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アーカイブをレポート! JBUG広島#6 制御不能な時代に立ち向かえ

2020年10月11日(日)の14時から行われたJBUG広島のイベントレポートです。・・・が実は当日は用事があったため参加していません(泣)。アジャイルの勉強をしている身としては、きょんさんや、及部さんも登壇するという事ですごく見たかったのですが・・・、しかしJBUGのFacebookページにアーカイブがあるという事を昨日発見してしまったので早速Facebookのアーカイブ動画を見ることにしました。せっかく時間をかけるんだからレポートしてみる事にします。

オープニング:中道さん

まずJBUGの説明。Backlogのユーザー会ではあるけどプロジェクト管理全般をテーマにしているコミュニティです。そして次回の札幌#7の予告、そして「フルインライン支部」を立ち上げるそうです。

「マネジメント」はエライい人がやるものというイメージがあるが、エライ人だけのものではない・・・・「マネジメントの民主化」を目指す!

・・・あとオフラインでもTwitterなど双方向性を維持したい・・だから皆さんブログでも返信でもいいのでアウトプットしてくださいとのこと。・・・そしてこの話・・・質問はなんでもいいから積極的にやりましょう!・・オンラインのほうが質問しやすくなっています。・・・そこでTwitterの練習・・参加者にTwitterの素振りをやってもらいました・・・確かにTwitterが流れていく。

・・・この辺の流れは運営視点で勉強になる流れです・・・これだけでも見てよかった。

とあるWeb制作会社の使用事例 #1 : やんこさん

藤堂さんはデザイナーの方です。やんこさんの会社は今年6月に法人化した新しい会社で自由な雰囲気な会社です。コロナの影響でほとんどメンバーが会社に集まりませんがBacklogの活躍もあってリモートでも困ることはないとの事。今回はどのようにBacklogと付き合って来たのかの紹介です。

Backlogを導入したのは今年の1月、・・最初は使い方をJBUG広島などで学びました。前は別のツールを使っていました。前のツールの弱点はほかのサービスとの連携とスマホ対応・・・社内でSlackを使用しはじめたのがトドメ。・・・それでBacklogを導入しました。

9か月使って気が付いたBacklogの良いところ・・・まずはスマホ利用ができる。Slackと連携できる。課題がすごく見やすい。ボードが見やすい。Wikiがあって案件の全体が見られる。逆に残念なところはタスクに複数の人数を割り当てられない。値段が高め。サポートがメールだけで電話が無い。・・若干学習コストが高かった。

自由に働くためにはリモートで人の動きがBacklogでわかるのは大事。工夫としてはタスク進行の状態を細かく分けて運用している。・・・それで他の人にタスクを引き継ぎやすくなったそうで、同じ社内でも役割と役割の間によってBacklogの使い方がちょっと違うそうです。

・・・あと遊び心で案件ごとにアイコンを変えられるのもうれしいそうです。

最後にBacklogのありがたいところ・・・タスクが期限日を超えてしまった場合に現れるこの炎のマーク。通常はいらいらするところが和むそうです。

Twitterの反応は「いいぞいいぞ!」的なのが多かったみたいです。

在宅勤務時代をBacklogで乗り越えている話:とみおかさん

とみおかさんは某携帯会社のクライアントワークでAWSチームのアーキテクトをしている人です。Backlog歴は4年目だそうです。広島の人ではありませんがSTEREO RECORDSさんという中古レコード屋さんですごく楽しい時間を過ごさせてもらったいい思い出があるそうです。

今やっているのはAWSを用いたプラットフォームの構成改善プロジェクトでだいたい30案件くらいが並行で動いています。・・・これが今年の4月に在宅勤務になって最初はVPNとか仮想デスクトップがつながらず大混乱!通勤時間が無くなったけど稼働時間がどんどん増えてしまった。ミーティングが増え、他メンバーの状況がわからない、Slackの質問が飛び交う・・・仕事が回らなくなったのでタスクを可視化するためBacklogをチーム全体で使う事にしました。

Backlogのひとつの課題を案件と見立てて定義して、課題の本文をストック、子課題をフローとして使うようにしました。そして毎週金曜日に案件の棚卸をするようにした。在宅勤務だからこそオーナーシップをきちんと持つことで、受け持っている課題が標準化されメンバーが自律的に動くようになり、案件対応スピードがアップした。

リモートワークだからこそタスクを可視化してアウトプットを見せる事が大事。副次的にはナレッジがストックとフローとして溜まっていったのも良いことでした。

Twitterではすごく共感されているコメントが多かったそうです。

人間よ昆虫に学べ!タスク管理をしないアリはなぜうまく生活できるのか:きょんさん

きょんさんのLT。いきなりクリスタルキングの「大都会」のイントロと動画からスタートです!!

