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あなたの仮面は何色ですか?

早速ですが、以下3点ご用意ください。

①絞ったレモン汁
②糸
③綿棒

そして、以下をやってみて下さい。

1 唾を4回飲み込む
2 舌の1点に綿棒の片方の端を当て、20秒間キープ
3 舌の先に、レモンの絞り汁を5滴落とし、唾を飲み込む
4 先ほどと同じ舌の1点に、綿棒の反対側の端を当て、20秒間キープ
5 糸を張り、綿棒がどちらか一方に傾くかどうかを調べる

いかがでしょうか?
綿棒、傾きましたか?

水平だった人。
あなたは多分、外向型です。

レモン汁を垂らした後につけた側に傾いた人。
あなたは多分、内向型です。

1960年代、ドイツの心理学者ハンス・アイゼンクが提唱した理論を元にしています。内向的な人は神経系に違いがあるために、唾液を分泌しやすいのだそうです。

内向的な人は大脳皮質の覚醒レベルが高く、そのために軽い刺激ですぐに不安を感じたり、刺激を過剰に感じたりするそうです。
逆に外向的な人の場合、覚醒レベルが低く、不安のスイッチが入るためには、より多くの刺激を必要なのだそうです。

・・・いやいやレモン汁とか綿棒とか、いきなり面倒臭いわアホ、というアナタ。
正直で素晴らしい。

そんなアナタは、以下30項目の質問にいくつ当てはまるか、数えてみてもらえませんか?

1.休息が必要なときは、グループで過ごすよりも、自分だけか、二、三人の親しい人と過ごすほうが好ましい

2.プロジェクトに携わるときは、細切れでなく、まとまった長い期間を与えてもらうほうがいい

3.話をする前に予行演習を行うことがよくあり、ときには自分用に原稿をつくる

4.話すより聞くほうが好きだ

5.人から、物静かだ、謎めいている、よそよそしい、冷静だと思われることがある

6.祝い事は、大きなパーティーを開くより、ひとりの人か、数人の親しい友達だけでしたい

7.通常、返事をしたり、話したりする前には、考える時間がほしい

8.たいていの人が気づかないような細かなことに気づく

9.まわりの人が喧嘩をした直後には、緊迫した空気を感じる

10.何かすると言ったら、ほとんどの場合、そのとおり実行する

11.仕事に締切や緊急性があると、不安を感じる

12.あまりに多くのことが同時進行していると、朦朧(もうろう)としてしまう

13.何かに参加するかどうか決めるのは、しばらく見学してからにしたい

14.長期的な人間関係を築くほうだ

15.他人の邪魔をするのは好きでない。邪魔されるのも好きでない

16.たくさんの情報を取り込んだときは、整理するのにしばらく時間がかかる

17.刺激の多すぎる環境は好きではない。世間の人がなぜホラー映画を見にいったり、ジェットコースターに乗ったりするのか、さっぱりわからない

18.匂い、味、食べ物、天候、騒音などに強い反応を示すことがある

19.創造的で想像力に富んでいる。または、そのいずれかである

20.たとえ楽しんだとしても、社交的な催しのあとは消耗してしまう

21.人を紹介するより、紹介されるほうが好きだ

22.人のなかや活動の場に長くいすぎると、不機嫌になることがある

23.新しい環境には、しばしば居心地の悪さを感じる

24.人に家に来てもらうのは好きだが、長居されるのは好きでない

25.折り返しの電話をかけないことがよくある

26.人と会ったり、突然発言を求められたとき、頭が空っぽになることがある

27.ゆっくりと、あるいは、とつとつとしゃべる。疲れているときや、考えながら話そうとしているときは、特にその傾向が強くなる

28.ちょっとした知り合いは、友達とは考えない

29.きちんとしたかたちになるまで、自分の作品やアイデアは他人に披露できないと感じる

30.周囲の人に、自分で思っているより頭がいいと思われて、驚くことがある

●20〜30……完全な内向型。したがって、あなたにとっては、自分のエネルギーの流れを維持する手段と、自分の脳の情報処理の方式を理解することがきわめて重要だ。あなたは、自らの考え、印象、希望、価値観を通して世の中と関わっている。

●10〜19……中くらいに位置する。ちょうど両利きの人のように、あなたは内向的でも外向的でもある。おそらく、ひとりになりたいという気持ちと、外出して人と交わりたいという気持ちの板挟みになることがあるだろう。

●0〜9……外向型寄り。あなたは、他者の価値観や現実に照らして、判断を下す。また、現実の枠のなかで働いて、変化をもたらす。中年に近づき、体力が衰えてくると、人と会うのをちょっとやめて、ひとりになりたいものの、何をすればよいのかわからないという状態におちいり、驚くことがあるだろう

内向型を強みにする おとなしい人が活躍するためのガイド
マーティ・オルセン・レイニー

私はなんと27項目該当です。完全な内向型ですね。

さてこのnoteは、こんな人生を送りたい人に読んでもらいたくて書いています。

「そうそう、自分の強みはこれなんだよね」
「あぁこの感じ、自分らしくて心地いいな」
「うん、自分の居場所がちゃんとある」
そう思いながら、好きな仕事をして、それなりにお金も稼ぐ。

内向型人間の私については、まずは以下の赤裸々な記事をお読みください。

「自分らしく生きる」というフレーズ、最近よく聞きますよね。


あなたは“自分らしく”生きられていますか?

あなたの心地よい状態を保ったまま、仕事をしていますか?
あなたが安心する人達と、週末を過ごしていますか?

2021年。多様性の時代です。「多様性の時代」の筈です。

でも、今の日本では、まだ外向的であることが正義だと感じませんか?

