見出し画像

コーチングってそもそも何なの?

ある男が、自宅玄関前の土の上ではいつくばっていた。
友人が来て、「何をしているの?」と男に尋ねた。
「鍵を探しているんだよ」と男は答える。
友人は心配になり、一緒に鍵を探し始めた。
しばらく探しても全く見つからない。
友人は「どこで鍵を無くしたか、ちゃんと思い出して教えて」と聞いた。
男は「家の中だよ」と答える。
「ではなぜ外を探しているの?」と友人。
男は言う。
「家の中よりも、ここの方が明るくて探しやすいからだよ。」

画像1

彼、バカですよね。これじゃ、鍵は絶対に見つからない。
でも私たちも1人で考えていると、同じことをしてはいませんか?

自分にとって明るいところ、知っていることばかり見て、他が見えない。
自分に手が届く範囲しか挑戦しない。何度も同じことばかり繰り返す。

画像4

いかがでしょうか?

さて、このnoteはこんな方に読んでもらいたくて書いています。
✔︎ 大人になっても、「やりたいこと」を探していて、好きなことをして生きている人を見ると羨ましくなってしまう方
✔︎ 世の中には社交的な人や意識高い人が多くて、自分はあんな風にはできないな・・・と思っている内向気質な方
✔︎ 人生の転機を迎えていて、大事な決断をする前にコーチングを受けてみたいけど、よく分からないから今のところ距離を置いている方

私自身については、まずは以下の赤裸々な記事をお読みください。

今回は、「コーチングってそもそも何なの?」について書いていきます。

画像2

『コーチング(coaching)とは、人材開発の技法の一つ。対話によって相手の自己実現や目標達成を図る技術であるとされる。相手の話をよく聴き(傾聴)、感じたことを伝えて承認し、質問することで、自発的な行動を促すとするコミュニケーション技法である。』

図1

Wikipediaによるコーチングの定義です。理解できますか?
私はこれだとよくわかりません。

「そうか。コーチに色々質問されるんだな。質問に答えていくことで、自分の中で見え方が変わり行動ができるようになるんだな・・・」
そんな感じでしょうか?

というわけで今回はまず、コーチングの簡単な概要についてお話しします。

コーチングはもともと、スポーツ分野で使われていた手法です。
スポーツをやったことがある方なら、ほとんどの場合、「コーチ」という存在がいたのを覚えているでしょう。

画像6

コーチの由来は、「コーチ(Coach)」、つまり「馬車」。
馬車の役割は、それに乗る人が望む目的地まで送り届けることです。
その後意味が転じて、コーチは教育やスポーツなどさまざまな分野で、個人や組織の目標達成をサポートする存在として認識されるようになっていきました。

画像7

ビジネスにおけるコーチングは、1950年代に使われ始め、1980年頃に米国で広まったそうです。米国企業の給与体系が職務旧から技能給へ変わったことで、管理職が部下のパフォーマンスを上げる必要に迫られたためだといわれています。

日本では、1990年代から2000年代にかけてコーチングが浸透し、ビジネス分野以外に医療従事者向けの患者に対するコーチング、教師が生徒に展開するコーチングなど、さまざまな分野で広まっていきました。

コーチングにおける目的は、クライアントが向かいたい方向、達成したいゴールを明確にし、そこにたどり着けるようにすることです。
そしてコーチには、ゴールまでのプロセスに伴走していく役割があります。

画像9

コーチはクライアントに寄り添い、クライアント自身が精神状態をコントロールしながら、課題を自ら解決するのを支援していきます。

コーチが使う最大且つ核心のスキルは「傾聴」と「質問」です。
(どちらも奥が深く底なしですので、別途詳しくお話しします)

図2

クライアントの語りを心から聴いたコーチの投げかける質問に、クライアントが答えていく過程で、クライアントの視点が変わり、物事がはっきりし、発想が膨らみ、そして行動を生み出す意欲が湧いていきます。

それでは、コーチングには具体的にどんな効果があるのでしょうか?
もちろん人によって様々な効果が期待できますが、私は以下の5つを実体験として感じています。

① 思考やアイディアが整理できる
人に話してみたら、ごちゃごちゃだった頭の中が整理されてすっきりした!という経験はありませんか?
その「話したら整理される」が非常に高いレベルで、とても素早くなされます。
1人では考えることが困難な「問い」をコーチから投げかけられることで、深層にある想いや考えが引き出されます。引き出されたものが整理され、まとめあげられ、具体化していくことで、どんどん行動につながっていきます。

画像14

② 自分では浮かばない「気付き」を得られる
気が許せる友人には、あまり表に出せないホンネが出てびっくりすることありませんか?
口に出してみて「うわ!自分ってこんな考えも持っていたのか」と気づく瞬間です。この気づきを得るたびに、自己理解が進み、自分の価値観がはっきりし、自分の進むべき方向が具体化していきます。
ちゃんとしたコーチであれば傾聴レベルが高いので、昔からの友人と同等以上に「話しやすい状態」が場につくられるはず。そこには、心の深いところを話しているあなたがいるはずです。

画像14

③ 目的が明確になる
あなたの目的は明確ですか?それは、ただの願望ではなく?もしくは、手段とごっちゃになっていませんか?
本当の目的は、友人や家族と話しているだけ、ましてや普通に仕事をしている中では、大変見つけにくいものです。
コーチとの対話を通して、仕事の目標や、短期的なゴールではなく、人生の中で本当にやりたいことが明確になっていきます。

画像12

④ 感情がコントロールできる
突然悲しくなったり、意味もなくムカついたり、ふと気づくと不安になっていることはありませんか?
その感情がどこからきて、何がトリガーになっているかがはっきりすると、コントロールできるようになります。
コーチは、必要に応じて感情の奥底までクライアントと一緒に入って行きます。自分では全く気付いていなかった過去や、気にしていなかった出来事に、その原因が見つかるかもしれません。

画像13

⑤ 時間が節約できる
上記の全てを1人でこなそうと思うと、時間も労力も大変にかかると思いませんか?
成果は目に見えてはすぐに出ず、辞めては再開を繰り返し、嫌になってしまうかもしれません。答えが出ず、集中力も途切れ、何度も同じ考えをぐるぐる回ってしまうことが容易に想像できます。
コーチングを受けると、できる限り最高の答え、アイディア、行動計画を引き出してから行動をはじめられるため、計画倒れになったり、間違った方法をやってしまったり、行動が継続できなかったりということが圧倒的に少なくなります。

画像14

以上、今回はコーチングの概要を簡単にお伝えしました。

次回以降、更に深くコーチングのメリデメ、カウンセリングやコンサルティングとの違い、傾聴・質問についてなど、順次お話していきますね。

それでは、またお会いしましょう。
お読み頂き、感謝申し上げます。

2021年10月17日
森けいすけ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?