大企業か起業か

先日 Newspicks の HORIE ONE という堀江貴文氏の番組で『「就活人気企業ランキング」にモノ申す』というテーマについて議論がされていた。

議論を私なりにざっくりまとめるとすれば、スタートアップでの経験という、例えば1からロケットを作る経験(堀江氏)とか、例えばお金にもなって世の中のためにもなって仲間もできる経験(北野唯我氏)とか、と比べて、まだまだ大企業志向の人材は多いので、スタートアップの採用は難しい、というもの。

これに対する個人的な所感。

論理的に考えれば、大企業で歯車的に働くのと比べスタートアップでの経験が人生においてより価値がありそうなのは、頭の良い人間であればわかるだろう。しかし、人からどう見られるかということを気にして社会生活を送っている多くの日本人にとって、選択肢は常に社会に「認められる」なものでなくてはならない。エルメスと同品質のバッグを1から作れる自分ではなく、エルメスのバッグを買える自分にステータスがあるというか。スタートアップの成功にリスクがある限り、 そこでの貴重な経験を得るためにブランド的なキャリアを捨てるということは、勇気がいることだ。リスクテイク自体が「認められる」世の中には社会的文化的に遠いのだと思う。

だからこそ、まずは大企業で成功したいという想いがあったのがまさに自分で、それなりの実績を残してきたわけなのだが、いったん外に出てみると自分の非力さに気づく。無から1を生み出すのに必要な先見性、思考力、組立力と、既に存在する1を成長させることは全く違うことに気づかされる。

なので、いつか起業したい、と思っているけれども、大企業にも後髪ひかれるなぁというのであれば、一瞬で良いので大企業で働いて(あくまでもそこにいたってことが価値なので一瞬で良い、成功するまでいる必要はない)その後ベンチャーというのが自分のため社会のためになるのでしょう。




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