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【岡田啓佑のNY日記/8日目】2019/10/01(火)
宿探し。友人に教わった、安宿を探せるサイトを使う。目星がついたので、交渉。
昼間は、ダラダラと、作りかけの曲を詰めたり、ゴロゴロしたり、ぼんやりしたり、作りかけの曲を作りかけのまま撮影してアップしたりして過ごす。
15:30に家を出て、近所のニューミュージアムへ。今日はアートデーである。私は絵を描くので、そちらの道も探したい。
バスキアとツーショット。
途中にあるギャラリーで絵を眺め、ポストカードと名刺を渡す。
ニューミュージアムの展示を眺め、自作イラストと名刺を渡す。
そこをあとにして、近くの別のギャラリーで写真を眺め、ポストカードと名刺を渡す。
ギャラリーはわりとドライだったが、ニューミュージアムのオバチャンはフレンドリーだった。脈があるといいな。
とりあえず3箇所営業できたので、よしとする。
夕方になり、ギャラリーは軒並み閉まる。
今日行くパークサイドラウンジまでの道中にいくつかギャラリーがあるので、場所だけ確認。
パークサイドラウンジに着く。早く着いたので、近くのベンチに腰掛けて、この文章を書いている。
ニューヨークの夕暮れ。今日の気候はとても過ごしやすい。暑くもなく、寒くもなく。
このイーストビレッジの街を、妻とムスメと歩く場面を想像する。来年は連れて行きたい。
外国に暮らしてる日本人の方のインスタで、日本語ならすぐに伝わることを、いちいち英語に変換して話さなければならないことがストレスである、という意見を見かけたが、
私は日本人に日本語で話しても理解してもらえないことが多いので、そのへんはあまり気にならなかったりする。
ある在米日本人の方と話していて、アメリカは白人優位社会で、アジア人は差別されるーー例えば、会社の面接で、同じ能力の白人とアジア人がいたら、白人が採用されるーーといった風な話をきいた。
うーんそうか。大変だなあ。
と思ったが、日本人も、国内で、ある特定の人種を差別したりしている。
白人が日本人にする差別を、日本人はまた別の人種に行っている。同じことである。
要するにそれは全世界どこでも起こり得ることで、日本だろうが、アメリカだろうが、ヨーロッパだろうが、アフリカだろうが関係ない。
複数の人間が集まったとき、自然に共通項のある人同士のコミュニティができて、そのコミュニティには、外の人は入れたくない、という本能なのだと思う。
もちろん、なるべく、ないに越したことはないが、そういうものなのだ。
私は日本にいようがアメリカにいようが、どうせどこにも属してないので、同じである。
ピアノを弾きながらラップをし、語りもやればイラストも漫画も描く。
(おまけにバイセクシャルで自殺遺族で躁鬱病でADHDである。)
日本では、節操がないといわれる。
中途半端といわれる。
本当は何がしたいのか?といわれる。
でも逆にききたい。なぜジャンルを絞らないといけないのか?
ピアノもラップもイラストも漫画も等しく芸術なのに。
ジャン・コクトーが詩を書き、音楽を書き、映画を撮っても、
ボリス・ヴィアンが小説を書き、トランペットを吹き、シャンソンを作っても、
フランス人は誰も彼らを節操がないとは言わない。
私と同じ人はいない。だから誰にも理解されない。
孤独がいちばん強いのだ。
だから、ライブのとき、外国人に盛り上がってもらえる時、日本人に盛り上がってもらえるより嬉しい。
言語を超えて、私の孤独を理解してもらえたと感じるから。
本日は、パークサイドラウンジにて、毎週火曜日のオープンマイクに参加。
1 cecil taylor
2 太陽
の、2曲を演奏。
盛り上がりは、まあまあといったところ。
NYでの、8回目の演奏。
終わると、レポーターっぽい女性と撮影クルーに声をかけられ、外でインタビューを受けた。のちほど編集され、YouTubeにアップされるらしい。ありがたい。
レポーターの@offstagetunesさん。
帰宅、妻に電話。
kavinの家に泊まるという手はどうかと提案される。
彼がよければそうしよう。
明日も会う予定なので、直談判する。
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