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アスリートはなぜ本を読むべきかーメタ思考トレーニングを読んでー

僕は、アスリートが競技力を向上するために「読書」が有効な手段だと確信しています。
今回、「メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34問」を読み、なぜ読書がアスリートに必要なのかを整理できたのでお伝えしようと思います。

メタ思考とは?

「メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34門」はメタ思考について理解し、メタ思考能力を向上させるトレーニングを実践出来る本です。

メタ思考能力を一言で言うと、「ものごとを客観的に捉える能力」のことです。

メタ思考の能力が向上すると
・自分がこれまで認識していなかった「気づき」を得られる
・思い込みや思考のクセから脱することが出来る
・思い込みから脱し、新たな気づきを得ることで創造的な発想ができるようになる

と本著では述べられています。

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なぜアスリートにメタ思考が必要なのか

スポーツに限らず、ものごとに真剣に取り組んだことがある人なら誰しも「成長の壁」にぶち当たったことがあると思います。
これまで成功していたやり方が通用しない、同じトレーニングをしているのに能力が伸びない。
そんな状況でもがき苦しむのはとても辛いことです。

特に、アスリートは
良い意味では意志が強い。
悪い意味では思い込みが激しい人が多いため、自分のやり方や拘りに固執しがちです。

また、スポーツ界はその特性上
チームや集団がガラパゴス化する可能性が高く、監督やコーチの意見が絶対というチームも少なくありません。

上記の理由から、アスリートはメタ思考能力が育ち辛いと僕は考えています。

しかし、成長が止まったり、困難にぶち当たった時にメタ思考能力を発揮することができれば、柔軟な発想で壁を乗り越えていくことができ、他のアスリートに差をつけることができます。

メタ思考能力のトレーニング

メタ思考能力を鍛えるトレーニングは大きくわけて下記の2つです。

・Why型思考のトレーニング
Why型思考のトレーニングは、現状に「なぜ?」を叩きつける能力を養うことができます。
みなさんは、指導者から指示される練習メニューや戦術の意味を理解して取り組んでいますか?

もし、その意味を理解せずに指示されたまま取り組んでいるのであれば、Why型思考のトレーニングが必要です。
自分で「この練習メニューの意味は?」という問いを立てることにより、自分に本当に必要な練習メニューがわかったり、練習メニューの効果を高めることができます。

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・アナロジー思考のトレーニング
アナロジー思考とは、簡単に言えば「他分野のノウハウを転用する」ことです。

わかりやすい例で言うと、靴のバリバリに使われているマジックテープは、オナモミという動物の毛などに付着しやすい植物の形を参考にし発明されたものです。

このように、他分野の事物の特徴を抽象化し、自分の分野で活用することをアナロジー思考といいます。

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スポーツ界でも、優れた監督はビジネス界で開発されたマネジメントスキルやコミュニケーションテクニックを学び活用していますし、トップアスリートの中には様々な種目をトレーニングに取り入れる「クロストレーニング」を実施している人も多くいます。

スポーツをやっていれば必ず、これまでと同じトレーニングをしているのに成長出来ない、、というタイミングがやってきます。
そんな状況をブレイクスルーするのに必要なのは、柔軟な発想で他分野などからノウハウを取り入れるアナロジー思考ではないでしょうか。

読書がメタ思考能力を向上させる

このように、本質を追及する「Why思考」と、柔軟に他分野からノウハウを取り入れる「アナロジー思考」を鍛え、メタ思考能力を向上させることは、これからのアスリートに欠かせない要素と言えます。

そして、僕は「読書」が下記の点からメタ思考能力を向上させると確信しています。(一番言いたかったところ)

・本にはWhyに対する答えが載っている

もし皆さんが、トレーニングで行き詰まったり、コーチの指示に少しでも疑問を持ったりしたら、「みんながやってるから」「コーチが言ってるから」で自分を納得させずに、「なぜ上手くいかないんだろう?」「なぜコーチはこんなこと言うんだろう」という「なぜ」を大切にしてください。

そして、その「なぜ」に関する情報が載っていそうな本を読んでみてください。
最近はSNSが発達し、トレーニングメニューもオンライン上で参考に出来るものが多くありますが、それはあくまでも「どうやってやるか(How)」であり「なぜ(Why)」に対する答えではありません。
今でも、「なぜ」に対する答えは本に載っていることが圧倒的に多いです。

・本にはアナロジー思考のヒントが沢山落ちている

また、本を読んでいると全くスポーツと関係ないジャンルでも「あ、これスポーツに役立つな」というノウハウが見つかります。
このメタ思考という知識も「認知心理学」という他分野から取り入れたものです。 このように、読書からはアナロジー思考のヒントが沢山見つかります。

僕がこんなにも、アスリートに対し読書をおすすめするのは、僕自身が読書によってメタ思考能力が向上し、スポーツや仕事に役立てられていると感じるからです。

これからも、様々なジャンルの本からスポーツに役立つ知識を取り入れ、紹介していこうと思います。
みなさんも、本を読んでスポーツに役立ちそうな知識を手に入れたら、ぜひ読書会で教えてください。

それではまた来週!!

【今回読んだ本】

メタ思考トレーニング 

発想力が飛躍的にアップする34問認知トレーニング

細谷功著


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