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子どもの僕に大学院はハードすぎた

昨日に引き続き大学院ストーリーです。

僕が大学院生になって感じたこととして、世間一般に大学院がどういうところなのか知られてなさすぎるということがあります。

そりゃそうですよね。一般的には大学を卒業したら就職なので、大学院に行くことなんて考えもしないし、周りに大学院生や院卒の人がいないのが大多数だと思います。

実際、人と話してて自分の身分が大学院生と言うと「へ〜勉強してるんや」とか「賢いんや」ぐらいしか反応が来ません。僕の親も「大学院って何してるん?」と聞いてきます笑

あと「どこの大学?」と聞かれないのも大学院生の特徴です。
大学生なら必ずと言っていいほど聞かれるのに大学院生は聞かれない。不思議ですよね。

前置きが長くなりましたが、そんな背景があって僕の主観強めで大学院について書きます。

前回は大学院の志望理由を話しましたが、今回は大学院の実態です。

大学院ってどういうことをするの?

大学院は昼夜問わず勉強です。
授業、課題、専門分野の勉強、研究。
主に上の4つをこなします。
授業と課題は学部生とあんまり変わらないです。
専門分野の勉強に関しては、本や論文を読んで自分で進めるので大学院生ならではかもしれません。
研究は自分で課題を見つけ出し、答えのない問題に対して試行錯誤しながら前進していきます。
今までは課題も与えられて、答えもある勉強が多かったので、これも大学院生ならではです。

また、授業や研究で発表することが圧倒的に増えるので文書や発表スライドを作ることもとても増えます。
こういった資料作成に追われることも大学院生の特徴です。

専門書の内容をスライドにまとめて発表したり、自分の研究についてTeXやWordで文書にまとめて、PowerPointでスライドを作って発表するのが当たり前になるのでそういった力は付くと思います。

資料作成する時は先輩や教員からの添削に添削を繰り返すので、寝れないことがよくあります。

効率化しないとやってられないのでショートカットキーを調べたり友達と小技を共有するのが楽しいです。
資料作りが上手い人に教えてもらったりすると、結構学びがあって楽しいです。

大学院生の生活

大学院生は常に締め切りに追われています。
大学院生は自分でスケジュールを組む能力を求められます。
学会発表や研究報告がこの日にあるから、いつまでにこういう成果を出す。
資料作りはこの期間でやって、先生の添削期間はこの程度で、その修正期間はこれぐらい。
みたいなスケジュールを自分たちで考えます。

大体の学生はこんな能力を持ってないので、ほぼ確実に上手くいきません。
そのため、締切に追われて昼夜問わず勉強と作業に忙殺されるという感じです。
深夜まで居残りとか結構普通です。
お泊まりする人も結構います。
さらにバイトしたりするので休日はないです。
家じゃなくて研究室に帰るみたいな生活スタイルになります。

「社会人になると時間がない」とよく聞きますが、僕たちの話をすると「それよりは時間ある」と言われます。
卒業後の未来に希望しかないです。

さらにブラックな環境はこんなところ

僕らもまあまあブラックな方ですが、もっとブラックな研究室もあります。
特に化学系とかはやばいです。
コアタイム(研究室にいないといけない時間)が10:00〜22:00とかあるみたいです。
コアタイムがその時間というだけでそれ以降も普通に居残りするそうです。
さらに、週6出席とかもよく聞きます笑
それで無給なので奴隷みたいですよね。

実験系は膨大なデータを取るのに時間かかるし、そこから解析にも時間かかるので仕方ないかもです。
普通の人にこの話をすると顔面が引き攣ります。

院卒おじさん達は「今の学生はまだマシだよ〜」とナチュラルにかましてきます。
話を聞くと実際にそうなので何も言えません。

院卒おじさん達の時代は実験室に学生の寝床があって、家に帰れなかったと聞きます。
今より技術的な効率も悪かったし、時代的に無理強いが許されたそうです。
昼は解析、夜は実験みたいな毎日を過ごしてたそうです。
まるで囚人です。
おじいさん達が講演に来られることがありますが、当時の話は恐怖です。

こんな感じでブラックめな実態を話してきましたが、みんなタフなので文句言いながらも耐えてます。
ホワイト研究室も専攻によってはいっぱいあるので大学院を目指す方は特に心配ないと思います。

次回も大学院の話をしようかなと思います。

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