赤松健

漫画家。代表作に『ラブひな』『魔法先生ネギま!』『UQ HOLDER!』など。アニメ化…

赤松健

漫画家。代表作に『ラブひな』『魔法先生ネギま!』『UQ HOLDER!』など。アニメ化ゲーム化多数。海城高校・中央大学卒。(公社)「日本漫画家協会」常務理事。「マンガ図書館Z」「GANMO」を運営。「表現の自由を守る会」最高顧問。

最近の記事

漫画家ではない、ゲームプログラマーとしての赤松健

こんにちは、赤松健です。 私はもちろん漫画家ではあるのですが、実は結構なゲーマーでもあり、さらにゲームのプログラマーとして自身でゲームを開発、全国発売したこともありました。 今回は、そういった「ゲームと赤松健」の話を語らせてください!いつにもまして専門的な用語が多いのはご容赦を。 マイコンとの出会い 私は幼少期からゲームが好きで、当時は「カセットビジョン」などでしたが、少ないROMカセットで朝から晩まで遊んだものです。そして、「インベーダー」や「パックマン」のようなゲーム

    • 【石巻訪問記2】「復興」のあるべき姿と製紙業の現状@日本製紙石巻工場

      2022年4月23日、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場を訪問しました。 東日本大震災で実際に大きな被害を受けたこの工場で、どのように「復旧・復興」を実現したのか、その時の課題は何か、また、現在の「デジタル化」「ペーパーレス」の流れの中で紙需要の減少をどのように乗り越えていくのか、お話を伺いました。 日本製紙石巻工場とは 石巻市は市町村合併の流れに沿って、2005年に河北町や雄勝町など6つの町と合併し、当時人口16万人を超える自治体となりました。現在の人口は13.7万人程度に

      • 【石巻訪問記1】マンガ・アニメで地方を活性化した超先進事例@石ノ森萬画館

        2022年4月23日、宮城県石巻市の石ノ森萬画館を訪問しました。 私にとっても大先輩にあたる日本を代表する漫画家、石ノ森章太郎先生がかかわり、「マンガを活かした町づくり」を推進すべく2001年7月23日に石ノ森萬画館は誕生しました。 そんな石ノ森萬画館ですが、今回初めての訪問となりました。設立から、東日本大震災、コロナ禍を乗り越え、現在に至るまでのお話を株式会社街づくりまんぼう社の社長であり、石ノ森萬画館の館長の木村仁さんに伺いました。 石ノ森萬画館設立までのあらまし

        • 【児童ポルノと表現の自由②~実際にあった表現の自由の危機と赤松健~】

          前回のnoteでは、児童ポルノ禁止法のあらましと、その絶大な影響力について語りました。 今回は、そんな絶大な影響力を持つ児童ポルノ禁止法について、実際にあったマンガアニメゲームの表現の自由の危機と、当時の私赤松健がこの問題にいかに取り組んでいたか、語らせていただきたいと思います。 〈創作物を規制したくてたまらない人たち〉 児童ポルノ禁止法について2004年、2009年と法律が改正されるたび、「児童ポルノ」に創作物を含めようとする動きが続いてきました。 2022年4月現

        漫画家ではない、ゲームプログラマーとしての赤松健

        • 【石巻訪問記2】「復興」のあるべき姿と製紙業の現状@日本製紙石巻工場

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        • 【児童ポルノと表現の自由②~実際にあった表現の自由の危機と赤松健~】

          【児童ポルノと表現の自由①~児童ポルノ禁止法って?ラッキースケベは犯罪なの?~】

          日本にある程度住んでいる人であれば、「児童ポルノ」という言葉を耳にしたことが無い人はいないのではないでしょうか。 少なくとも、このnoteを読んでいる人は一度は見たことあるはずです。 この「児童ポルノ」について規制する「児童ポルノ禁止法」、正式名称は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」といい、1999年に成立した法律です。法律の名称どおり、法律自体は児童買春も対象としているものです。 今では児童ポルノにまつわる問題では当然の

          【児童ポルノと表現の自由①~児童ポルノ禁止法って?ラッキースケベは犯罪なの?~】

          第4回ゲーム障害勉強会:「教育とデジタル機器」そして「学校のタブーとゲーム障害」

           3月16日、私赤松健は、参議院議員会館にて 【第4回 ゲーム障害勉強会】 に参加しました。  ICD-11に Gaming Disorderが収載され、政府において国内対応に向けた取組みが進められております。しかしながら、Gaming Disorderについては、原因や治療法、予防法等について科学的知見がないとされており、収載の経緯についても疑義が呈されています。  そのような中、根拠がないにもかかわらず、ゲーム時間の制限や依存症の治療・予防と称した取組みを広げる動きが行

          第4回ゲーム障害勉強会:「教育とデジタル機器」そして「学校のタブーとゲーム障害」

          表現の自由と「外圧」① ~女子差別撤廃委員会について~

           こんにちは、赤松健です。  4月16日現在、日経新聞社の『月曜日のたわわ』の広告掲載について国連女性機関から抗議がなされ、広告掲載基準の見直しまで求められるなど、今まさに表現の自由に対して海外からの圧力、「外圧」が問題となっています。  この「外圧」問題は、今に始まったことではないのです。日本の、とりわけマンガ・アニメ・ゲームに対する表現の自由に対しては、様々な形で「外圧」がやってきて、表現規制を行うよう求めてきます。とりわけ、子どもへの性的搾取を理由に、マンガ・アニメ・ゲ

