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ちゃんと終わらせないと、ちゃんと始まらない

いよいよ3月

卒業や人事異動など、3月は別れの季節と感じる人も多いと思います。
新しいステージで、新しいものを得ていくためには、「これまでのことをちゃんと終わらせる」のがけっこう大事。

「ちゃんと終わらせないと、ちゃんと始まらない」

今日はそんな話。

ちなみに、政治の世界でも裏金問題や旧統一教会問題など、なんだか「ちゃんと終わっていない」感がありませんか。
(加計学園問題はちゃんと終わったんだっけ)

ちゃんと終わらせていないから、新しいものが始まっていかないのです。

この3月・4月で何が終わり、何が始まりますか? 『トランジション・マネジメント』

  • 新しい上司が来る

  • 自分が部署異動になる

  • マネージャーに昇格する

  • 転職して新しい会社に入る

  • 引っ越して新しい街に住む

人は、新しく訪れる変化には敏感です。
自分の外側の環境に起こる変化は、特に分かりやすい。

も、「何が終わろうとしているのか」には鈍感であるという性質があります。
これまで自分の環境にあったものなので、当たり前になっているわけです。

ウィリアム・ブリッジスは名著『トランジション・マネジメント』の中で、「トランジションは『終わり』から始まる」と言っています。

「何が終わるのか」を明確にして、その喪失から受ける影響や痛みを理解することをしなければ、「新しい始まり」が始まっていかないよ、というわけです。

『トランジション・マネジメント』より

何を終わせるのか?

この3月・4月が自分にとって、何か大きな変化や成長のステップだという直感があるなら、「何を終わらせるのか」を明確にしてみましょう。

たとえば、

  • もう新入社員ではないのだから「先輩にサポートしてもらわないといけない自分」を終わらせる

  • もうマネージャーになるのだから「上司の指示・承認を得ることによって、結果責任に逃げや甘えがある自分」を終わらせる

  • もう大きな組織のリーダーになるのだから、「自分の目で細かいところまで確認しないといけないと思ってしまう自分」を終わらせる

ゆっくり変化したものは元に戻らない

どうやって終わらせるのか?

何を終わらせるのかを明確にするだけで、自然と自分の意識や行動が変わっていくはずです。
これが大きな一歩。

ウィリアム・ブリッジスの知恵に学ぶと、この変化をさらにパワフルに促進するには、
「終わらせるものに対して、感謝とリスペクトを送ること」です。

「こんなものがあるからダメなんだ」と存在を否定し、強引に取り除こうとすると、それは抵抗を示します。

それよりも、
「これまでは、そうする必要があった」
「これまでは、そうせざるを得ない状況があった」
「これまでは、それが役に立っていた」

というふうに、ちゃんとその存在を認め、ねぎらってあげることです。

これってコンマリさんの断捨離とも似た考えだと思うんですね。
「これまでの自分に役に立っていた、ありがとう」をちゃんとやってから、
「これからの自分にはもう要らない、さようなら」を言う。
次のステージに向かうための Thank you & Good bye.

同じような考えが色々な場面で現れるのって、真実味を感じますね。
ちなみにこの種の思考フレームを僕は「北風と太陽構造」と呼んでいます。
対抗より融和。チカラよりも知恵と愛。

Let it go

儀礼・儀式による区切りパワー

これをさらにパワフルにするためには、儀礼・儀式を行うことです。

  • 誰かに聞いてもらう(宣言する)

  • それを象徴するモノを捨てる

  • 「記念」を作る(写真・旅行によって、区切りを作る)

これが小学校・中学校・高校でやっている卒業式の種明かしです。
送辞と答辞、ランドセルや制服を捨てる、記念撮影や卒業旅行で「あの当時」を固定する、、、

ちなみに自分の場合、プロコーチ試験日の朝に「こういう自分はもう手放したい」をポストイットに書き出して、庭で燃やしたことがあります。

こういう物理的な行為によって、自分に体験させてあげる、というわけです。

「優等生でありたい」が燃えている

ガンコなシミには、、、

■ 終わらせるものを明確にする
■ 終わらせるものに感謝とリスペクトを送る
■ 終わりの儀式を行う

これできっと、「ちゃんと終わらせる」ことができるはずです。
そうすることよって新しいものがちゃんと始まっていく。

でも、長年しみついたガンコな汚れは、すぐに去ってくれない場合があるかもしれません。

その場合は、

■ 終わっても問題がないことを実験する

というのがあります。

が、話が長くなるので、今日はこの辺で。

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