帰国後のお話し

約9ヶ月後の12月、日本に帰国した。

アメリカでもたくさんの出会いがあり、人間的にも成長させてくれた。また初めての独り暮らしをする事で、改めて両親に対しての感謝、そしてありがたさを痛感した。

アメリカでは、それまでやっていたテニスはせず、テコンドー部に入った。新しい事をしてみたかったのと、ネイティブアメリカンのマスターがいる事、日本人の友人が2人いた事が入部の決め手だった。週4で汗を流す事になる。(結構ガッツリ練習してました…。昇級試験や大会にも出ました…。また機会があれば、書きたいと思います。)

ボランティアにも参加した。
とにかくチャレンジ出来る事には全て挑戦する事に決めていた。

そして帰国し、私を待っていたのは、教育実習と就職活動だった。(留学中に取得した単位の教職科目への単位変換は当然ながら不可能。4年で卒業しようと思うと、4回生で3回生で取るべき科目の履修が必要となる。)

4回生といえば、卒業単位はほぼほぼ取り終わり、就活に全力投球する学生が多いと思うが、私はというと週4は大学に通っていた…。(英語力維持の為、学内にある国際交流部という部署管轄のPCルームでアルバイトもした。英語も使えてお金を稼げるならこんなにありがたい事はないという、相変わらずの単純思考でからである。)

また、4回生になる前、教育実習前に指導教授との面接が待っていた。この教授は指導経験の豊富な方だったが、私は面接中にショッキングな事を言われた。今でも覚えている一言は、"留学してその英語力ですか?"。

留学経験者に対しては厳しいという噂は聞いた事があったが…。確かに、数分の間で英語力をしっかり見せられなかった。実力不足と思われても仕方がなかったが、これは私に火をつけた。見返してやろうと。

留学後も、英語の勉強はしっかりと続けた。

当時、外大生として教育実習に行くのならば、英検準1級とTOEIC700点位は取るべきと言われた事もあり、受ける為の準備も始めた。英検の2次試験(スピーキング)に関しては、現地でコミュニケーション学のクラスをとったり、テコンドー部での交流を通して自信はあった。問題は一次試験。単語の覚え直しと、ライティングの勉強を中心に行なった。

英単語は、単語帳、新聞、ニュース記事からの単語抜粋(一読後、少しでもわからない単語は調べ、覚える。)をする等して覚えた。電車、バスの中、バイトの休憩時間など、スキマ時間は徹底活用。

スピーキング対策は、題材になりそうなトピックを日本語で調べ、その背景知識を日本語で理解した後、英単語や表現などを調べ、覚えた。また、問われそうな質問に対しては、英検対策本での模範回答を参考に覚えるようにした。

努力は実り、数ヶ月後、その教授の授業前、私は2つの資格を教壇の上にそっと置く。すると彼は一言こう言った。

"Congratulations"

これ以上の賛辞はない。その後は何事にもより自信をもって取り組めた。

そう仕向ける為の一言だったのかもしれない。

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