          表現の自由と「外圧」① ~女子差別撤廃委員会について~

          国連女性機関による「月曜日のたわわ」全面広告への抗議表明について

           4月4日、講談社「週刊ヤングマガジン」で連載中の漫画『月曜日のたわわ』が、日経新聞に全面広告を出しました。当該広告は、同漫画の新刊が同日に発売されることを宣伝するものでした。  この是非を巡ってはインターネット上で物議を醸しておりましたが、同月15日に国連女性機関(以下「UN Women」)が当該広告に抗議を出したとの報道がありました。 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6257a5d0e4b0e97a351aa6f7

          国連女性機関による「月曜日のたわわ」全面広告への抗議表明について

          赤松健の表現の自由を守るフォーラム@オンラインを開催します 4/3(日)16:00~

          下記の通り、オンラインにて赤松健の表現の自由を守る会フォーラムを開催いたします。 【日時】2022年4月3日(日)16:00〜18:00 【登壇者】 ・赤松健(漫画家、表現の自由を守る会最高顧問) ・松田未来(漫画家) 【定員】50名 【特記事項】 ・お申込は先着順となります。定員に達し次第、締め切らせていただきます。 ・フォーラム中に画面キャプチャを撮る予定です。それらの画像は各種SNSに掲載される場合がありますので予めご了承ください。(参加者のお顔とお名前が映り込ま

          赤松健の表現の自由を守るフォーラム@オンラインを開催します 4/3(日)16:00~

          私が「創作物のアーカイブ支援」に取り組む理由

          先日オープンした赤松健秋葉原事務所ですが、連日多くの人にご来所いただいており、大変感謝しております。前例のない、親しみやすく立ち寄りやすい、そして学びのある事務所を目指しております。 1階では私がこれから取り組んでいきたい政策の全体像を説明するパネルや、漫画家の仕事道具である液晶タブレットなどを展示しています。2階では赤松健の過去作品の原画の展示と、原画にまつわる政策の一部を掲示しております。 今回のnoteでは、原画の展示を通じて訴えたかった「創作物のアーカイビング支援

          私が「創作物のアーカイブ支援」に取り組む理由

          コミケ準備会に行って色々聞いてきた!

          ※この記事は2022年2月6日の記事を再掲したものです 2022年2月3日、山田太郎議員と一緒に、憧れのコミケ準備会を訪問してきました! 以下のヒアリングが主な任務です。 新C99を終えての感想や課題、要望など C100に向けての課題、要望など 政府や都のコロナ対策についての意見など 私は1991年頃からコミケに参加しており、最初は普通の「島中」でしたが、やがて「お誕生日席」、そして「壁サークル」、『ラブひな』の頃には「シャッター前」に配置され、サークルとしては粗

          コミケ準備会に行って色々聞いてきた!

          漫画家&アシスタント向けの「持続化給付金」って何?

          ※この記事は2020年4月14日の記事を再掲したものです (※6月29日:雑所得や給与所得で確定申告した個人事業者も対象になったので追記。) (※6月15日:約2週間で無事200万円振り込まれたので追記。) いよいよ来たか・・・という感じです! 新型コロナの影響で、講談社の月刊マンガ雑誌が、1号だけ休刊(刊行延期)となりました。電子配信も同じく1号休刊です。 【講談社】緊急事態宣言等にともなう漫画雑誌の刊行に関するお知らせ https://www.kodansha.c

          漫画家&アシスタント向けの「持続化給付金」って何?

          TPPで本当に二次創作同人作家が逮捕されるかどうか

          ※この記事は2015年4月29日の記事を再掲したものです この記事は、Jコミのメルマガ「はんぺん51号」(2015/2/20)からの一部転載です。 「はんぺん300円」 http://www.zeppan.com/Mmagazine/title/2 ───────────────────────────────  年が明けてからというもの、TPPのニュースがまたチラホラと流れるようになりました。そんな中、NHKで「TPP交渉 著作権侵害は”非親告罪”で調整」というニュー

          TPPで本当に二次創作同人作家が逮捕されるかどうか

          「二次創作同人”小説”」が合法って本当?

          ※この記事は2013年7月19日の記事を再掲したものです  最近ネット上で出回っている、「二次創作作成禁止一覧」というリストをご存じでしょうか。  リストというより、ブログ記事なんですが。 ★ 「二次創作作成禁止一覧」 http://ameblo.jp/sakananosaba/entry-11238326575.html  あれれ? おかしいですね。主に「二次創作を助ける活動」をしている赤松健の作品(「ラブひな」や「魔法先生ネギま!」)が、二次創作禁止になっています

          「二次創作同人”小説”」が合法って本当?

          対談:「TPP(による著作権侵害の非親告罪化)の見通し」

          ※この記事は2014年5月13日の記事を再掲したものです この記事は、Jコミのメルマガ「はんぺん41号」(2014/3/20)からの転載です。 「はんぺん300円」 http://www.zeppan.com/Mmagazine/title/2   ───────────────────────────────  今年は花粉が少ないとはいえ、それなりに鼻が垂れてくるKです。さて今日は、すっかり忘れられている感のあるTPP問題について、「UQ HOLDER!」第2巻にも

          対談:「TPP(による著作権侵害の非親告罪化)の見通し」

          ★ホントは怖いTPP ・・・「非・親告罪化」で日本の漫画界はどうなる?

          ※この記事は2013年3月5日の記事を再掲したものです 昨年から記事にしておりました「出版物に関する権利(=著作隣接権)」の問題は、出版社側の歩み寄りもあって、漫画家も納得の「良い着地点」が見えてきたようです。ネットの皆様、ご意見ありがとうございました。 (ここまで前置き) ・・・ところで、毎日のようにニュースに出てくるTPP。 これが何の略だか、私はどうしても憶えられません。(笑) 実はTPPには、農業以外にも、我々絵描きに関係する「著作権」の項目が存在するようですね

          ★ホントは怖いTPP ・・・「非・親告罪化」で日本の漫画界はどうなる?