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初心者であることを恥じたら上達しない。って吉田兼好も言ってるよ!

吉田兼好の「徒然草」って覚えてますか?

日本三大随筆にも数えられる、かなり有名な古典なので誰しも一度は授業で習ったと思います。

とは言え、全文をじっくり読んだことがある方は少ないのではないでしょうか。

この徒然草の中に、これからパラレルキャリアをはじめたい人、はじめたけれど挫折しそうな人の背中を押してくれる文章があるので、ご紹介します。

244段あるうちの、150段。原典の表記だと難しいので、現代語訳を貼りますね。

これから芸事を身につけようとする人は、とかく「ヘタクソなうちは誰にも見せたくない。こっそり練習して、ある程度見られるようになってから披露するのがカッコいい」と言うものだけど、そういうことを言っている人が最終的にモノになった例はひとつもない。まだ未熟でヘタクソな頃から、上手くてベテランな人たちに混ざり、バカにされようと笑われようと恥ずかしがらないで、気にしないで、才能がなかったとしても、立ち止まらず、踏み外すこともなく、年を送っていけば、最終的に、その道の極みを嗜まなかった人よりも上の立ち場になれるし、しかも人望も備わって、多くの人に尊敬され、天下一の名声も得られるようになるものだ。 ”神レベル”に上手いと言われている人でも、最初は未熟だという評価を受けてきたし、実際、作品には決定的な欠陥とかもあったりした。それでも、道の掟に従い、これを重んじて、遊びもしない人が、その道のプロとして、様々な人の先生となってきたのだ。これはどのジャンルでも変わらない話だ。

※引用元:https://htl.hateblo.jp/entry/2015/11/21/000000

ほんっと、「未熟で恥ずかしい」と行動できずにとどまっている方、多いのです。多すぎます!

最初は、誰でも初心者です。

でも、初心者が遠慮していたら、永遠に初心者のままなのです。

兼好法師も書いているように、達人と呼ばれる人も誰でも初心者でした。

未熟な状態でも、ベテランに交じり、自分なりに試行錯誤しながら修練を継続することで、プロになっていくんです。

150段では「芸事」の話をしていますが、どんなスキルについても言えることでしょう。

かく言う私も、今は講演や司会・ファシリテーターの仕事をプロとしていただいていますが、お金をもらえるようになったのはこの2年くらいです。

最初は、NPOの説明会の司会をしていました。素人が手探りで頑張っていたので、今思えば未熟でしたが、未熟なりに「今日はここがよかったな」「次はこれを取り入れよう」「ここを改善しないと」とトライ&エラーを繰り返しながら、喋る技術を身につけていきました。

実は、最初はバカにされたこともあります。「無償でやって何になるの?」「こんな小規模なのに司会って名乗るの?w」なんて。

でも、初心者からのスタートでも、続ければいつか次のステージに行けると信じて続けてみました。

いつの間にか、褒められることが増え、「こんなに上手なら無償じゃもったいないよ!」と言っていただけるようになり、有償案件が増え、単価も上がっていきました。

どこかで、決定的なことがあった訳ではありません。少しずつ少しずつ、自分のスキルが上がり、周囲からの評価が上がり、ゆるやかなグラデーションの中でプロへの道が開けました。

最初から、完璧を目指していたら、一歩も踏み出せません。

未熟なまま歩き始めた人にだけ、次のステージが見えてきます。

立ち止まっていれば、人から馬鹿にされることも、批評にさらされることもありませんが、その間に初心者なりに行動を続けた人との差がどんどん開いていきます。

パラレルキャリア研究所で複業をしたい方への支援を3年ほど続けている中で、1-2年コツコツ行動を続ければどんなテーマでも大体の人がプロの仲間入りをしているのを見てきました。1-2年だと超売れっ子になる人は少ないですが、それもゼロではないですし、なにがしかの有償案件はゲットしている人が多いです。

…ここまで読んで、行動したくなりました?

え、まだ?

しょうがないなあ!もういっちょ、兼好法師のイカす文章を紹介しよう!!

出でよ、徒然草、82段!!!

 「薄い布を張った書物の表紙は、すぐに破損するのが困る」と人が言ったとき、頓阿(とんあ・南北朝時代の歌人)が「薄い布の表紙は布の上下がほつれ、螺鈿(らでん・貝を漆器にはめた装飾)の巻物の軸は貝が落ちてしまったあとのほうが趣きがある」と言ったのは優れたことだと思った。
 ひとつにまとまった書物などがそれぞれ同じような見た目をしていないと、ちぐはぐでみっともないとされるが、弘融(こうゆう・仁和寺の僧侶)が「物を揃えて整えようとするのは、くだらない人がやることだ。不揃いこそいいのだ」と言ったのも非常に良いと思った。

※引用元:http://tsurezure.choice8989.info/main/tsurezure82.html

不揃いで、いいんです。不格好で、いいんです。

最初から、パーフェクトな設計図なんて描けません。試行錯誤しながら物事を進めると、どうしたってちぐはぐな部分は出てきます。それでいいのです。

たとえば、Youtubeチャンネルをはじめるとき、最初から完成したフォーマットで毎回動画を投稿するのは厳しいと思います。どんなテーマや仕掛けで再生数が伸びるかわからないし、投稿しながらノウハウを貯めて改善していく箇所もあるでしょう。

最初は、色々試して、伸びたものをさらに伸ばし、改善すべきところは徐々に改善するしかないのです。

人間、いつまでたってもパーフェクトにはなれないし、変わる時代・変わる市場に対応するためにはアメーバのように変化し続けなければいけません。前に進む限り、不揃いにならざるを得ないのです。

行動できない人は、最初から完璧な計画を立てようとしがちです。計画は途中で変わるもの、と肝に銘じて、走りながら考えるスタンスも大切です。

うん、これで行動したくなったかしら…?

徒然なるままにつづってしまいましたが、これを読んだ方が「初心者だから」「不揃いだから」という気持ちを思い切って捨てて、前に進むことを心から祈っています!

パラレルキャリア研究所代表 慶野英里名

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