コミュニケーション能力が高く、たくさんいる職場の仲間や友人と良い関係を築ける外向型の人がGOODであり、内向型の性格は、もうちょっと明るくなれ!と言われたりするのが常です。

「いやいやそんなことない。内向的な人も受け入れているよ
というあなた、本当ですか?

・マルチタスクをバリバリとこなす人
・いつでも電話にサッと出て、即決即実行する人
・口癖は「チャレンジ」。思い立ったらまず行動する人
・誰にでも笑顔で声をかけ、雑談ができる人
・1日中予定がビッシリ埋まっていても、ずっとエネルギーが高い人

こういう人を、「仕事ができる人」だと感じていませんか?

上記の行動全て、内向型の人は、しっかりと社会的仮面(意識的にも無意識的にも)を被らない限り、大変キツいものばかりです。

あなたは、内向型の人に上記をやんわり強要していませんか?

「結果はどうなるかわからないけど、まずはやってみなよ!」
「もっと気楽に考えてみたら?」
「チャレンジしてみようよ!」

こんな声かけ、していませんか?

内向型人間と外向的人間では、ドーパミンの受容体に差があります。

ドーパミンは、幸福、快楽、興奮に関係した神経伝達物質で、新しい経験や刺激によって分泌される

内向型人間は、リラックス状態で分泌されるアセチルコリンの働きで幸福感を得るため、人との出会いや新しい経験、新しい刺激よりも、1人でいる時間を心地よく感じます。

一方、外向型人間は、ドーパミンによる神経の興奮を感じにくく、外部の刺激がストレスになりません。むしろ、刺激の無い退屈な環境は耐えられない気質です。

外向型人間は、仕事終わりにビール片手にワイワイ仲間と話す時間が「休息」。内向型人間は、仕事を終えたら、自宅のソファーで暖かい服に着替えて読書をするのが「休息」なのです。

内向型人間の脳は、外部から入ってきた情報を処理するための経路が長く複雑です。


内向型人間はよく考えてから話すため、レスポンスが遅かったり臨機応変な回答が苦手だったり、決断するまでにも時間を要します。

一方、外向型人間は神経経路が短く、複雑な処理を行わないため思ったことをすぐ言葉にできたり、レスポンスも決断も早く行動力が高く活発なアクティビティやノリの良さに繋がっています。

内向型人間の脳へ流れる血液量は、外向型人間より多量です。

内向型人間の血液が脳内でたどる経路は長く、より複雑で、内部に集中していることが分かっています。さらに、内向型人間の血液は、「記憶する、問題を解決する、計画を立てる」といって内的経験にかかわる脳の各部へと流れていたことも明らかになっています。このことから、内向型人間は、内部の思考や感情に精力を注ぐ傾向にあることが分かっています。

一方、外向型人間の血液が脳内でたどる経路は短く、さほど複雑ではないことが分かっています。外向型人間の血液は、嗅覚を除いて、視覚、聴覚、触覚、味覚が処理される脳の各部へと流れていることが明らかになっています。

内向型人間であること、外向型人間であること。
これは、外部環境、訓練や教育によって変わるものではありません。
「生まれつき」決まっているのです。

ただし、この傾向はスペクトラムであり、極端な外向型の人や、極端な内向型の人はいない。大体どちらか「寄り」程度。居るとすれば、それは刑務所や病院の中。

私は、幼年期からかなり長い期間、イジメられてきました。

これは、もちろん家が貧乏だったこともありますが、大きくは私が内向型で、自分の世界観を持ち、人と変わった思考や、変な行動をしてきたことに起因しています(と記憶している)

それを払拭したくて、大学生くらいから、社交的で、明るくて、誰とでも仲良くなれて、色々な趣味を持っている、「仕事ができる人」という社会的仮面を被りました。
この仮面、10年くらい被っていたと思います。

自分が生まれつき内向型であることを受け入れて、ありのままで生きていいのだと思えたのは、結構遅く、30歳を過ぎてからです。もっと言うと、社会的仮面をちゃんと脱いで、らしく生きられている、と確信したのは、35歳くらいでしょうか。

・私は今、楽しくない時に愛想笑いはしません。
・同僚にも1度目の電話には出ないのでチャットで連絡下さい、とはっきりと伝えています。
・関心の無い雑談にはほぼ参加しません(ミーティングや重要な会話は誰よりも積極的に参加します)
・考える時には時間をもらい、マルチタスクになりそうなオーダーは断っています。
・好きなことは散歩と読書、そして1人で考え事をすること、と誰にでも答えています。
・突然話を振られた場合は時間をもらっていますし、文章で表現することを許してもらっています。

上記ができるのは、今一緒に仕事をしている社長や仲間の人格が優れていて受容度が高いことが大きいですが、まずは自分が「ありのままで生きる」としっかり決めたことが、何より重要だったと思います。

「内向型人間が外向的に振舞っている状態」は生産性が落ちています。

ありのままではない状態で様々な意思決定をしていると、脳がエネルギーを抑制に使うので、そのエネルギーは仕事にまわりません。

私も、今みたいな働き方をすると宣言してからのアウトプットは、はっきりレベルが違います。クオリティも、スピードも。

あなたは、社会に出てから適応するために被った仮面は、何枚ありますか?
子供の頃に「引っ込み思案な性格」を直す為に、親や先生からもらった仮面の上に、何枚、分厚い仮面を被っていますか?

私達の性質は、生まれ持ったものです。
成長していく為に、無理やり性格を変える必要などあるのでしょうか?

あなたは、誰ですか?
何色の仮面を、何枚被っていますか?

今の自分を、受け入れることができますか?

それでは、またお会いしましょう。
お読み頂き、感謝申し上げます。

2021年12月5日
森けいすけ

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