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「視野を広げる」と「視座を高める」はつながっている②

昨日は「視野を広げる」について書いてみました。「視野を広げる」とは関心の幅を広げることで、そのためにはインプット、情報取得が必要だということを書きました。

次に、「視座を高める」について考えてみたいと思います。そもそも、「視座を高める」というのは、具体的にどういうことなのでしょうか。
 
よく、視座を高めるの例えとして、社員が上司や経営者の立場に立って考えるようなことを「視座を高める」というように使われます。それでは「上司や経営者の立場に立って」というのは、もっと解像度を高めると、どういう状態なのでしょうか。
私は、「未来の目指すべき姿を思い描くこと」だと考えています。現状の目の前のこと、またその延長線上ではなく、「目指すべき姿」をどのようにしたいか考えることです。
 
例えば、歴史の例となりますが、三河(愛知県東部)の一領主に過ぎなかった徳川家康が、天下人となり、日本全体を統一することを目標とし、その姿を思い描くことなどは、まさに「視座を高める」にあたります。
 
それでは、どのようにしたら未来の目指すべき姿を思い描くことができるのでしょうか。
これは残念ながら、「視野を広げる」のように具体的な方法論は提示できません。未来の目指すべき姿を考え抜くしかないのです。
 
しかし、考えることを促進するものはあります。それは、関心の幅を広げるために情報取得することです。
例えば、情報取得をするなかで、世の中が困っていること、自社が強みとすることが分かれば、「ああ、こんなことを提供すれば、世の中から喜ばれるな」とか、「この提供のためには、自社のこんな強みが活かせるな」と考えることができるのです。
 
つまり、「視野を広げる」、つまり関心の幅を広げるために情報取得をしていれば、未来の目指すべき姿を考えやすくなり、「視座を高める」ことができるのです。
そう、「視野を広げる」と「視座を高める」は密接につながっているのです。
 
また、未来の目指す姿を考えるなかでも、必要となる情報に気づくことがあり、その情報を取得することで更に関心の幅が広がることもあるでしょう。
この点からも、「視野を広げる」と「視座を高める」は密接につながっているといえるのです。
 
「視野を広げる」ために関心の幅を広げ、情報取得し、その情報をもとに未来の目指すべき姿を考え、「視座を高める」。また未来の目指すべき姿を考え「視座を高める」なかでも、新たに必要な情報を取得して、関心の幅を広げ、「視野を広げる」。
 
この「視野を広げる」と「視座を高める」のループは、リーダー人材を育てるための大きなテーマの一つだと考えています。


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