![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/17616521/rectangle_large_type_2_6f23b1b08fe641ed702af9bb8e942c84.jpg?width=1200)
【人生の地図の一路になれれば】
2016年9月末日、私の携帯に着信が…
『明日、球団事務所に来て下さい』
二軍マネージャーからの電話。
戦力外を通告するための呼び出しだ。
※当時の二軍マネージャーは現役を一緒に戦った元選手で、この方も私と同じ《戦力外通告》を受け引退をし球団に残って裏方として現在も仕事をしている。
同じ戦力外通告を経験した人だからこそ電話の向こうの声が私と同じ気持ちでいてくれているように感じた。
私は2005年~2016年まで何も実績のない選手でありながら千葉ロッテマリーンズ一筋12年間プレーすることができ、『未完の大砲』と言われ『未完』に終わった選手だ。
12年間同じ球団でプレーしていると、選手という個人から組織(世の中では会社)の一員という感覚が強くなり、年を重ねるごとに自分の立ち位置、役割を理解してくる。
ですので私は《戦力外通告》を受けたときビックリもしない、悲しくもない、寂しくもない
というのが素直な心境だった。
ただ、一つだけ私を強く襲って来たものがあった。
《不安》
私は野球選手である前に一家の大黒柱であり、収入が絶たれる不安と野球ができなくなる不安に襲われてきたのだ。
※野球選手は1月~12月の契約のため12月まで給料が出るので私の場合2016年12月までは選手としての収入があった。
戦力外通告を受けたのが2016年10月1日、残り2ヶ月間で次のキャリアを決めなければいけないのだ。
戦力外通告を受けたとき同時に言われたことは
裏方として球団に残る道を用意している
なんとありがたいお言葉。
素直に嬉しかったが、私は選手を続けたい気持ちが強かったため回答は保留した。
※このとき心の中では断るという気持ちは固まっていた
選手を続けたい未練がありながら裏方さんの道を選んでも全力で選手をサポートできないし、何よりこれからの人生のやりがいを感じられるか疑問だった。
※球団、選手に人生をかけてサポートしている裏方さんもいるため大変失礼な言い回しで申し訳ないです
結局、他球団から選手を続けるオファーをいただいたが私は引退することを選んだ。
なぜならば選手でいること、野球界にいることが全てではないと気づいたからだ。
※自分の実力と伸びしろ、いつまで現役でいられるかをしっかり考えた結果、引退を決断。
引退したあと、球団に《恩返し》がしたい!だから球団に残る選択をする方がいる。
確かに素晴らしいし美しい考えだ。
でも一度きりの人生、立ち止まって《恩返し》のカタチを考えた上での選択だったのか疑問に思う。
※裏方さんの道も含めての話し
なぜならば私にキャリア相談をしてくる選手が口を揃えていう言葉があるからだ。
『今まで野球しかしてこなかったので、自分に何ができるのかわからないし、なにもできないですよ』
※私も戦力外通告を受けたとき同じことを思っていたが…
みんな自分の価値に気づけていないのだ。
私が戦力外通告を受けたとき優柔不断な私はいろんな方に電話をしたり、会って話しを聞いたりしている間に2通りのことを言われた。
『野球界に残って野球界の力になれ』
『野球界に残っても今までの経験を活かしていけるだろうし、野球とは全く違う仕事でも今までの経験を活かしていけるよ』
前者は《野球界》の人に相談したとき
後者は《野球界以外》の人に相談したとき
野球界にずっといる人は《野球界に残る》を選んだ過去の自分を肯定したい心理が働くのか野球界に残る選択肢がある場合野球界を推す。
野球界以外の人は《人としての価値》 を見いだそうとしてくれるため人生(仕事)の可能性が広がる話しをしてくれる。
選手が引退後のことを身近な人に相談すると思いますが、自分で道を決断することができない選手が多いと思います。
なぜならば今まで《大きな決断》を意外としてきてないのが野球選手で高校は推薦、大学もスカウト、プロ野球もドラフトでどこに行くかわからない、こんな人生を歩んできて《戦力外通告》を受けたとき次の人生を決めなさいと言われても決断できないのです。
※特に若くして戦力外通告を受けた選手
だからこそ相談相手というのはすごく大事になってくると思います。
私は野球選手やアスリートが人生(仕事)の選択をするときに少しでも力になりたい。
キャリアを選択するうえで、職業ではなく自分自身の決断の判断軸を持ってもらうためにサポートできたらと考えています!!
★今後、マイペースではありますが過去経験をアップしていきますのでご覧の皆様宜しくお願い申し上げます★
長文失礼致しました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?