目指すこと、それに向けて戦うことの否定ではなく、それ以外にももっといろいろなものを得られる場の創設、そこにも目を向けていかなくてはいけません。
ラグビーの日本代表は着実に強化を進めており、高校生年代でもトップ層は技術・体格面でも進化しているように伺えます。
合同チームでの全国大会なども行われていますが、もっと日常的な部分での変革、これはすぐにでも必要なこと。
今の状況下がさらに難しさを増していますが、それでも
6.参考:第93回(2013年度)との比較
第93回、2013年度のデータも確認してみました。
なぜ、2013年か、と言われると10年前というのもありますが、家にちょうどラグビーマガジンがあったから、なんですが。
合同参加校は確かに増えているけれど、正直思ったほどではないんですよね。それよりも、単独チームの減少がそのまま出場校数減少につながっている印象です。
ただ、これは合同編成に参加できる状況ではない、ということも考えなくてはいけません。
地域別の出場校数の変化です。
試合数は増やしたい
枠組み変更の必要性、も上がってきますが高体連という枠の中でラグビーが独自の一歩を踏み出せるか。。それならば、主催が違うところでも別の大会を創設する方がいいのか。。。
各都道府県の予選結果を見ていると、千葉や大阪は予選プールを採用していますし、他にも本大会の前に予選大会を実施している県もあります。
試合の枠組みもそうですが、まずは試合数を増やせないかなというのは個人的に思うところです。
生徒数の減少はずっと挙げられていることですが、指導者の数はどうだろう。高校ラグビーに関わっていて、長く頑張っている先生方がいらっしゃるうちに、若い先生も出てきてほしいなとも感じています。
顧問の先生に経験がないままでは、存在が難しいラグビー部。中学、高校ラグビーが盛り上がっていくためには、先生・指導者の存在も解決していかなくてはいけませんね。
日本スポーツ協会でのラグビーに関わる指導者の方はこちらから(競技別資格一覧より)
ラグビー協会で管理している指導者数はまた違うようですね。
読んでいただきありがとうございます。日々の雑感やスポーツ、運動にまつわる数字を眺めてまとめています。普段はトレーニングサポートや講義を行なっています。