きょんさんは47機関というところのアジャイルコーチです。アジャイルでは有名な方です。今日はJBUGに「BUG」の文字と虫のロゴがあるとのことで昆虫の話です。

タスク管理をしないアリはなぜうまく生活できるのか 人間よ昆虫に学べ

アリはフェロモンのほか視覚、触覚、重力、光源を感知している。先天的な役割分担が存在している。また年齢によっても役割がある。そしてほとんどが不妊の雌なのにコロニーの繁栄に積極的・・・というのが特徴。

研究の結果、働くありと働かないアリの負荷の格差が大きい。負荷が高い場合には先天的役割分担の壁を越えて協力する。フェロモンをたどれないダメなアリがいるほうが餌を得る確率があがる。・・・という特徴がわかった。

アリは世界で最も繁栄している・・・参考にすべき。

人間の仕事で言われている事は・・・「仕事は平準化しよう」「ある範囲を超えるとサポートしなくなる」「ゴールを目指せないダメなやつはメンバーから排除」・・・アリと逆の事をしている・・・・

人間の書籍とか勉強会では「相手が納得しやすいような論理を言っているだけかもしれない」・・・いろんな事に疑問を持とう!

目から鱗の話です。

最後に次回予告!「ハキリアリの農業から学ぶタスク管理」

Twitterの反応は「お!おー!!」

グラレコの紹介:品川さん

ここで最近グラレコの腕をメキメキ挙げている品川さんから紹介の時間。

グラレコは聞きながらどんどんまとめて行って「ふりかえり」に使う。イベント終わったらすっかり忘れてしまうのを防ぐために使えるツールです。

制御不能な時代のプロジェクトマネジメント:及部さん

及部さんはいきなりこんな登場!!

最初に「プロジェクトで起きた大変な出来事」・・・デスマーチとかシステムダウンとかありますが・・・・今年はCOBIT-19です。最近は技術進化のスピードもそうですが天災、人災があって制御不能な時代。それでも仕事を勧めないといけない・・・デンソーにチーム転職した人(アジャイルでは有名な人)AGILE-MONSTER.COMでアジャイルコーチもしている。

プロジェクトマネジメント?

プロジェクトとは「有期性」・・・続いていくものの一部を切り取ったもの。プロジェクトマネジメントだけを切り取った部分最適で語られることに違和感。いままで内製のプロダクト開発チームで働いていたからかもしれないが・・・プロジェクトは全体の一過性の部分でしかない。いろいろ考えてみると、どんなルートをたどってもたどり着きたい場所は一緒

。・・・どちらのルートを使ってもいいが、それでも部分最適のルートを通るのも大事かな・・・と感じたりした。・・・そう考えると、プロレスを感じたとのことです。(及部さんはプロレス好き)

プロレスというのは試合もあくまで全体のストーリーの中の一部分。・・・一定のルールはあるけど何でもあり・・・このあたりはプロジェクトと似ている。あと、相手から攻撃を受けているときも美しい、・・・プロジェクトもうまくいかないときにどう対処するかが大切。あと強いと楽しいを両立させる。・・・・今日はアジャイルやスクラムではなく頭の中身の話。

プロジェクトを取り巻く状況は、わからないビジネス、プロダクト、メンバー、組織とルールなど、「わからないもの」にあふれている。だからわかりやすく整理したくなる・・・でも実際にそう簡単に分けられない。だからわからないことが普通だと考える。・・・・解消ではなくて「わからないとつきあう」事が大事だとのことです。

プロジェクト序盤・・・この段階で計画をきちんと決めるという事は無駄・・ある程度の計画で先に進む・・・この段階ではインセプションデッキを行う。その中でもよく使っているのは以下のもの。関係者をみんな集めてやる。それぞれが書いて、全体をあつめて、まとめる過程が大事だという事です。

