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精神と時の部屋②

 精神と時の部屋については、Vol51の精神の時の部屋①をご覧ください。学習効率について書いていきたいと思います。このコラムで何度か書いておりますが、私は自動ドアが開く前に入ろうとして肩をぶつけるほどせっかちです。なので、昔からいかに少ない時間で、効率よくテストの点数を取るかについてはこだわってきました。

 そういった性分だったので、小学校時代の漢字の書き取りなどの宿題は本当に苦痛の所業でした。例えば「夢」という文字をジャポニカ学習帳にビッちり埋めるという宿題。「そこまで書かなくてももう分かっている!」と心の中で思っても、埋めるのがミッションなので書かざるを得ません。しかも文字が常に見えている状態なので丸写しするだけです。本当に漢字を覚えるためには思い出してかけるようになる事が大事です。でも見えている状態では頭にインプットした情報をアウトプットする練習にすらなっていないのです。この状況で学習効率を上げる唯一の方法は、とにかく短い時間で書き終えることです。なのでノートの最後の方は「夢」が崩れて「夕」くらいにしか見えなくなっており、先生に指摘を受けた事を思い出します。

 私の記憶方法は、とにかく一問一答カードを作り、それを口頭で繰り返し繰り返し解き続けるという方法です。「口頭」というのを大切にしています。よく書かなきゃ覚えられないという人がいますが、学習効率の観点から言うと勉強にかけた時間に対する知識定着量なので、問題に対して“書く時間”と“呟く時間”であれば、時間にして10倍ほどの差があります。

 例えば、東京から名古屋までの新幹線の駅名を覚えよ!というお題であれば、東京から名古屋まで手で書くと手早く書いても42.38秒です(けいぞう調べ)。口で呟きながら読むと4.26秒でした(けいぞう調べ)。約10倍です。漢字を書き間違えるかもしれないじゃないか!!と叫ぶ先生もいましたが、三河安城か熱海くらいが若干ややこしいだけで、中学生であれば普通は書けます。三河安城と熱海を数回書けば忘れません。そしてテスト直前にいったん全部書いてみてスペルチェックすればOKです。

 「書かなきゃだめだ!」という先生の宿題に対しては、思いっきり汚い字で書いていたように思います。今思えばこの練習方法は意味あるのか?などと考えながら、「無駄な事はやりたくないタイプなんで」という雰囲気を醸しながら学校生活をおくっていた私は、今思えば性分の悪いガキだったことでしょう。そんなせっかちな自分が「習慣」を継続できるようになったのは奇跡です。やはり「小さな習慣」の効果なのでしょうね。

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