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経セミ増刊2021は、『新型コロナ危機に経済学で挑む』

現在(2021年4月20日)、今年度の【経済セミナー増刊号】を準備しています。昨年度は、『進化するビジネスの実証分析』ということで、ビジネスや政策の現場で経済学がどのように活用されているか、そこで使われている経済学の中身とは何なのかを、実証産業組織論の分野を中心に紹介する一冊でした(詳細は、以下の内容案内をご覧下さい!)。

そして、今年度の増刊号は、新型コロナ危機に経済学で挑む

2020年に突如世界中に拡大し、その後も猛威を振るい続ける新型コロナウイルス感染症。この影響は甚大で、私たちの生活、仕事や学習環境、そして世界中の社会・経済を大きく変えてしまいました。

この間、 他の科学とともに経済学も、新型コロナに関する膨大な研究を蓄積しています。はたして経済学では、新型コロナが私たちに突きつけるさまざまな問題をどのように理解できるのか、特にコロナ下の日本では一体何が起きたのか、今後の展望はどう描けるのか……。この一冊で、現時点までのさまざまな研究成果をふまえて、エビデンスと論点を多角的に紹介できるような増刊号を目指して作成しました。2021年6月7日(月)発売です!

このnoteでは本増刊号ではどのような執筆陣で、どんな内容をカバーして構成されているのかについて、以下で簡単にご紹介します。

■主な目次(執筆者、敬称略)

Part 1 経済学はパンデミックにどう対峙するか

Chapter 1[対談]科学はパンデミックにどう対抗できるか:経済学と公衆衛生学の交差点/井深陽子・橋本英樹
Chapter 2[インタビュー]政策と経済学をつなぎ、コロナ危機に挑む/仲田泰祐・藤井大輔

Part 2 感染症対策の経済学

Chapter 3 感染症拡大防止政策のトレードオフ/田中聡史
Chapter 4 経済学は感染症にどのように挑んできたか/井深陽子
Chapter 5 新興感染症対策として行動経済学ができること:ナッジの効果と限界/佐々木周作

Part 3 新型コロナ危機が経済に及ぼす影響

Chapter 6 私たちの新しい生活様式:消費ビッグデータでの記録/小西葉子
Chapter 7 COVID-19下の労働市場:大規模政府統計から事実発見/市村英彦・川田恵介・深井太洋
Chapter 8 誰がテレワークしているのか?:タスクと人的資源管理論の視点から/川口大司・茂木洋之
Chapter 9 格差とコロナ危機/北尾早霧
Chapter 10 コロナ禍における学校閉鎖やオンライン教育の影響:実証研究のサーベイ/小林庸平・西畑壮哉
Chapter 11 感染状況に関する認識の乖離が経済に及ぼす影響/濵野正樹・片山宗親
Chapter 12 コロナショックと企業ダイナミクス:データ × 理論/宮川大介
Chapter 13 医療提供体制への影響/高久玲音
Chapter 14 貿易とグローバルサプライチェーンへの影響/早川和伸・椋寛

Part 4 新型コロナへの政策対応と評価

Chapter 15 実体経済への影響と日本を含むG20先進国の政策対応/田中聡史
Chapter 16 コロナ危機と財政政策/岩本康志
Chapter 17 コロナ禍における労働者への支援策/酒井正
Chapter 18 特別定額給付金はどのような家計の消費を喚起したか:銀行預金口座データによる実証分析/久保田荘・大西宏一郎・遠山祐太
Chapter 19 新型コロナ下の小規模企業と感染症対策・補助金政策/川口康平

■おわりに

また随時、このnoteを更新する形で情報をご紹介したいとおもいますので、ぜひご期待ください!!

なお、『経セミ』本誌の2020年8・9月号、10・11月号と2回にわたってご寄稿いただいた田中聡史先生による「新型コロナウイルスのマクロ経済学」で紹介した関連研究や情報をまとめたnoteを、以下のように作成しています。こちらもぜひご覧になってみてください。


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