・・・思っていることは口に出さないと伝わらない・・・共通の言葉がコンパスになる。

つぎは仕事のリズムを設計する・・・ここで大事なのはタイムボックス。意外にタイムボックスに階層をつけても良いということは知られていない。

・・これはチームの構造による・・・プロジェクトとの関与度でリズムが違う・・・階層構造になることが多く・・・ワンチームは理想だけど・・・現実的にはそうはいかないので現実に合わせる。心地よいスピードで仕事を回すことが大事とのことです・・・「未完成をつくる」のが大事とのことです。

次はプロジェクト中盤 ・・・・以前に決めたこと固執せず、目の前の現実にフォーカスする。計画とかバックログ、プロセスも大事だけど起こった事実や動いているプロダクトやフィードバックを大事にする事。・・・今決めなくて良いことは先送りする・・・リスクと思ったことは書き留めておいて思い出すタイミング(スプリントレビューなど)までいったんは忘れる。情報が無いのに、無理に決めない。

何をフィードバックとするか・・・どうやってもらうか、ユーザーの意見ではなく担当者の意見問題、鵜呑み・・・自分たちの仮説を検証するためにフィードバックを利用するという姿勢が大事です。肩越しの視線で本当にたどり着けるか・・・問題は解決するまでがスムーズかどうかを実際に見る。・・・そしてコードを捨てることをためらわない。モブプロなどを活用する。・・・マージするのがモブプロ。一緒に作業することが大事。・・・一緒にやるとスムーズに進むことが多いとのことです。

・・・こういった感じで仕事を進めるとボトルネックが移動する。

・・・こんな感じです。・・・螺旋を登っていくイメージ・・・経験から学習して解像度があがって直していくイメージです。

プロジェクト終盤  ・・・ここはやることは少ない。終わらせるのではなく次につなげる。最後に頑張るのはやめたほうがいい・・次につなげる準備が大事。

まとめ・・・自分にとってのプロジェクトマネジメントは、必要な事を必要な時に必要な分だけ、必要に迫られるのではなく積極的に・・・・でここで「ちょっと待った」

・・・失敗しない事ばかり考えない事・・・失敗させないではなく成功させることが大事・・・プロジェクトマネジメントではなくチーム力や技術力が大事・・・どうやって良いチームを作るか・・・ここが大事です。でもこれは他の真似をしてもうまくいけない。・・・やり方とか言葉にならない部分が大事とのことです。

実際にやっている取り組みとしてはPodcastとかで感じた事、試したことをアウトプットする事・・・チームのパターンを書く・・・

まとめ・・・・諦めることが大事、分からないこととどう付き合っていくか・・・痛くならないようにうまく付き合っていく。終わらせることではなく続ける事が大事です。

一歩踏み出す勇気が大事です。

質問・・・平然と棄てるマインドをみんなにどうつけるのか・・・

経験から変える・・ふりかえりとかで変えてよかったねという経験を積み重ねるしかない。

Twitterの質問、わからない不安とどう付き合うのか、これを上司とかの指摘にどう対応するか・・・上の事を気にしすぎていることが多い・・・チームの外にいる人は「さみしがりや」だと思う事。さみしがらないように、途中で報告する。・・・相手も人・・・

Twitterは「いい話だった」が多い。・・・何かを捨てる勇気、一歩踏み出すに共感が多い、インセプションデッキが人気

・・・・ここで品川さんのイラレコ登場

・・・・アジャイルを知らない人として、そのへんがうまくまとまっています。

ここで及部さんのコメント・・・無理に最初に決めてしまう伝統的なやり方・・・ではなくどんどん変えて行くやり方のほうが・・・そうだよね

良いチームからさらに良いチームになるため・・・いろんな外部のイベントとかに参加する・・・週に半日くらいは勉強に時間を使う。・・・そしてチームのことを言語化する・・・これを課題観にしている。

・・・決定を遅延する・・・押し付け合いをどう解消するか?

遠いことをアサインされても困る。・・・・チームでためてあって、ホットなものは誰がやってもいい。「来週までにどうかしなければいけない」・・・具体的になる。

・・・序盤と終盤で変えることはあるか

変えるときはある。タイムボックスは変えることはよくない事と言われるけど、・・・くぎりに注意するけど正直変えるときはある・・・短くしたりする。コロナ禍で短くしたりした。

さいごに

今回の企画は良いですね。アジャイルの巨星を呼んで・・・・JBUGにもなじみましたね、こういったコラボレーションっていいですね。JBUGって多様性があってすごくよかったです。このイベントの準備をやったみなさんに感謝です。

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