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Kelfoy
2018年6月11日 17:02
第0話 プロローグ――フワリと泳ぐ。――フワリと揺れる。――フワリと笑う。――人面魚は霧を泳ぐ。いつから存在するか分からない。気付くと僕の周囲には霧があった。ある日、そこに影が現れた。それは金魚のようで、深海魚のようで、鈴の音と共に現れて、僕の顔を見て、フワリと笑う。 ――人面魚は霧を泳ぐ。
2018年6月11日 17:04
第1話 発生僕の周りには霧がある。初めて見たのは数年前だろうか。それは不思議な霧で、必ず僕の周りだけに現れる。そして、どうやら僕にしか見えない。いつものように今日も学校へ行って、「高田真輝」――僕の名前のついたロッカーを開けた。隣を使う人は、僕がロッカーの中身をごそごそ掻き回しているのに目もくれず、いそいそと荷物を出し入れして去っていった。「また無視されちゃったわね」耳元で声