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アルコールは百薬の長ではない!?

こんにちは。パーソナルトレーナー助政桂多です。

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皆さんお酒はお好きですか?

お酒を飲めない方、たまに飲んだりする方、週に2,3回飲む方、毎晩晩酌する方、いろいろな付き合い方をしていると思います。

また、百薬の長とも言われているので、お酒はカラダに良いと思っている方も多いと思います。

そんなアルコールについて、詳しくお話していきます。

ぜひ、最後までお付き合い下さい。

一人でも多くの方にこの記事がお役に立つことを願っております。

1、アルコールの成分

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日本では、アルコールを1%以上含む飲料のことを「お酒」といいます。

アルコールにはエタノール(エチルアルコール)、メタノール(メチルアルコール)、プロパノール(プロピルアルコール)などがありますが、一般的にお酒として飲まれるのはエタノールです。

「エタノール」には、「発酵アルコール」と「合成アルコール」の2種類があります。

エタノールは体内に入ると、酵素の働きにより、最終的に水と二酸化炭素に分解されて、汗や尿、呼気から排出されます。

「発酵アルコール」は、サトウキビなどの糖質原料や、トウモロコシや芋類などのデンプン質原料を発酵させてつくられ、酒類や食品、消毒液などの原料に使用されます。

「合成アルコール」は、エチレンと水を原料として化学反応によって合成されたもので、洗剤や化粧品、塗料などの原料に使用されるため、直接一般の消費者に届くことはありません。

また、メタノール(メチルアルコール)は、燃料として使われる工業用のアルコールで、吸入や誤飲をしてしまうと吐き気、めまい、意識障害を起こす恐れがあるほか、失明や死亡の危険性もありますので、注意が必要です。

皆さんが最近良く使う手指消毒用のアルコールエタノールが主成分です。

消毒に最も適しているのは、エタノール濃度が76.9~81.4vol%(製品100ミリリットルの中にエタノールが76.9~81.4ミリリットル含まれている)もので、薬局やディスカウントショップなどで購入することができます。

揮発性が高く、乾いた後には何も残らないのが特性ですが、アルコールには油を溶かす性質があるので、使いすぎると手荒れなども起こしやすいので注意しましょう。

2、アセトアルデヒドとは

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飲酒後に体内に発生する毒物アセトアルデヒドです。

エタノールの最初の代謝産物であり、フラッシング反応(ビールコップ1杯程度の少量の飲酒で起きる、顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛などを指す)や二日酔いの原因物質となっています。

実はタバコの煙からも高濃度のアセトアルデヒドが検出されます。

これ私も知りませんでした。

お酒やタバコは人体に悪影響を及ぼすことは皆さん知っていると思います。

特に注目して欲しいのは、アセトアルデヒドはマウスを使った動物実験発癌性が認められ、ヒトの食道癌の原因にもなることが分かっています。

この物質はDNAやたんぱく質と結合しやすい性質を持ち、発癌など種々のアルコール性臓器障害の発生に関与すると考えられています。

お酒を飲んだときに発生する有害物質アセトアルデヒドは、体内の「ALDH(アルデヒド脱水素酵素)」によって分解されます。

ALDHには、アルデヒドが低濃度のときに働く「ALDH2」と、高濃度にならないと働かない「ALDH1」があります。

「ALDH2」の活性が弱いか欠けていると、アセトアルデヒドが貯まりやすく、「お酒に弱い体質」になります。

この酵素の活性は遺伝子によって異なるので、私たちは両親からお酒に「強い」か「弱い」かを受け継ぐことになります。

ただし、アルコールで全身の臓器に障害をきたすのは、むしろ「お酒に強いといわれる体質」の人なので注意が必要です。

また、ALDH2が完全に欠けている人は、いくら訓練してもお酒に強くなることはありません。

全く飲めない人にお酒を強要するのはもっての他ですね。

さらに、空腹時に飲酒をすると、アルコールが胃を素通りして小腸に流れ込むので、アルコールの吸収が速くなります。

空腹時に濃い酒を飲むと、アルコールの吸収が加速されて、血中濃度の上昇がさらに速くなるといわれています。

これに対して、食事やつまみと一緒にゆっくり飲酒すると、アルコールが胃に留まる時間が延びます。

そのために吸収が遅くなり、血中濃度も低く抑えられます。

飲酒時は、空腹で飲むのではなく、少しはお腹に食べ物がある状態で飲むようにしましょう。

3、結局お酒って飲んでもいいの?

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お酒は百薬の長で、晩酌時や寝る前に少量だけなら飲んでもいい。

むしろお酒は適量飲む分には体にいい。

かつてはこのように解釈され、アルコールは害悪ではありませんでした

しかし、最近では少量でも体に悪いという認識に変わってきています。

「適量ならOK」と安心して飲んでいた人にはショックな報告です。

ここ10年ほどの間『少量飲酒のリスク』に特化した研究が増えました。

ある論文では「基本的に飲酒量はゼロがいい」と言い切っているものまで存在しています。

少量飲酒疾患リスクが下がるのは、虚血性心疾患(心筋梗塞など)では当てはまります。

しかし飲み過ぎてはその他の疾患リスクが上昇して、心疾患などの予防効果が相殺されてしまいます。

この「少量の飲酒で疾患リスクや死亡率が下がる」のは全ての疾患に当てはまらず、病気によっては少量飲酒でも悪影響を受ける恐れが遥かに高いのです。

こうした報告から、お酒好きの人は都合のいい解釈で「飲まないより“少し”飲んだ方が健康にいい」という説を疑問に感じて欲しいと思います。

正直なところ、心疾患などにいい効果があるとはいえ、多くの病気ではリスクが上がります。

ですので、少量とはいえ飲むのと飲まないのでは、「飲まない方が断然体にいい」と言い切ってもいいと思っています。

これらの結果を見ても、あなたは『健康にいいから』と大手を振って飲むことができますか。

4、最後に

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いかがでしたでしょうか?

今回は「アルコールは百薬の長ではない!?」についてお話しをしました。

今回も最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。
Instagramも頑張っていますので、ぜひ御覧ください。

TRAINER'S GYM(トレーナーズジム) 曙橋店
オーナー兼トレーナーをしています。ホームページはこちら。

パーソナルトレーナー
助政桂多

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