見出し画像

リモートでどこでも働ける時代、チャンスもライバルも激増している

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、私たちの働き方は大幅に変わりました。

以前は、「リモートワークやオンライン会議なんて関係ない」という態度だった企業や業界でも、リモートワークやオンライン会議の普及率は大幅に上がりました。

私自身、コロナ前は副業フリーランスの仕事は対面でのものばかりでしたが、この1年半はオンラインに完全に切り替えました。

ピンチだと感じた「オンライン全盛」

今はオンラインでイベント開催やコンサルティングを行っていますが、コロナ前は都内の会場での対面イベント・講演が主な仕事でした。

会場でのイベントというのは、会場との調整や当日運営など、オンラインよりもノウハウが必要です。私は大学時代からイベント関連のインターンやアルバイトをしていて、10年以上はイベント畑にいたので、そのノウハウや経験があるのが強みの一つでした。

それが、オンラインイベントだと誰でも参入できてしまいます。運営の手数もほぼかかりません。これまでイベント開催をしてこなかった企業や個人も続々とイベントを打つようになり、群雄割拠の様相を呈していました。

オンラインイベント市場で勝負すると、これまでより武器も減り、ライバルも増えます。分が悪くなったとしか思えず、正直かなり嫌でした。

リモートワークでチャンスが増えた

とはいえ、対面もできないので、仕方なくオンラインイベントに切り替えると、嬉しい変化がありました。

これまで、私の主催・出演イベントに来れるのは「都心の会場に19時くらいに来れる人」に限られていました。

それが、「地方在住の方」「海外在住の方」「育児・介護中の方」「残業が多く19時には帰れない方」などが、オンラインイベントに参加してくださるようになったのです。

登壇者も、東京圏以外の方を自由にアサインできるようになりました。

6月に出演した、カラフルスペース放送局『 リカレント教育 × パラレルキャリア 最終学歴より最新学習歴』では、主催の森山正明さんは​Crossing京都新聞スタジオから配信、私と京都芸術大学の本間正人教授は東京から配信しました。

画像1

この会には、海外経験が豊富な本間さんと森山さんのご友人が多くいらっしゃり、シンガポール、オーストリア、アメリカなど全体の2割ほどが海外からの参加者でした。県境、そして国境を越えたご縁が生まれています。

地方自治体とのご縁も増えました。

山形県長井市役所が主催したイベントでは、市長や市役所の方は山形県内のホールから配信、私は東京の自宅から配信しました。一昔前なら、市長が来賓参加するイベントに他のゲストがリモート参加なんて、「失礼」と却下されたと思います。リモート参加が普及したお陰で、できるイベントの内容、呼べるゲストの選択肢が大きく広がったのを感じます。

茨城県小美玉市のWEBサイトのアドバイザー業務は、初回の顔合わせ以外はフルリモートで参画しました。

また、コンサルティング業務も受注が増えました。

1回あたり1時間程度のコンサルティングを行うことが多かったのですが、ここに移動の時間を加えると、往復の移動や前後の身支度で2時間かかるとして結局3時間かかってしまうんですよね。

いただく時給は1時間分なので、対面になると所要時間が3時間になることで、単価が1/3に下がってしまいます。

それが、リモートだときっちり1時間しかかからないので、私の負担も少なく、クライアントも交通費や会議室のセッティングが不要になりました。双方の負担が少ないので、受発注のハードルが下がり、お仕事を受けやすくなりました。

最初は抵抗があり、不利とすら感じていたリモートワークへの転換で、対応できる仕事の幅が増え、受注単価も上げられた1年半でした。

ライバルも増えた?

コロナ以前も一部の方の一部の業務ではリモートワークをできていましたが、仕事を発注する側がオンライン会議システムを使えないケースも多く、「大事な場面は対面で」が常識でした。

今は、発注側もリモートワークに対応できるので、リモートワークができる職種・場面はかなり増えました。

リモートワークの普及は、今住んでいる場所以外とも仕事をしたい人にとってはかなりの追い風です。

ただ、これはチャンスが増えるだけでなく、ライバルも増えることを意味します。

「地の利」だけで仕事を得ていた人に発注するメリットが、ガクンと減ったのです。

作業自体は在宅でできても、「打ち合わせ」や「本番」を対面で行う必要があると、どうしても近所に事業所がある会社、近所のフリーランスに頼まざるを得ません。

今は、対面が必要な打ち合わせの方が少ないくらいではないでしょうか。

自分のチャンスも日本全国になったと同時に、全国の同じ職種の方がライバルになったのが、オンラインが当たり前になった今の時代です。

これまでは、同じ地域内で優位に立てれば仕事が来た人も、遠く離れた場所で優秀なライバルがいつの間にか同じ土俵に立っているのです。

だからこそ、「地の利」「近所」以外の付加価値で差別化が必要になってきます。

「自分が何ができ、同業他社に比べどこが優れているのか」を、離れた場所のクライアント候補にも伝えられるスキルが、リモートワーク前提の社会では必要になります。

これからは、関心や志でつながる時代

チャンスもライバルも全国に広がった、と書きましたが、実際には「近い人達」と仕事をしていくことになると思います。

それは物理的な距離の近さではなく、関心や志の近さです。

全国の誰とでもオンラインで仕事ができるようになったとはいえ、取引先や仲間をあてずっぽうに選ぶのは非常に効率が悪いことです。

共通の知人がおらず評価がわからない方、共通言語がない方と仕事をすると、何かとリスクやロスも多いものです。

近しい興味、関心、志、価値観を持つ方同士で、オンライン上でつながり、情報交換をしたり仕事仲間になったり、という潮流はこれからどんどん加速すると予想しています。

なかなか人と会えない昨今ですが、自分に近い仲間がいそうなオンライン上の場所に顔を出したり、自分の関心・志を発信して仲間を集めたり、というコミュニケーションはできます。

これまで有効だった「地の利」を失っている方も、外出ができなくなくて落ち込んでいる方も、一度先入観を捨ててオンラインを見渡してみませんか?

これまでは遠すぎて会いに行けなかった方と、ぐっと距離を縮めて話せるチャンスが広がっています。

私は自宅にいながらにして“世界のどこかで私を待っている仲間”に出会える可能性が広がったこの時代に、実はとてもワクワクしています。

パラレルキャリア研究所代表 慶野英里名

お読みいただきありがとうございます。
スキ・フォローお待ちしています♪
Tweetしてくださったらリツイートします!
(@erinakeinoをタグ付けしてください)


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?